「ナゾ解明!」のカタルシスは、寝るのも忘れるほどの快感に「レイトン教授と不思議な町」レビュー(4/5 ページ)

» 2007年03月02日 15時07分 公開
[桜山憂太,ITmedia]

「収集」――集めると何かが起こる? アイテムを見つけて、新たな道を

東京のシンボルの1つと言えば、この東京都庁。北と南にある展望台は、無料で入れるのだ

 電車を降り、歩くこと数分。ようやくわたしたちは目的地へと到着した。

「ユウタン先生、ここって…」

「そう、東京都庁だよ」

「なんでまた、都庁なんかに来たんですか?」

「それはだね、このレイトン教授の中にも、塔が出てくるだろう。街の中にそびえ立つ、あの怪しげな塔だよ。あの塔は間違いなく、この物語のキモになるだろうからね。だから、わたしたちも東京の中心にそびえ立つこの都庁に来て、同じような気分を味わいながらナゾを解こうと思ったのだよ」

「ふ〜ん……」

「何かね、その怪訝そうな目は」

「いえ、都庁に来た理由は別にいいんですけど……。なんか、電車に乗ってどこかに行ってゲームをするなんて、ゲエムマンさんの連載をパクっているような気がして」

「パクってはいないよ。リスペクトしているからこその、オマージュと言ってほしいな。いや、リミックスとでも言うべきだろうか」

「……」

「まあまあ、御託は置いといて、展望台へと上がって見ようじゃないか」

 そう言って不服そうなミシカ君を連れ、わたしたちは南展望台へと上がって行った。そして、エレベーターを降りた目の前にあったものは……某写真展。今回、わたしの最大の目的は、この写真展にあったと言っても過言ではない(嘘)。でも、仕事も忘れないよ。

「先生、これ…?」

 なぜか、呆然と立ち尽くしているミシカ君を尻目に、わたしは興奮を抑えきれなかった。

「うっひょーーー!! これ今シーズンの新しいユニフォームだ! すっげぇ、写真のパネルが、山ほど貼ってある。あっちには、試合のDVDまで流れてたりして。たまんねぇー!」

「はぁ……。やっぱりこれが理由か」

「あ、ヘリだ」

「はぁ? 大丈夫ですか、ユウタン先生」

「いや、すまんすまん。すっかり取り乱してしまって。さて、しっかりと仕事をしようではないか、ね?」

「……。で、どうするんですか?」

「それは、簡単な事だよ。こうして窓際でプレイをするのさ。そうすると、目が疲れた時に窓の外を見れば、目が休まるだろう。代々木公園の緑を見て、リフレッシュをする、と」

「なんか、理に適ってるんだが、適ってないんだか」

「まあまあ、そう言わずにプレイを進めようじゃないか」

 先ほど中座した個所から引き続きプレイを開始する。さすがに物語が進めば、出てくるナゾのレベルも高まってくるものだ。さらに、謎の老人が絡んでいると思われる神隠しや、謎の少女がわたしたちの前に現われ意味深な言葉。そして、夜になると轟音とともに動き出す塔。この町のナゾは留まる事を知らないようだ。そして、ゲームクリアとは深く関わっていないものの「ナゾのパーツ」、「2つの部屋」、「めいが」は何かしらの秘密があるようだ。この細かいコレクション要素も、レベルファイブの真骨頂とも言えるだろう。純粋に物語を進めたくもなるが、これらの要素にも手を出してしまう、そんなユーザーの心理を上手くくすぐる作品に仕上がっているのだ。

「先生。これは、なかなか奥が深そうな感じですね。」

「そうだね。物語を追いたい人は、ひたすら先を進めればいいわけだし、収集要素をまとめたい人は寄り道をして行けばいいわけだからね。その辺も踏まえて、ちょっとひと区切りをつけようか」

 このナゾ解きには時間が掛かりそうだ。そう思いながらわたしたちは、夕闇に沈んで行く都庁を後にした。

左から「ナゾのパーツ」、「2つの部屋」、「めいが」の写真だ。それぞれのパーツやアイテムは、随所に出されるナゾを解くと入手できる。それぞれが、全て集まった時に何が起こるのかは、自分の目で確かめてほしい。ただし、「2つの部屋」だけは、アイテムが揃ったとしてもそこで終わりではない。2人の「まんぞくど」を最高にする必要があるのだ(ちなみにゲーム中に出てくるアイテムを全て入手しても、下画面の枠は全部埋まらないぞ)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」