「機動戦士ZガンダムII」で富野由悠季御大も列席――「第20回デジタルコンテンツグランプリ」受賞式開催(2/3 ページ)

» 2006年01月25日 21時57分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 まず挨拶に立った財団法人デジタルコンテンツ協会の中村雅哉会長は、「非常に多様で市場的価値の高いコンテンツ、ならびにコンテンツ関連のサービス、技術が今年も集まった」と、今年も広範囲で高度な受賞作品になったとデジタルコンテンツの成長に期待を寄せる。人気や商業的な成功だけではなく、市場に埋もれている革新的な技術を掘り起こす場として、20年の記念すべき年を迎えることができたと感謝を述べた。

デジタルコンテンツ協会会長の中村雅哉氏は、「第20回デジタルコンテンツグランプリ」だけではなく、同日開催された「デジタルクリエイターズコンペティション2005」についても言及。多くの才能が世に知らしめることができたと確信していると語る
続いて、来賓として訪れた経済産業省大臣官房審議官の江嵜正邦氏(写真左)、韓国文化コンテンツ振興院産業振興部本部長の李相吉氏(写真中央)、台湾経済部デジタルコンテンツ産業プロモーションオフィス主任の黄國俊氏(写真右)が挨拶。「今後、産業としても期待できる分野なだけに、さらなる人材の発掘と、海外との積極的な交流を持ちながら、良質なコンテンツが提供できるよう、今後も総合的な支援を行っていきたい」と江嵜氏が語る。両氏も今後さらに活発な交流が期待できる産業で、こうした賞は、意欲溢れるクリエイターに希望を与えると、さらなる発展を祝した

 デジタルコンテンツ部門の総括として登壇した河口洋一郎審査委員長は、例年どおり欧米に負けない日本独自のコンテンツを選んだと、今回の受賞作品に自信をのぞかせる。河口氏も意外に思っていた「ガンダム」の初受賞は大変喜ばしいことで、特にアニメ界の重鎮となった富野由悠季監督には功労賞のほうがいいのではないかと本気で議論したと明かす。

富野由悠季監督の功労賞の件では、まだまだ現役でいてもらいたいので、功労賞は先送りにしたと会場を沸かせる河口洋一郎氏

 それぞれの受賞理由について河口氏は言及。「機動戦士ZガンダムII -恋人たち-」は、デジタル再編集ながらも、日本を代表するコンテンツであり、今でも色あせない点を評価。「交響詩篇エウレカセブン」は、戦いものとしてクオリティが高いだけでなく、マルチ展開している点が挙げられ、「ローグギャラクシー」は、技術的にも内容的にも、トータル的にクオリティの高さが評価されたようだ。「惑星大怪獣ネガドン」は、天才的な執着を見せてくれ、これがほぼ1人の手によって製作されたことに、審査員全員ファンになったとのこと。そして、DCAj会長賞に輝いた「ALWAYS 三丁目の夕日」については、ハリウッド的な作り方ではなく、日本的な作り方を確立した点と、文化的価値を含めて評価された。

 今回の審査は激戦を極めたようで、そのほかにも「生協の白石さん」や「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」、「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」、「三国志大戦」なども候補にあがっていたという。

デジタルコンテンツ部門受賞作品を代表して挨拶に立ったDCAj会長賞「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎 貴監督は、「脇役になるCGを作ろうと頑張った。これができたことで、今まで日本映画ができなかったことが可能になったと思う」と、大変な賞をもらったことに恐縮しながらもうれしそうに語ってくれた。会場にはスタッフが数人訪れていたようで、一緒に壇に上がった姿が印象的だった
写真左上から優秀賞に輝いた「惑星大怪獣ネガドン」の監督・粟津 順氏。右上が同じく優秀賞の「交響詩篇エウレカセブン」からボンズ代表取締役・南雅彦氏。左下が「ローグギャラクシー」では、レベルファイブの日野晃博氏が登壇。「機動戦士ZガンダムII -恋人たち-」からは“御大”富野由悠季監督が代表して賞を受けた

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