ファーストしか認めないとか言う前にまずやってみろ:「機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.」レビュー(2/3 ページ)
反対に、アーケード版と同じ4人対戦ができなくなっているのが残念なところ。そのままの移植とはいえ、アーケードと同じくモニタを複数台用意するとか、PS2を2台以上揃えると言ったことが現実的ではない、ということから外されたのだろうと推察されるが、おまけでも良いので欲しかった。モニタ2台なら4人が半分ずつの画面で、4台ならばアーケード仕様で遊べると、それはそれで楽しいはず。もちろん“1台のPS2からどうやって4台のモニタに出力するのか”や“4台のPS2に4つのモニタを使ったとしても、どうやって同期を取るのか?”などの、数々の問題点があるのは分かっている。なので、個人的な希望と言うことで……
このほかに、アーケードでもあったEXステージも入っているだけでなく、PS2版にしか登場しないSEED DESTINYの機体なども収録されている。メニューもシンプルで、アーケードと対戦、それに各種設定の3つのみだ。アーケードからの移植タイトルというと、オープニングムービーが加わったり、練習モードやキャンペーンモードなどが追加されることが多い。しかし、本作にはそれら一切が入っておらず、まさにアーケード版そのままとなっているのだ。
これを肯定的にとらえるか否定的にとらえるかは人次第かもしれないが、個人的にはオープニングムービーぐらいは入れて欲しかったところ。せめて、テレビ版のノンクレジットオープニングでも入っていれば、それはそれで見ていてうれしいと思うのだが。
操作になれてしまえば、爽快感が味わえる戦闘システム
どんな格闘ゲームも、操作にクセがあるもの。本作も例外ではなく、4(+1)つのボタンを駆使して戦うことになる。ボタンはそれぞれショット、格闘、ジャンプ、ターゲット切り替えとなっていて(+1は、アーケードで1Pボタンに割り当てられていた指令)、ショットと格闘ボタンを同時に押すとサブ射撃となる。また、ジャンプ中にジャンプボタンを2回押すとブーストダッシュとなり、素早い移動が可能だ。これは、ブーストゲージが無くなるまで飛び回ることができる。方向キーを同じ方向に連続で2回倒すと回避となり、素早くステップをとって移動。また、画面左下にあるゲージが一杯の時にショット+格闘+ジャンプを押すと覚醒モードとなり、ステータスが一定時間大幅にアップする。それと同時に、減った弾薬やブーストゲージも全回復するのだ。
長々と説明したが、実際に操作してみると、思った以上に体が覚えてくれなくて困った。どうにも○×△□でプレイするには厳しい……と思ったら、いくつかのコマンドは最初からLRボタンに割り当てられているので、それほど困らないはず。それに気づく前に、ジョイスティックを接続してプレイしていたのだが、当たり前ながらこちらの方が快適だった。本格的にプレイしようと考えている人は、是非ともジョイスティックの導入をお勧めする。
この操作にさえ慣れてしまえば、後はテクニックを覚えるだけで非常に壮快にプレイできた。特に、近づいてきた敵機に対して上手く回り込み、格闘戦で倒せたときの爽快感はひとしお。遠距離からビーム砲を撃ち、見事に撃破できたときも気持ちいい限りだ。1面だけは簡単なので、ここであれこれ試して華麗に倒せれば、一流パイロットになった気分を味わえるだろう。
なお、2人プレイ時には画面が半分になってしまうため、必然的に視界が狭くなる。これが、思った以上にやりづらい。とはいえ、1つのモニタだけでプレイする以上は仕方がないので、できれば息の合ったパートナーとプレイしたいところ。そうすれば、アーケードモードぐらいは1コインクリアできるかもしれない。
標準ゲーム難易度としては、ちょっと高め
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