「ペーパーボーイ」で新聞少年が1面トップに載った理由ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

連載第37回は、「ペーパーボーイ」を取り上げます。1985年にアーケードで登場したゲームですが、6年以上経ってから、ファミコンやメガドライブなどに移植されました。今回わたしがこのゲームを取り上げるのには、ある切実な理由があるのです。

» 2007年02月08日 00時00分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

“151”といってもポケモンの数ではない

 去年、わたしの書いた文章が、CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)の発行する、「テレビゲームのちょっといいおはなし・3」という小冊子に載った(東京ゲームショウなどで配布されたので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれない)。

 わたしもCESAから、この小冊子をいただいたのだが、渡す相手がいないもんで、いまだに大量に余っている。

画像 数えてみたら151冊あった

 ここで151冊も死蔵しているよりは、1人でも多くの方に読んでほしいと思う。とはいっても、どうやったら大勢の人に、配ることができるだろうか……?

 それを考えたとき、ふと頭に浮かんだのが、「ペーパーボーイ」の画面だった。新聞配達をテーマにしたゲームなので、これをプレイすれば、小冊子を配布するためのヒントが見つかるかもしれない。

新聞は投げつけて配達するもの

 「ペーパーボーイ」は、アタリが1985年にリリースしたアーケードゲーム。自転車に乗った新聞配達の少年を操作して、新聞を10件の家に、正確に送り届けるゲームである。

 コントローラーは、自転車のハンドルそのものの形をしている。これを回したり倒したりすることで、自転車の向きを変えたり、スピードを調整したりする。

 ハンドルについたボタンを押すと、少年が新聞を投げ飛ばす。契約している家の玄関かポストに命中させたら、その家に配達したことになる。

 障害物を避けながら新聞を配達し、1週間無事に配達を済ませればゲームクリア。

画像 「ペーパーボーイ」の筐体の写真。プレイステーション 2版「ゲーセンUSA」で見ることができる
画像 ポストにうまく投げ込めたら高得点

 その特殊な操作性と、当時の家庭用ゲーム機では再現が難しかったと思われるシステムのせいか、長らく家庭用ゲーム機には移植されなかった。

 しかし、1990年のリンクス版(アタリジャパン・ムーミン)を皮切りに、1991年にファミコン版(アルトロン)、1992年にメガドライブ版(テンゲン)と、相次いで発売された。

 さらに2006年には、ミッドウェイが権利を持っている往年のアーケードゲーム32本を収録した「ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ」というプレイステーション 2用ソフトが、サクセスから発売されたが、その32本の中に、「ペーパーボーイ」が含まれている。

画像 ファミコン版が発売されたのは、スーパーファミコンが世に出た3カ月後
画像 プレイステーション 2版では、独特の音色を持ったBGMも再現されている

 アーケード版を最も良く再現しているのは、当然ながらプレイステーション 2版なのだが、今回はメガドライブ版を中心に取り上げたいと思う。メガドライブ版がいちばん難易度が低く、わたしでもクリアできたからだ(イージーモードのイージーストリートだけど)。

町の皆さん、交通ルールを守りましょうよ

 わたしはゲームセンターでも「ペーパーボーイ」を何度かプレイしたが、独特のコントローラーと、クオータービューの画面構成に慣れず、また新聞が飛ぶ方向を調整する方法も分からなかったので、おもしろさを感じる前に、プレイするのをやめてしまっていた。

