「シルクロードオンライン」プレスカンファレンスで語られた展望と野望(2/4 ページ)

» 2005年09月22日 23時57分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 このゲームの特徴として秋山氏は「隊商貿易システム」を挙げて、特産品による貿易格差によって商人は収益を上げることを説明。中国圏ではシルクや陶磁器、綿花や茶、イスラム圏ではカーペットや香料、ヨーロッパ圏ではガラス工芸品や宝石類など、歴史を背景に各都市の特産品が設定されており、それを別の都市に運送して利益を得る。当初は長安と敦煌の2都市のみだが、今後実装されていく中央アジアやヨーロッパが加われば、よりダイナミックな商いが行えるようになるという。ちなみに長安と敦煌の2都市は、ゲーム内時間で約1時間の距離なのだとか。

 ここでふと疑問に思った。職業は変えられたとして、では商人の時は無力なのか……。その疑問に秋山氏は、もう一度“三項対立”を例に挙げて説明してくれた。つまり――商人は各都市の特産品を貿易格差によって儲けを弾き出し、盗賊はその貿易品を狙って隊列を襲い、それを盗賊の村で売りさばき賃金を得る。そしてハンターは商人のボディガードとしてその盗賊を退治する。

 商人はただ危険に震えて交易するだけなのかと言えばそうではない。商人単体でも強ければ十分モンスターでも、盗賊でも倒すことができるのだ。それに盗賊は商人やハンターを襲い、金品を強奪し続けると賞金首となり攻撃を受けやすくなるのだ。たとえ職業を変えたとしても、追われる身になってしまうペナルティなようなものが存在するのだとか。安易にPKを繰り返すと痛い目にあうということだ。

 この後、秋山氏は「闘神モード」について触れ、ピンチになった際や、たくさんの敵を倒すときに使用することを奨める。変化のない単調な戦闘ではなく、よりスリリングに迅速に勝負がつくよう設定された闘神モードは、モンスターを倒すことで溜められる「破魂」を開放することで、1分程度スピードや攻撃力を通常の2倍程度アップさせることができる。

 また、従来のゲームにありがちだが、対人戦闘を特定のエリアで行わうようなことはせず、ルールをもってPKに勤しめるよう「自由対戦システム」が実装している。雑貨屋で取り扱っているマントを購入することで、そのマントが対人戦闘の目印となる仕組みだ。マントは「青龍」「白虎」「朱雀」「玄武」「麒麟」の5種類あり、それぞれに友好関係や敵対関係が成り立っている。基本的に同じ色のマントは仲間で、それ以外は敵と見なしている。これを装備していることで、PKペナルティなど課せられることもなく、例えばギルド同士の対戦であったりと個別に大会を開くことも想定できる。

日本サービス開始時には26体存在するキャラクターが、開発を進めている西洋エリアが加わることで、さらに26体増え、52体から選択できるようにしたいと発表。開発中のイラストでは、まるで違う文化圏の装備や武器が見て取れる。モンスターなども西洋ファンタジー溢れる設定になるのだとか

 今後の展開を秋山氏は、10月6日に正式サービス以降、11月には和田、カラコラムが解放。12月には敦煌石窟解放を予定している。あくまでも予定であるため、前倒しすることも考えられるが、2006年春にはタクラマカンエリアが、夏にはロック山が解放され、年内中にはコンスタンチノープルを解放し、ヨーロッパキャラクターを追加していきたいと報告した。

 再び登壇した山本氏は「シルクロードオンライン」の料金体系について説明。本作は、定額プレイ料金が永久無料である代わりに、販売アイテムによって課金される方式を採用している。あくまでも販売アイテムは、キャラクターステイタス調整アイテム(スキルやステイタスのポイントを振り直せるもの、一時的にステイタス能力をアップさせるもの等)を中心に約40種類を用意するのだとか(普段の武器や装備は、モンスターを倒すことによって取得できる)。

 また山本氏は、10月6日からクローズβテスト期間の間、ネットカフェを重点ポイントとして、800店舗ある公認店舗の中から30店限定(今後増える可能性も示唆)でクローズβアカウントを追加配布したり、ソーシャルネットワーキングサイト「mixi」にて、オフィシャルコミュニティを設営し、スペシャル企画なども実施予定と今後の展開を明らかにした。

コンセプトイメージ:敦煌
コンセプトイメージ:ホタン
コンセプトイメージ:ヨーロッパ
コンセプトイメージ:イスラム
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