INDEX
寝苦しい夏の夜、エアコンは「切タイマー」がいいのか、それとも「つけっぱなし」か。電機メーカーのパナソニックが、エアコンの使い方と室温・消費電力について実験した結果を公開しています。

気象庁の観測データによると、昨年2025年7月~9月の3カ月間で日最低気温が25℃以上の「熱帯夜」になった日数は、東京で54日、名古屋で69日、大阪で75日、福岡で77日に達しました。また、6月23日発表の7月~9月の3カ月予報では、今年の夏は暖かい空気に覆われやすいので、気温は東・西日本と沖縄・奄美は高く、北日本は平年並か高くなる見込みだとしています。昨年同様、今年も寝苦しい夜が多くなると予想されます。
しかし、物価の高騰から家計節約の必要性も高まり、電気代も無視できません。そこで、パナソニックは「エアコンの使用方法によって睡眠環境と消費電力量はどのくらい変わるのか」を明らかにするため、実験により、「切タイマー」と「つけっぱなし」の室温を計測し、電気代を比較しました(実験にはパナソニックの「エオリア」を使用)。
「快適に入眠できたとしても……」 停止したら室温どんどん上昇
実験は同社の環境試験室(6畳)で夜間の外気温と日射を再現して実施。室内の天井から吊るす140個のセンサーで人が接する「空間」の温度を計測し、人一人分の熱源を置き、室内にいる人が発する熱の室温への影響も考慮しています。室温とエアコンの消費電力量を10秒ごとに8時間計測。電気代は消費電力量から算出しました。



夜間、エアコンを「3時間切タイマー」と「つけっぱなし」で運転してみる実験では、どちらの部屋も室温30℃からスタートしました。室温はエアコン運転開始から低下し30分後には28℃以下でほぼ安定した状態に。
「つけっぱなし」の場合は、計測終了の8時間後まで26~27℃と室温に大きな変化はなく、明け方にかけて快適な環境が維持されていたことがわかります。
一方、「3時間切タイマー」では、エアコンの運転が止まると30分後には室温が28.6℃に。以降も上がり続け計測終了の8時間後には31.2℃に達していました。この結果からパナソニックは、「快適に入眠できたとしても、睡眠時間の大半が多くの方が寝苦しいと感じるような環境となっていることが明らかになった」としています。


気になる電気代 差は「15.2円」
いくら「つけっぱなし」の方が「明け方にかけて快適」でも、電気代は気になるところ。パナソニックは、それぞれの場合の消費電力量から電気代を試算しています。
8時間での電気代は「つけっぱなし」だと26.7円(862.5ワット時)、「3時間切タイマー」では11.5円(372.1ワット時)で、その差は「15.2円」。大きいとは言えないようです。
エアコンのプロ&睡眠改善インストラクターが教える睡眠環境の質の上げ方
効果的にエアコンを使って、夏の睡眠環境の質を上げるには? 「パナソニック エアーマイスター兼睡眠改善インストラクター」の福田風子さんは次のように解説しています。
一般的に心地よく眠れるとされている室温は26~28℃です。快適な寝室環境を保つ方法として、福田さんは冷房モードで設定温度を26~28℃にするか、除湿モードにすることを推奨。また、寝室に入る30分前にはONにし、風向きを上にしておくと、効率よく快適な温度まで下げることができるそうです。
電気代の節約にはフィルターの掃除も欠かせません。フィルターが詰まると風量が低下し冷暖房効率が悪くなり、電気代や故障のリスクも高くなります。掃除の目安は2週間に1回。掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどい場合は水洗いして水気を残さず乾かすのがよいとのことです。
ほか、寝室の湿度が高すぎると途中で目覚める原因にもなるので、湿度は60パーセント以下に保つことが大切。福田さんは、湿度が高い時はエアコンの温度設定を下げたり、除湿運転したりすることを勧めています。
室温が高くて寝苦しいけれど、温度設定を下げすぎたくない場合は、扇風機を併用するという方法も。表面に太い血管が走る足首あたりに風が当たるようにすると、深部体温が下がりやすく寝入りがよくなるとのことです。

※睡眠環境は個人差があり、エアコンの設置環境や使用状況によっても異なります。
※健康を害することがあるので、風を長時間体に当てないでください。
画像提供:パナソニック