 しかしメガドライブ版のマニュアルによると、自転車のスピードをゆるめることで、新聞が真横に飛ぶようになり、狙いを定めやすくなるらしい。

 実際にメガドライブ版で試してみた。止まりそうなくらいゆっくり走ると、新聞をかなり正確に投げられるようになった。これで新聞配達のやり方は完璧だ。

 だが「ペーパーボーイ」では、少年の行く手を阻む、数々の障害物が待ち受ける。

 まずは車。車道の真ん中を走っていると、突然車が現れる。路肩ぎりぎりを走行すればよけられるが、より確実によけようと思ったら、歩道を走るのがいい。

 しかし歩道にも危険はいっぱいだ。路上でラジコンが走ってたり、ブレイクダンサーが回ってたり、黒猫が目の前を横切ったり、タイヤがひとりでに転がったりする。

画像 このゲームが登場する前の年に、映画「ブレイクダンス」が公開された
画像 交差点では車は猛スピードで通過するが、たまに一時停止する車もいるので混乱する

 一方、少年にも、それらに対抗するための武器がある。ほかならぬ新聞そのものだ。新聞を当てれば、たいていのものは倒すことができる。

画像 黒い家には、窓が多くて壊しがいのある家が多い

 おまけにこの新聞で、民家の窓を壊すこともできる。購読してくれない黒い家の窓は、割れば割るほど得点が加算される。

 ……冷静に考えると、これって、見つかったらそれこそ新聞ざたになりそうな嫌がらせなのだが、このゲームの世界ではOKらしい。

 そのかわり、誤って購読者の家の窓を割ってしまうと即刻、購読契約を打ち切られてしまう。

 また、新聞は10部しか持てないので、調子に乗ってバシバシ投げていると、すぐになくなってしまう。

 でもだいじょうぶ。路上の至る所に、新聞の束が落ちていて、取ると手持ちの新聞が、また10部まで補充されるのだ。

 住宅街を通り過ぎると、トレーニングコースに突入する。的に新聞を当てながら、水路や障害物をジャンプ台で飛び越えて、ゴールを目指すのだ。

画像 なぜその日の新聞が、配達員が来る前から道端に落ちてるのかなんて、深いことを考えてはいけない
画像 なお、トレーニングコース内でリタイヤしても、残機は減らない
画像 ゴールには観客席があり、ここで初めて少年は、人々の祝福を受けられる
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/23/news139.jpg 真田広之の俳優息子、母・手塚理美と“超大物司会者”に対面 最新ショットに「ご立派な息子さん」「似てる雰囲気」
  2. /nl/articles/2405/22/news054.jpg 晩酌中、ふと机の下をのぞいたら…… 背筋が凍える光景に反響続々「皆様は覗かないようにしてくださいね」
  3. /nl/articles/2405/23/news055.jpg 「トップバリュを甘く見てた」 ジョブチューンで審査員大絶賛の“マストバイ商品5選”に反響 「買ってみよ」
  4. /nl/articles/2405/23/news213.jpg YUKI、大胆なスリット入った近影に驚きの声 「52歳なの意味わからんな」「ここまで変わらないって本当凄い」
  5. /nl/articles/2405/22/news186.jpg ステージ上のアイドルグループに投げかけられた言葉、運営が対応に本腰 「非常に不快であり、許されるものではありません」
  6. /nl/articles/2405/23/news156.jpg 「ミートパイ」なのに“畜肉”使わず…… ミスタードーナツ謝罪「誤解を招く表記」 実際は「大豆ミート」使用
  7. /nl/articles/2405/23/news025.jpg 「妻のスシロー&くら寿司の食べ方が天才すぎた」 420万再生突破“超意外なカスタマイズ”に「子供にいいですね」「私もやってみよ」の声
  8. /nl/articles/2405/23/news110.jpg 星野源さんめぐり拡散のSNS投稿、所属事務所は「そのような事実はない」「法的措置を検討」 星野さん、新垣さんも否定
  9. /nl/articles/2405/23/news174.jpg 北村匠海、誹謗中傷に心労か 「確かに僕らは殴りやすい でも人間であることに変わりはありません」
  10. /nl/articles/2405/23/news027.jpg 「さすがに激ヤバ過ぎ」 アイスの「ピノ」購入→とんでもない“神引き”に驚愕「強運すぎる」「すごい確率」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  2. 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  3. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  4. 「なぜ今になって……」 TikTokで“15年前”の曲が大流行 すでに解散の人気バンド…… ファン驚き 「戸惑いが隠せない」
  5. どういう意味……? 高橋一生&飯豊まりえの結婚発表文、“まさかのタイトル”に「ジワる」「笑ってしまう」
  6. サーティワンが“よくばりフェス”の「カップの品切れ」謝罪…… 連日大人気で「予想を大幅に上回る販売」
  7. “世界一美しいザリガニ”を入手→開封して見ると…… 絶句を避けられない姿と異変に「びっくり」「草間彌生作のザリガニみたい」
  8. 「誰かと思った」 楽天・田中将大の“激変した風貌”にファン驚き…… 「一瞬わからなかった」
  9. 複数逮捕&服役の小向美奈子、“クスリ”に手を出した理由が壮絶すぎ……交際相手の暴力で逃亡も命の危機 「バレてバルコニー伝って入られて」
  10. 耐火金庫に“溶岩”を垂らしてみたら…… “衝撃の結果”に実験者も思わず「なんだって!!!」と驚愕【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評