3部作も中盤に。緑の中国山岳地帯でくり広げられる物語とは?:「ガンパレード・オーケストラ 緑の章 〜狼と彼の少年〜」レビュー(1/3 ページ)
「白の章」からわずか2カ月半という短いスパンで登場した「緑の章」。舞台を冬の青森から春の中国山岳地帯に移して、登場人物も一新。また、システム面にもところどころに改良が見られる。
3部作の第2弾は、春の中国山岳地帯が舞台
「ガンパレード・マーチ」の続編として3部作構成で展開されている「ガンパレード・オーケストラ」シリーズ。1月に発売された「ガンパレード・オーケストラ 白の章 〜青森ペンギン伝説〜」(以下、白の章)に続き、早くも2作目の「ガンパレード・オーケストラ 緑の章 〜狼と彼の少年〜」(以下、緑の章)が発売されている。
このガンパレードシリーズでは、“マーチ”、“オーケストラ3部作”とも共通の世界観がベースになっていて、“幻獣”と呼ばれる謎の敵と人類との戦いが描かれている。そもそも幻獣とはどういった存在で、何の目的で人類を脅かすのかなど、この世界には謎が多い。そして、50年以上にわたる戦いの末、人類の生存域は日本を含むわずかなエリアに限られ、10代の少年たちまでが戦争にかり出されている、という設定だ。プレーヤーはある部隊の少年兵の1人となり、学園での生活を営みながら、仲間たちとともに幻獣との戦いに挑んでいくことになる。
前回の白の章では、冬の青森を舞台に1999年12月から2000年2月いっぱいの3カ月間を過ごすという内容だったが、今度の緑の章では中国山岳地帯が舞台となる。ここで孤立状態にある「第105山岳師団」の一員となり、2000年3月から5月末までを過ごす。3部作とはいえ、白の章と緑の章では舞台も登場人物も異なり、一個の独立した作品として成り立っているので、緑の章単体でもプレイは可能。ただ、セーブデータによる連動で、白の章のキャラクターを緑の章に登場させるといった仕掛けが用意されている。
冒頭からなにやら不穏な空気が漂うストーリー
前作である白の章の登場人物は、生徒16人+教師1人+ペンギン1羽(?)の計18人だったが、今回の緑の章では生徒が15人になり、ほかに教師1人、厩務員1人、そして猫が1匹という構成。プレーヤーキャラとして選択できるのは生徒のみなので、前作から1人減ったことになるが、白の章の生徒を「転属」という形で緑の章に登場させることができるので、それを加味すれば31人(ほかに隠しキャラもいる)の中から選べることになる。
前作とは打って変わって今回は山地で春の3カ月間を過ごすというので、うららかで爽やかなものを連想していたら、のっけから何やら穏やかでない。「芝村英吏」なる少年がテントに灯油をまいて火をつけ、「小隊長は戦死した」と通信で伝える。そして、プレーヤーキャラを新隊長に就かせ、自分はその参謀となるという。緑の章では、彼が重要な鍵を握っていそうだが……。
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