「首都高バトルX」レビュー:夢の完全再現にまた一歩近付いた――次世代パワーが描き出す美麗な首都高 (1/2)
元気の看板タイトル「首都高バトル」の最新作が、満を持してXbox 360に登場。1994年5月発売のスーパーファミコン版「首都高バトル'94」からシリーズ通算10作目となる本作、節目を飾るにふさわしい作品になったのだろうか。
走り慣れた道をゲームの中で走れる喜び
筆者が初めてプレイした「首都高バトル」は、2000年6月発売のドリームキャスト版「首都高バトル2」である。以来、プレイステーション 2版の「首都高バトル0」、「首都高バトル01」、PSP版「首都高バトル」と遊び倒し、今回の「首都高バトルX」に至ったわけだが、舞台を次世代機に移そうとも、シリーズの根本的な部分はまったく変わっていない。
興味のない人間には“同じところをグルグル回って、同じようなバトルを繰り返してよく飽きないね”なんて言われたこともあるが、これが不思議と飽きないのである。その理由は、走り慣れた道路と見慣れた風景が、ゲームの中に再現されているから。そもそも、先述の「首都高バトル2」より前の作品には目もくれなかったのに、「首都高バトル2」になって急に手を出したのは、当時、自分で初めてクルマを買い、実際に首都高を運転するようになったからだ。数あるレースゲームの中から本シリーズを選んだ理由は、舞台である首都高の再現度である。
夜明けのコーヒーをすすり、いざバトルへ
余談はこれくらいにして、さっそくゲーム内容について触れていこう。本作は、首都高最速の座を目指す「QUEST MODE」、任意のコースでタイムアタックを行う「TIME ATTACK MODE」、自由に走り回れる「FREE RUN MODE」、Xbox Liveに接続して通信対戦などを行える「NETWORK MODE」、プレーヤー同士で対戦できる「VS MODE」という、5つのゲームモードを搭載。ここでは、メインモードであるおなじみのQUEST MODEを中心に紹介していこう。
まずは初期資金3百万CPでクルマを購入することになるのだが、これまで最初の1台として重宝されたトヨタ AE86 スプリンタートレノ(ハチロク)が姿を消したこと、いきなり現行のフェアレディZ(Z33)が、資金ギリギリながら購入できることにちょっと驚く。初期資金で購入できるクルマはほかにも数台あるが、筆者はためらいなくZ33を購入した。続いてナンバープレートの設定を行うと、いよいよがゲームスタートし、いきなりバトルを強いられることになる。バトルシステムは、シリーズおなじみのSPバトルだ。
これは、精神力をゲージ化したSPをライバルと削り合うというもの。相手に先行を許したり、壁や他車にヒットしたりするとSPが減っていき、先にゲージが0になった走者が負けとなる。これに難なく勝利した筆者は、本モードのベースとなるガレージへと進む。
購入直後のクルマは素の状態であるため、エンジンやタイヤなど各種パーツをチューニングしてパワーアップしたいところではある。だが、最初に購入できるマシンでは高価な部類に入るZ33をチョイスしてしまったため、所持金が2万CPしかなく、チューニングは不可能。そこで、早速コースインしてみることにした。
本作では、新要素として“首都高を走る時間帯”が追加された。時間帯は「NIGHT(夜)」、「MIDNIGHT(深夜)」、「DAYBREAK(夜明け)」と3種類あり、それぞれ出現するライバルが異なるほか、アザーカー(一般車両)の数も違ってくるという徹底ぶりだ。初心者は、バトル中に邪魔になる一般車両が少ないDAYBREAKを選ぶといいだろう。
Xbox 360で描かれた美しい首都高
時間帯が決まったら入口を選び、いよいよコースインとなる。初期段階で走行可能なのは、従来どおり環状線(C1)のみ。また、本作では霞ヶ関や芝公園、銀座などの入口のほかに、PA(パーキングエリア)を選べるようになっている。こちらについては後述しよう。
ハイスペックなXbox 360によって描かれた首都高は、やはり美しかった。その再現度はプレイステーション 2版とは比べものにならないだろう。特に周りの風景がよりリアルになり、もやは実写ではないか? と錯覚してしまう……というのは言い過ぎであろうか。ドライバー視点で見る路面の凹凸やラインのかすれ具合などは、“ここまでやるか!?”と思ってしまったほどだ。
個人的に本シリーズのウリの1つに光の処理があると思っているのだが、これも言うことなしである。ただ正直に言うと、すでにほかのXbox 360用ソフトを多数プレイしていたため、初めてドリームキャスト版を見たときのような感動にはおよばなかった。慣れって怖いですな。


(写真右)この細かいデコボコっぷりは、まさしくアスファルト。前車が跳ね上げた小石が飛んできそう?
PAのみで発生するもう1つのバトル
周囲のライバルを無視して黙々と走り続ける筆者。このままフリーランでも十分楽しいのだが、話が進まないということで、首都高を走るほかのライバルにパッシング(一瞬ハイビームを点灯させること)し、SPバトルを仕掛ける。
SPバトルは1つだけでなく、バトル中に別のライバルが乱入し、2人まとめて倒さなければならないパターンや、複数のライバルに連続で勝利することが条件のチェーンバトル、最初から最大3人のライバルを相手にするサバイバルバトルなど、種類は豊富に用意されている。
レースの特徴として挙げられるのは、多少の性能差をパッシングのタイミング1つでカバーできる点だ。ハードブレーキングが必要なタイトコーナーの手前や、前方にアザーカーがいる場面でうまくパッシングすれば、スタートで相手の前に出て、あとはバックミラーを見ながら抑えるという手が使える。この場合、バトルの時間が長引くことは必至だが、1回のバトルの走行距離が長いほど勝利時の獲得CPが多くなるので、あえて挑戦してみるのも手だろう。
ただし、相手や壁にヒットさせるなどの強引なやり方は、自分の「通り名」に悪影響をおよぼす。あくまでカッコいい(何がカッコいいかは人それぞれだが)通り名にこだわる人は注意していただきたい。
また、本作にはもう1つのバトルシステムとして「タイムアタックバトル」が用意されている。これはSPゲージの削り合いではなく、決められたコースをライバルより先にゴールするというもの。このバトルはPAで発生する。PAには特定のライバルが待っていて、SPバトルやタイムアタックバトルを挑むことが可能。また、休憩中のライバルに、いろいろな話題を聞くこともできる。中には、チームに属さない一匹狼的な走り屋「WONDERER」と遭遇するためのヒントが隠されているので、PAに立ち寄ったらくまなく話を聞くことが重要となるだろう。
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