米国自動車用品工業会が主催し、11月5日〜8日に米国ラスベガスで開催される「2019 SEMAショー」。本田技研工業(ホンダ)も出展しますが、今回は北米市場参入60周年のアニバーサリーイヤーということで、懐かしいクルマから最新車種のカスタムコンセプトまで、気合いの入った展示内容となっているようです。

現行車種からは、SUV(スポーツタイプ多目的車)の「CR-V」のカスタムコンセプトを披露。「週末の戦士(!?)」をコンセプトに、オフロードタイヤやルーフキャリアを装備したワイルドだけれども現代風な冒険仕様に仕上げました。北米向けのピックアップトラック「リッジライン」をキャンプ仕様にカスタムしたマシンや、ラリー仕様にしたSUV「パスポート」(関連記事)なども披露します。
そして、新旧2台の「シビッククーペ」もド派手にカスタム。真っ赤な1999年式EK型シビッククーペは「“バイナル”な21世紀初頭のチューナースタイルの代表」をテーマに、当時流行した仕様を再現したカスタムモデルです。そして20年後の2019年式、現行モデルのシビッククーペはズバンとオバフェンをキめてターボ化し、給排気系までチューニングしたレース仕様を展示。このほかに、FR(フロントエンジン・リアドライブ)に変更したドリフト仕様も披露します。


名車オブ名車「スーパーカブ」&「N600カスタム」もカッコよすぎ
1959年、ホンダが北米市場に参入した頃に売っていたのは二輪車、世界的なヒット車種となった「スーパーカブC100」などのオートバイでした。当時はシボレーのトラックに商品のスーパーカブを載せて配達していたそうです。北米市場参入60周年を記念してそんな当時を再現したトラックも製作されました。渋すぎですねこれは。
もちろんスーパーカブ C100をモチーフに作られた現行カブのプレミアムモデル「スーパーカブC125」(関連記事)もカスタム。個性的なホイールや切り落とされたフェンダーがワイルドです。


ド派手なカスタムカーに混ざって、きれいにレストアされた「N600」も用意します。
N600は、日本では1967年に初の本格的量産軽乗用車として発売した「N360」として知られる名車です。輸出仕様は排気量の少し大きなエンジンを搭載して「N400」か「N600」とした車名でした。いやー今見てもシンプルデザインでカッコイイですね。



ところがこのN600、何だか様子が違います。エンジンルームを見ると何じゃこりゃぁぁぁ! ホンダウイングマークを付けたバイク用の真っ赤なガソリンタンクがそのままポンと。その下に何とバイク用のエンジンが載っています。へぇぇぇ。こんなエンジンスワップの仕方はじめて見ました……。「VFR800」用の780cc V4エンジンだそうです。そして足回りはマツダ・ロードスター用(!)を移植。羊の皮を被った狼、というか、新旧混ざって、クルマもバイクも混ざって、メーカーも混ざって……。これ普通に速いんではないでしょうかね。
こんなの本当に作っちゃうなんて……。さすがヤバイですね。


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