サモンナイトここに極まれり――間口は広く奥が深い物語を堪能:「サモンナイト4」レビュー(1/2 ページ)
熱狂的なファンを持つ人気シミュレーションRPGシリーズ「サモンナイト」の正当後継作が、3年の沈黙を破って登場する。今度はなんと宿屋を拠点に、拾った竜の子を守るためてんやわんやの大騒ぎ!! 魅力的なキャラクターとさらにパワーアップしたシステムを兼ね備え、シリーズ最高傑作といっても過言ではない。
さらなる飛躍を遂げる「サモンナイト」
「シミュレーションRPGを代表するシリーズは?」と聞いたら、少し前までは「ファイアーエムブレム」という答えが圧倒的だったと思うが、最近では「サモンナイト」と答える人も多いのではないか。過去3作と外伝的作品で着実に人気を積み上げ、シリーズ売上はすでに100万本を突破している。今回の「4」は3年ぶりとなる待ちに待ったシリーズ新作。「年末年始はサモンナイト一色!」と決めているファンは、筆者だけではないだろう。
もともと初代は2000年にプレイステーション用ソフトとしてリリースされた。当時はまだ無名だったが、生き生きしたキャラクターといい、召喚を前面に押し出したシステムといい、マルチエンディングや複数のミニゲームを収録したにぎやかな内容といい、そのクオリティの高さにビックリしたものだ。その後、2001年の「2」、2003年の「3」と伝統を守りつつも進化を遂げ、今や不動の人気を得ている。
なぜ、これほどまでにサモンナイトがファンを引きつけるのか。理由のひとつはやはりキャラクターだろう。イラストレイター・飯塚武史氏の描くキャラクターは、人を魅了する強い力がある。本作も、男主人公のライを始め、幼なじみのリシェル、その弟のルシアンと、どの登場人物を取っても個性的で輝いている。
また、シミュレーションRPGというジャンルの長所を上手に生かしている点も見逃せない。そもそもシミュレーションRPGはキャラクターの個性を引き出しやすいジャンルだと思う。RPGよりも戦闘の比重が大きく、戦闘中も各々の特長が際立つ。防御力が弱く、守ってあげないとすぐやられてしまうキャラ、腕っぷしが強く頼れるキャラ、自分は弱くても召喚できる幻獣が強いキャラ……。そうした戦闘中の能力がシナリオ上の性格とマッチして、相乗効果で思い入れがぐんぐんと深まる。
特にサモンナイトの場合は、他のシミュレーションRPGと比べてもバトルがシナリオから切り離されず、うまく世界の中に溶け込んでいる。だから、一度やり出すとやめられないのだ。4では戦闘中、仲間との会話が発生する新要素が加わった。これによって戦闘への感情移入度は一層高まっている。
宿屋に竜の子がやってきた
主人公は伝統どおり、最初に男女のどちらかを選べる。男主人公はライ、女主人公はフェアがデフォルトネームだ。ライでもフェアでも大枠の設定自体は変わらない。
舞台は帝国北端の山岳地帯にあるのんびりとした宿場町トレイユ。主人公は15歳の若さで、この町の外れにある宿屋兼食堂「忘れじの面影亭」を切り盛りしている。
――主人公は幼い頃から天涯孤独だった。母親は顔さえ覚えてもおらず、父親は主人公が5歳のときにどこかへ旅に出てしまった。「何もかも、悪の元凶はいいかげんでちゃらんぽらんな父親だ!」。そう考える主人公は、冒険者の父親と反対の堅実な人生を目指して毎日得意な料理の腕をふるっていた。
ある日、町外れの丘へ星を見に行った主人公とリシェル、ルシアンの3人。そこで虹色の流れ星が落下するのを目撃した。慌てて行ってみると、そこには星ならぬ卵が! しかも竜の子がいたのだ!! そばにいた主人公は竜の子に親と間違われ、懐かれてしまう。
そこへ竜を狙う怪しい軍団が登場。果たして主人公はこのピンチを切り抜けられるのか?
住み慣れた町が舞台ということもあって、ほんわかとしたアットホームな雰囲気でゲームは進む。主人公を囲む町の人々もいい人ばかり。
勝ち気な性格でトラブルメーカーのリシェル。おとなしくて流されがちだが芯は強いルシアン(まさに、あんな姉がいたらこうなるよなあって感じ。知り合いの姉弟にもそっくりなのがいる!)。帝国軍人だが町の駐在さんの役割を果たす、気さくなお兄さん・グラッド。植物について研究する召喚師で隣のきれいなお姉さん・ミント。そしてミントのお気に入りの召喚獣オヤカタ(名前は親方だが「ムイムイ!」としゃべり方がとても愛らしい)。
同じ町に住む顔なじみという信頼感がセリフからも伝わってきて、プレイしていてあったかい気持ちになれる。
そして今回のパートナーの竜の子だ。卵から生まれたとき「オスだと思う」、「メスだと思う」、「わからない」という3つの選択肢が登場する。竜の子は最初は幼竜の姿をしているが、ゲームを進めると小さな子供の姿に変身し、主人公たちを驚かす。オスなら鼻にバンソウコウのヤンチャな男の子リューム、メスなら「パパ〜」と甘えるピンクの髪の女の子ミルリーフ、「わからない」を選ぶと眠たげな瞳が神秘的な無口で性別不詳のコーラルが現れる。誰を選んでも竜の子に懐かれて、成り行き上、主人公がお父さん(お母さん)役になってしまう。恋も結婚も全部すっ飛ばして、15歳の若さでいきなりお父さんデビュー!? この設定がなんとも面白く、シナリオ的にも利いている。この先、主人公たちはどうなってしまうのか? 相変わらず先が気になってしょうがないシナリオだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
-
生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
-
9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
-
【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
-
「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
-
大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
-
「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
-
「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
-
「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
-
「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
- 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
- “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
- お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
- 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
- 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」