3年の時を経て、物語は終幕に向けて動き出す――かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相(1/3 ページ)

「かまいたちの夜」3部作最終章として、PS2用ソフト「かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相」が登場する。基本的なゲーム内容とともに、3人の主人公のストーリー序盤などを紹介していく。

» 2006年07月05日 14時02分 公開
[ITmedia]
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 1994年に発売された「かまいたちの夜」、2003年に発売された「かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄」(以下、かまいたちの夜2)に続く「かまいたちの夜」3部作最終章として、プレイステーション 2用ソフト「かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相」(以下、かまいたちの夜×3)が登場する。発売日は2006年7月27日、価格は6090円(税込)を予定。


かまいたちの夜×3プロローグ

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 50年に一度、三日月島一帯に訪れる暴風、かまいたちの夜。

 そこで起こった、恐ろしくも哀しい殺人事件から数カ月後……。香山はあるものを受け取るために東京にやってきていた。喫茶店で待ち合わせをしていた相手は美樹本。美樹本によると、まもなくアシスタントが持ってくるという。

 それを持ってきたアシスタントとは可奈子。そのあるものとは、数カ月前の事件前日に美樹本が撮影していた三日月館の写真だった。「こんな写真、どうするんですか?」可奈子が聞く。香山は三日月館を修復して死んだ人間の供養をちょうど1年後に皆でやりたいと言った……。

 翌年、夏。

 荒れた生活をしている俊夫のところへ透から電話がかかってきた。「香山さんが、あの館を修復したんですよ。それで、みんなで供養のために集まらないかって」一度は断ろうとしたが、ある言葉が心を騒がせ、反射的に「分かった」と答えていた。

 透は電話を切るとキッチンにいる真理に「俊夫さんも参加してくれるって」と伝えた。シュプールの経営を引き継いだ真理、皮肉にも事件のおかげで有名になり、ある程度繁盛していた。透は大学が休みのときに臨時アルバイトとして手伝いに来るようになったのだった。昼食後、透はワインを運びに行った地下室で見覚えのない鍵を拾う。よく見ると、鍵には三日月館についていた岸猿家の紋章がついていた。

 部屋でメールを打つ啓子。迷った挙句、送信できずに落ち込んでいるところに携帯の着信音が鳴り響いた。「…はい。もしもし」、「あ、もしもし。啓子ちゃんか? わしや。香山や」事情を説明され、最初は渋っていたが、可奈子と美樹本も参加すると聞き、啓子も参加の返事をする。

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 電話を切った香山は修復が終わった三日月館を見下ろしていた。そこで船長から、館に眠る財宝の言い伝えを聞く。さらにあの館は呪われているという。建て替えたときに金目のものは見当たらなかったので、財宝は気にならなかったが、呪いのほうには引っかかるものがあった…。

 物語は動き出す。三日月島事件の惨劇を乗り越えた登場人物が、再び三日月島を訪れる。供養のため、真相究明のため、自身のため、さまざまな思惑が新たな事件を引き起こす。

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 このプロローグからも分かる通り、かまいたちの夜×3は、三日月島事件の惨劇から1年後の三日月島が舞台となる。かまいたちの夜2の正統なる続編となっているだけに、本作の殺人事件はもちろん、前作の殺人事件の真相も明らかにされるという。

 ゲームの流れとしては、基本的にシリーズでおなじみの「文章を読み進めつつ分岐で選択肢を選ぶ」を繰り返し、複数主人公の視点から物語を展開させていくこととなる。ただし、冒頭のプロローグを終え、主人公として選択できるのは「香山」のみ。その後は、条件を満たすことにより、徐々に選択できる主人公が増えてゆく。

photo タイムチャート

 同じ物語(事件)であっても、視点が変わればまったく違った見え方もする。各主人公の行動(選択肢の選び方)によっては、ほかの主人公や登場人物の行動に影響をおよぼすこともあるので、プレーヤーは「タイムチャート」で各主人公の行動を把握・管理し、真理へ向かう正しい道筋を見つけなければならないわけだ。

 ちなみにタイムチャートというのは、5分刻みで各主人公の行動を管理できる一覧表のこと。同一時間軸上において、それぞれの主人公がどこで何をしていたかを知ることが可能だ。ただし、一度経験した部分しか記録されないため、まだ未プレイの主人公の行動に関しては知ることができないという。

 なお、かまいたちの夜×3では、本作のシナリオだけでなく、サウンドノベルはまったくの未プレイという人や、シリーズ未経験者にも安心して楽しんでもらえるように、かまいたちの夜、かまいたちの夜2のメインシナリオ部分がプレイできるようになっている。

 シリーズ経験者であっても、サブシナリオとメインシナリオの記憶がごっちゃになっているという人は多いと思うので、誰もが安心して楽しむための要素と言えるだろう。ちなみに、プレイできるのはメインシナリオのみで、サブシナリオはプレイすることはできない。

photophoto かまいたちの夜、かまいたちの夜2のメインシナリオを収録。これは素直にうれしい設計と言えるだろう
(C)CHUNSOFT/我孫子武丸/田中啓文/牧野修
(C)2006 CHUNSOFT/我孫子武丸/羽毛田丈史
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