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「自分が選ばれるはずもない」と、配属希望書に行きたい部署を書けなかったけれど――新入社員だったころの出来事を描いた漫画が反響を呼んでいます。

漫画家のうえはらけいた(@ueharakeita)さんが、新卒で広告会社に入社したときのこと。コピーライター志望だったうえはらさんは、「クリエイティブ」部門への配属を希望していました。しかし、学生時代から広告関係の実績があった同期への劣等感から、配属希望書を書けずにいました。
人事の先輩に「クリエイティブ職に就いた自分をイメージできない」と相談すると「自己分析はあてにならない」とバッサリ。クリエイティブ職を目指す原体験は何かと問われます。子どものころからCMが好きで、CMを作る人になりたいと思ったと涙をこぼしながら語るうえはらさん。先輩は、やりたいことを選ぶ理由は「好きだから」でいいと背中を押してくれます。

配属発表当日、同じくクリエイティブ部門を志望していた同期が別部署に配属されるなか、うえはらさんは念願かなった配属に。驚く同期がなぜと人事の先輩に聞くと、「適性テストの成績が良かったから」。自己分析なんてあてにならない、先輩は再びそう言うのでした。
あのとき勇気を振り絞って配属希望書を書いてよかったと振り返るうえはらさん。この日からもう少し自分の「好き」を信じてみることにしたと結んでいます。
この漫画は、就活生に向けて『広告界就職2024』に寄稿された作品。うえはらさんが自身のTwitterにも投稿すると、90万回以上閲覧され、「グッときた。原体験って大事ね」「希望は、自分がやりたいこと、好きなことを書いた方がいい。やりたいことじゃないと続かない」などのコメントが寄せられました。
今の時期、配属先の希望に悩んだり、配属先が決まって希望や不安を抱えていたりする新入社員もいることでしょう。ねとらぼ編集部では、うえはらさんに配属のことや仕事についてお話を伺いました。
―― 配属の希望がかなった瞬間、どのように感じましたか
うえはらさん まさにこの漫画に描いたのと同じような感じで、「他の人を差し置いてなぜ自分が!??」というのが最初の感想でした。実際はこの疑問がずっとモヤモヤと残っていたのですが、ある日人事の人に「普通に成績が良かったからこの配属になった」と教えてもらって、そこでやっとコピーライターの仕事に腹をくくることができました。

―― 実際に希望の配属先で働いてみてどうでしたか
うえはらさん ずっと希望していたとは言え、配属されてみたら理想通りではなかったこともたくさんありました。同期の中で自分だけつまらない仕事をさせられているのでは……という劣等感は常にありましたし、やっぱり自分はコピーライターに向いてないのかもしれない、と200回くらい考えました。結局自分は、どうしても現状に不安感を持ってしまう気質なのだな、と気づくのにはもう少し時間がかかりました。
―― 仕事をする上で大切なことは何だと思いますか
うえはらさん 自分に嘘をつかず、自分の本音に正直に働くことだと思っています。この漫画にも描きましたが、なんとなく世間体を気にしてあつらえた「働く理由」は少しずつ実際と距離が生まれていき、やがて役に立たなくなります(実際に僕がそうでした)。ですので自分が心から好きなもの、本心からやりたいと思えることに目を逸らさずに正直になることが一番大切だと思います。
―― これから配属先へと向かう新入社員の皆さんにメッセージをお願いします
うえはらさん 前の質問とは逆のことを言うように見えるかもしれませんが、一方でこの世に無駄な経験は一つもないと思っているので、(今の経験を後々無駄にしない方法がたくさんある、と言った方が良いかもしれません)目の前のことに夢中になる気持ちを大切に頑張ってください。
作品提供:うえはらけいた(@ueharakeita)さん
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