PS3新作「忌火起草」の映像に恐怖した「セガ コンシューマー新作発表会」(1/2 ページ)

5月15日、今年度セガから登場するタイトルを紹介する「セガ コンシューマー新作発表会 2007 SUMMER」を都内の会場で開催した。ニンテンドーDSで展開する「なるほ堂」ブランドや、PS3での新作となるサウンドノベル「忌火起草」も紹介された。

» 2007年05月15日 18時13分 公開
[今藤弘一,ITmedia]
画像 セガ取締役 CS統括本部 副統括本部長 前田雅尚氏

 今回の「セガ コンシューマー新作発表会 2007 SUMMER」では、これから秋までにかけて発売されるタイトルのラインアップを中心に紹介された。まずはセガの前田雅尚氏が登壇し、同社の現状について解説した。

 2006年度はニンテンドーDSの好調により、日本の市場が活気を呈していた、と前田氏。このためかセガも好調で、ワールドワイドで2130万本を出荷、日本でも580万本を出荷したという。「ワールドワイドでの数字は、任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントといったハードメーカーを除くと、一番多く出荷したメーカー」(前田氏)。日本の好調は「龍が如く2」(60万本)だけでなく、廉価版の「龍が如く Play Station2 the Best」も50万本のセールスを記録したとのことで、「新しいジャンルを確立できた」と語る。

 今期の販売本数目標は全世界で2800万本とのこと。「1つの目標である売り上げ3000万本まであと一息と言うところまで来たが、全世界的にはエレクトロニック・アーツなど、日本以外のメーカーのシェアも多い。日本から始まったゲーム産業として、ソフトもハードも日本中心、という希望を持って達成していきたい」(前田氏)。

 今期はニンテンドーDSを中心に展開していくとのこと。「『知的好奇心研究所 なるほ堂』ブランドについては、任天堂とは内容も、プロモーションも一線を画した展開をしていくし、『サクラ大戦』の新作も投入するなど、セガのゲームらしいゲームをニンテンドーDSで展開する」と前田氏。Wiiでも「NiGHTS」の新作に加えて、プレイステーション 3ではチュンソフトとのプロジェクトとなるサウンドノベル「忌火起草」を投入するなど、力を入れていくと語った。

「なるほ堂」ブランドはニンテンドーDSで展開

画像 セガ執行役員 国内CS事業部 事業部長 宮崎浩幸氏

 引き続きセガの宮崎浩幸氏が登壇して、「知的好奇心研究所 なるほ堂」(以下、なるほ堂)ブランドのソフトについて紹介した。これは、セガが2006年より展開してきたブランド。第1弾となったソフトはPSP「脳力トレーナー ポータブル」。当時は「なるほ堂」ブランドではなかったが、このソフトの好調を受けて設立されたブランドだ(関連記事参照)。このブランドは、知りたい、学びたいという知的好奇心を刺激し、純粋なゲームソフトではないが、セガがやる以上は楽しいソフト、そしてプレイすることで何かを得られる、サプリメントのようなソフトを目指している、と前田氏。

 「ニンテンドーDSは急激に市場が拡大し、今年はおそらく過去になかったような数のタイトルが発売される。『なるほ堂』はその中で、ゲームの内容そのものがセガらしい、チャレンジ精神を持っているもの、著名人・優良企業とのタイアップ、メディアミックス、そして店頭の『なるほ堂』コーナーの展開に力を入れていく。これまでPSPではそれなりの存在感を与えられたと思っているが、今年はプラットフォームをニンテンドーDSに移して展開する」(前田氏)。

 6月から9月にかけて発売されるのは「タッチ・デ・ウノーDS」、「資格検定DS」、「齋藤孝のDSで読む三色ボールペン名作塾」、「音声感情分析器ココロスキャン」、「ピクトイメージDS」、「タッチでズノーDS」の6タイトル。「音声感情分析器ココロスキャン」と「ピクトイメージDS」については、来場者を招いてのデモも行われた。

画像 「音声感情分析器ココロスキャン」。日本SGIとAGIが共同開発した「感情制御技術ST for ニンテンドーDS」を利用している(関連記事参照
画像 「ピクトイメージDS」は4人対戦でデモ。1人の人がお題に基づいて描いた絵を、何を描いたか当てるというものだが、意外と当たらないもので結構楽しい。なお、1本のソフトで最大8人まで遊べるとのことだ

PS3だからできる“史上最恐”のホラー作品――「忌火起草」

画像 チュンソフト 代表取締役社長 中村光一氏

 最後に紹介されたのは、プレイステーション 3で2007年秋に発売されるサウンドノベル「忌火起草(いまびきそう)」だ。登壇したのはもちろん、チュンソフトの中村光一氏。セガ・チュンプロジェクト第5弾となる本作は、もちろん完全新作。「究極進化を遂げたサウンドノベル」と題されており、「弟切草」から始まったサウンドノベル15周年記念作品となっている。

