変ワリユク塊、変ワラナイ魂「みんな大好き塊魂」 (1/2)
全国の塊ファンの皆様、お待たせいたしました。あなたが欲しいものがここにあります! アト 王様カラノ レアプレゼントモ アリマス!
2004年3月に発売されて以来じわじわと売り上げを伸ばしスマッシュヒットとなったナムコの異色アクションゲーム「塊魂」(同年11月にはPlaystation 2 theBestとして2800円で再登場)。
The8th 2003-2004 CESA GAME AWARDS 最優秀賞、平成15年度文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品、その他国内外で数々の賞を受賞し、業界の枠・言葉の壁を超えて高い評価を得たあの名作から1年と4カ月――その続編がいよいよPS2に登場する。その名も「みんな大好き塊魂」。タイトルそのままに塊ファンのために作られたと言っても過言ではない今作は、前作以上のステキな魅力に満ち溢れている……。
ステキナ出逢イ
前作「塊魂」に対する筆者の第一印象は正直なところパッとしないものだった。前情報からは「ナンセンスな世界観のなかで玉を転がす」というイメージしか伝わらず、その画面写真には「何かウゴウゴルーガみたいなテイスト?」という反応しかできず、発売後少しは気になっていたものの「塊魂」をプレイしない日々が淡々と経過していた。しかしながら発売からしばらく経ち、どうも周りから気になる情報が入り始めた。
「塊魂面白イカラヤッテミナヨ」「塊魂ッテ面白イラシイヨ」「塊魂ガ面白イラシイッテ言ッテル人ヲ遠巻キニ見タコトガアルヨ」
何だかわからないが「どうやら面白いらしい」ということだけは間違いがなさそうだった。そんな折、「塊魂」に触れるチャンスに恵まれた筆者は「どんなもんじゃい」とさっそくプレイ。その余りの面白さに震えあがり、スティックを握る両手から心地よい快感が全身に伝わった。そのふざけた世界観も個人的にストライクゾーンである。プレイ中、心の振動はONに入りっぱなしだった。
なんてこった! 何故今までこんな面白いゲームをプレイしていなかったのだ――気がつけばハマりにハマり感動のエンディングを迎えていた。第一印象と偏見の当てのならなさに、自戒の念を強くした筆者であった。
変ワラナイ魂
さて。そんな塊ファンな筆者が、続編である「みんな大好き塊魂」をプレイしてみた。その独特のナンセンスな世界観も売りのひとつである今作は、タイトルからしてふざけている。普通なら「塊魂2」と言える内容であるのに、前作がヒットしたという点も踏まえて「みんな大好き塊魂」と来た。人を食ったようなそのセンスが今作でも発揮されている何よりの証拠だ。
実際にプレイをしてみると、驚くほどに前作と同じだと感じる点が多かった。基本的に左右のスティックだけで動かせるシンプルな操作性、小さな塊に分相応なモノをくっつけて大きくしていくというゲーム性、時に笑いを喚起する脱力系のグラフィックや台詞の数々、そして王様と王子を中心とした愛すべきキャラクターたち。変わっていない。基本ラインはまったく変わっていないと言っていいのである。続編が出るごとにグラフィックがパワーアップし要素が追加され操作が複雑になるシリーズも少なくない昨今、この変わらなさはファンとして嬉しいところだ。
逆に言えば前作においてこのゲームのアクション部分というのは完成してしまっていたのだとも思う。転がす楽しさ、巻き込む快感においてそのクオリティは見事に維持されている。
あと、巻き込みの規模が大きくなってくると、それこそ島やら国やらまで巻き込んでしまう、そんなスケールの大きなゲームなわけだが、そういった作業をしているときに何故か感動する、というか「世界はひとつじゃん!」と「It's a small world」のような気持ちにさせられてしまうことがあった。ただ塊を転がしているだけだというのに、なかなか侮れないゲームなのだ。――ソウ!ソウデス!コレヲヤリタカッタンデスヨ、王様! そう心の中で叫んだ筆者であった。
ちなみに今作では前作「塊魂」のセーブデータから、星データを読み込むことができる。星データを読み込むことで何ができるのかは、ぜひ自分の目で確かめてほしい。
変ワリユク塊
さて。「変ワラナイ」とは言っても、全く同じであるのならタイトルを変えてまで出す意味などない。当たり前の話だが、基本的なところをまったく変えることなく、「塊魂」は今作において正統なる進化を遂げている。
まず、その世界観が前作を踏まえたものである、という点に注目したい。今作は「塊魂」、ひいては王様のファンになった人たちが、王様に悩みを相談するという設定で課題が与えられていく。前作の地球とは打って変わって牧歌的な横スクロールのメニュー画面。そのメニュー画面に、課題をクリアするたびに増えていく王様のファンたち。彼らの悩みはさまざまで、しかし結局のところ王子たちが塊を転がしていくという点は変わらない。
前作からの改良点としては、ファンからの課題がそれぞれ個性的で、非常に多彩であることが挙げられる。前作では本編が進めば進むほど巻き込む時間と目標値がひたすらあがっていくという流れがあり、最後のほうは長丁場なステージが続いて、ともすればダレてしまう傾向もあった。
しかし今作ではステージが進んで課題が増えても、さくっと終われるタイムアタック的なものなど様々な勝利条件が提示されていくので、小気味よく集中して遊べるようにうまく作られている。
王子たちが塊を転がすマップはすべて刷新されている。前作では「家の中」「町の中」などという大雑把な括りがあったが、今作は更に多彩だ。「教室」「動物園」「池」「レース場」、その他にも「こんなところで?」と思わずのけぞってしまうステージもある。クライマックスステージのスケールは前作の比ではなく、「コスモを感じる」盛り上がりを見せてくれる。
巻き込める対象は、前作でお馴染みのものからまったく新しいものまで様々。その種類は実に3000! オプションでどのジャンルを何%巻き込んだかが判る点は前作同様で、コレクター心をチクチクとくすぐる。
さらに言えば、今作での大きな変更点はプレイヤーキャラである。先ほどから「王子たち」とあえて表記していたので「アレッ」と思われた方もいらっしゃるかもしれない。前作では対戦プレイ時に自キャラとして使用できた王子のイトコ・ハトコたちを、今作では1Pモード時に自由に選択できるのだ。しかも前作では一度にひとつしか身につけられなかったプレゼントを、今作では同時に2つまで身につけることも可能に。
プレイ画面右下のキャラを自由に変えられるというのは、細かいことではあるが、気分転換にもなるし、なかなか楽しいものだ。ぜひ、いろんなイトコで、いろんなプレゼントをつけてプレイしてみてほしい。
ちなみにプレゼントのひとつ「カメラ」をプレイ中に使うことでプレイ画面を3枚まで記録することが可能になる。絵的に面白いワンショットを狙ってみる楽しさもありそうだ。
二人ナラモット楽シイ!
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