 ストーリーは、大学の野草研究会サークルが舞台。「ビジョン」という合法ドラッグを楽しんでしまったことから始まるホラーストーリーだ。シナリオは、「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」を担当した北島行徳氏、「かまいたちの夜2」の牧野修氏、ホラー作家の加藤一氏。そしてCGは「CASSHERN」の庄野晴彦氏、「どろろ」、「黄泉がえり」を撮影したツインズジャパン、サウンドは上野耕路氏が担当している。

 中村氏は「忌火起草」について、実際のゲーム画面を抜粋して紹介。従来のサウンドノベルから変わった点として、これまでのゲームではカギ括弧でくくられたテキストが流れ、それに合わせて効果音やBGMが展開されていたのだが、「忌火起草」では、セリフは声優の声で表現。それに合わせて登場人物の感情がテキストで表示されたり、主人公の声はテキストで、相手の声はボイスで流れるなど、よりインタラクティブ性が高まり、情報量も増える形となっている。「セリフを聞きながら同時に文字を読む快感、同時に複数の人間がしゃべるスピード感など、いままでにない体験をしてもらえるだろう」(中村氏)。

 また、プレイステーション 3ソフトであればもちろんだが、サウンドは5.1ch対応。「突然後ろから聞こえてくる呼びかけに、背筋が凍る思いをすることは間違いない。正直、1人で夜中プレイするのはお勧めしない(笑)」(中村氏)。

 なお2007年夏から、「忌火起草」を東京・お台場にある「東京ジョイポリス」でのアトラクションとしても展開することが決定している。このアトラクションは、音にこだわったウォークスルータイプのアトラクションになるとのこと。「耳から全身にかけて未体験の恐怖を味わってもらえるアトラクションになっている。普段はゲームをプレイしないようなユーザーがアトラクションを体験してPS3版に興味を持ってもらう、またサウンドノベルを愛してもらっているユーザーには、東京ジョイポリスに足を運んでもらって、PS3版の世界をふくらませてもらえればと思う」(中村氏)。

画像画像 発表会後に設置されていた試遊台では、5.1chのサウンドを体験できるものも。ただひと言言えるのは「本当に、怖い」ということだけ
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/17/news033.jpg 鮮魚店で売れ残っていたタコを連れ帰り、水槽に入れたら…… ヤバすぎる光景に「こんなに可愛いなんて!」「笑ってしまった」
  2. /nl/articles/2501/14/news049.jpg ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  3. /nl/articles/2501/16/news154.jpg 「まじで終わってる」 マクドナルド「エヴァ」コラボ品“高額転売”に嘆く声…… 「結局欲しい人が買えない」
  4. /nl/articles/2501/17/news007.jpg 「やばwww」 ハードオフに「8円」で売られていた“まさかの商品”に大仰天 「田舎の負動産みたい」
  5. /nl/articles/2501/16/news011.jpg 15歳で妊娠した女性、当時は「子どもが子どもを産んで」と言われたことも…… 10年後、大人になった姿に反響
  6. /nl/articles/2501/16/news152.jpg タンクトップ姿のパパ「昔はモテた」→娘は信じていなかったが…… かつての姿に衝撃走る「『トップガン』に出ていても納得」【海外】
  7. /nl/articles/2501/17/news096.jpg 藤本美貴、“庶民的すぎる朝ご飯”に共感の声 「うちも全く一緒の朝ごはん」「今度やってみよ」
  8. /nl/articles/2501/16/news034.jpg 初めてのお風呂で「イヤー!!!」と大絶叫していた保護子猫→3年後…… 思わず涙の劇的成長に「可゛愛゛い゛ぃ」「信じられない」
  9. /nl/articles/2501/17/news050.jpg 「センス抜群」 弟から届いた結婚祝い→開けてみたら…… “粋すぎるチョイス”に絶賛の嵐 「しゃれたことをなさる」
  10. /nl/articles/2501/17/news061.jpg 「そんなバナナ!?」 値引きコーナーの「バナナ」をよく見ると…… 衝撃の中身に「大爆笑させていただきました」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  2. 「大根は全部冷凍してください」 “多くの人が知らない”画期的な保存方法に「これから躊躇なく買えます」「これで腐らせずに済む」
  3. 浜崎あゆみ、息子2人チラリの朝食風景を公開 食卓に並ぶ“国民的キャラクター”のメニューが意外
  4. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  5. 中2長女“書店で好きなだけ本を買う権”を行使した結果…… “驚愕のレシート”が1300万表示「大物になるぞ!!」「これやってみよう」
  6. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”の家族に反響 ジュノンボーイの幼少期が香取慎吾似?【コンテスト特集2024】
  7. 大好きなお母さんが他界し、実家でひとり暮らしする猫 その日常に「涙が溢れてくる……」「温かい気持ちになりました」
  8. 「やばすぎ」 ブックオフに10万円で売られていた“衝撃の商品”に仰天 「これもう文化財」「お宝すぎる」 投稿者に発見時の気持ちを聞いた
  9. 「こんなおばあちゃんになりたい」 1人暮らしの93歳が作る“かんたん夕食”がすごい! 「憧れます」「見習わないといけませんね」
  10. 【今日の難読漢字】「碑」←何と読む?
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」