あの「FFT」が10年ぶりによみがえる!――楽しいゲームは、いつ遊んでも良いものです「ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争」レビュー(2/3 ページ)

» 2007年05月31日 00時37分 公開
[天野テツヤ,ITmedia]

“時”も計算する必要がある硬派な戦闘システム

 では、本作のキモである戦闘シーンについて解説していこう。本作の戦闘シーンは、斜め上から見下ろす、クォータービュースタイルとなっている。ズームイン&アウトや、90度単位でマップを回転できるため、多少の視点変更は可能だ。ただし、建物の配置や地形によっては若干キャラクターの位置関係がつかみにくく、操作しにくい印象を受けた。どうせなら、もう少し自由に角度を調整できれば……とは思ったが、操作自体にはリアルタイムでの反応が必要ないため、多少の不満はあるものの、慣れるように頭を切り替えることにした。

 戦闘における最大の特徴は、地形の高低差に時間の概念も加えた「4Dバトル」と呼ばれるシステムだ。注目すべきなのが、敵味方の行動順を管理するチャージタイム(CT)の存在。待機中の各キャラクターは、「Speed」というパラメータの高さに応じてCTがたまっていき、100になった時点で移動・行動が可能なアクティブターン(AT)となる。

 魔法や一部の技にも発動に必要なCTが設定されているため、本作では、入力から発動までにタイムラグが生じる。コマンドの発動前に敵が移動し、目標が射程外に移動してしまう……ということもある。移動後にそのまま待機すれば、若干CTが残るため、行動順が早くなるという要素もあり、常に全力行動をするのが正解ではないのがおもしろい。

 このような魅力的な行動順システムになっているのに、メニューから「アクティブターン」のコマンドを使わないと、行動するキャラクターの順番が確認できないのは、不満が残った。このコマンドを知らないうちは、どういう順番で行動するのかわからず、全軍突撃を繰り返していたほどだ。できればユニットにカーソルを合わせるだけで、行動順が分かるようにしてほしかった。

 また、マップ上の地形に高さの概念があることにも注目したい。3以上高さが違う地形は乗り越えられないため(アビリティによっては高低差を無視した移動も可能)、行動順を考えて戦略を立てれば、地形を利用して敵を移動できないようにする、という作戦も行えるのだ。高所に弓や魔法を使うキャラクターを配置して一方的に攻撃する、崖から相手を叩き落とすといった、多彩な戦術が使えるのはおもしろい。

 ちなみに、戦闘シーンで一度に出撃できるのは5キャラクター前後と、シミュレーションRPGとしては少なめになっている。この総数には自分で操作できないゲストNPCも含むため、毎回必ず出撃する主人公以外には、実質3〜4人のキャラクターしか出せないことになる。このため、レギュラーとして毎回出撃するキャラクターと、永久の控えメンバーの格差ができやすいのが難点だ。

 豊富なジョブが用意されているのだから、もう少し出撃できるキャラクターを増やして欲しいところだが、1回の戦闘にかかる時間が30分以上はザラなことを考えると、仕方のない面もある。このあたりは理詰めの戦術シミュレーションというよりは、タクティカルなRPG風の戦闘と割り切ったほうがいいのかもしれない。

高低差を持つ岩場や市街地などのマップは、作り込みがすごい。ただし、視認性はそれほどよくない印象だ
CTのチャージが完了し、ATになればさまざまな行動が可能になる。敵の出方を見るために待機する手もあり
バトル開始前に、出撃キャラクターを選択・配置する。出撃可能数が少ないため、厳選する必要がある

 本作はかなりの大ボリュームを誇り、かつ筆者はプレイ速度が遅いため、実はこの原稿を書いている時点でやっと中盤に差し掛かったという状況だ。さらに先を知る知り合いのライターに「このあとってどうよ?」と聞いたところ、ゲーム中盤以降は強力なキャラクターが続々と仲間に加わるため、手塩にかけて育てたユニットがどんどん控えにまわってしまうことになるそうだ。弱いけどかわいいシンデレラさんが、ちょっと不憫……。

「FF」といえば、やっぱりジョブとアビリティ!

ジョブごとにステータスの成長率が異なるため、計画的にジョブチェンジをしていくといいだろう

 「FFT」では、ジョブ(職業)というシステムが用意されており、またキャラクター自身のレベルに加えて各ジョブごとのレベルも設定されている。ジョブは、フィールド上にて編成コマンドを使えば、自由にジョブチェンジできるのだが、ジョブチェンジする際は“白魔道士になるためにはアイテム士のレベル2が必要”という感じで、条件を満たさなければならないのだ。

 初期メンバーはすべて見習い戦士かアイテム士なので、ゲストに比べて弱くて困っていたが、ジョブチェンジで白魔道士と弓使いを作ることで、少し楽になった。

 ジョブには相手の装備を破壊して弱体化する「戦技」を持つナイトや、「ファイア」、「サンダー」といった魔法を使う「黒魔道士」など、「FF」シリーズでおなじみのジョブをはじめ20種近くが用意されている。さらにPSP版では、最弱にして最強の「たまねぎ剣士」と、自分のHPを消費して大ダメージを与えられる「暗黒騎士」という、2つのジョブも追加されている。

 さらに、敵味方の主要キャラクターには専用ジョブも用意されており、それらのジョブは非常に強力なものになっている。特に敵の専用ジョブには凶悪なアビリティを持つものが多いので、交戦する前に調べるクセを付けないと酷い目にあってしまう。

 ジョブを変更することで、固有の能力を身につける以外にも、さまざまなアビリティ(特殊能力や魔法、技)を覚えることが可能だ。アビリティは戦闘で手に入れるジョブポイントを使って獲得するため、欲しいアビリティを手に入れるためには、変更したジョブで繰り返し戦闘に出て、たくさん行動をする必要がある。

 アビリティは、行動で実際に使用する「アクションアビリティ」、特定条件で自動的に発動する「リアクションアビリティ」、セットするだけで効果がある「サポートアビリティ」、移動力やジャンプ力を強化する「ムーブアビリティ」という、4系統に分けられる。これらのうち、アクションアビリティを2つ、そのほかを1つずつセット可能になっている仕組みだ。

PSP版で追加された新ジョブの“たまねぎ剣士”。かなり弱いが、とある条件で強力なジョブになる
こちらも新ジョブの“暗黒騎士”。転職条件は厳しいが、負のエネルギーを使った“暗黒”をマスターできる
そのジョブ用のジョブポイントがあれば、アビリティを獲得できる。使用頻度の高いものから覚えていきたい

 通常の獲得方法以外にも、戦闘不能になったキャラクターがクリスタルとなって消滅したときに、そのクリスタルを回収することでアビリティを継承することもできる。また、敵からの攻撃を受けることで身につけられるアビリティもあるため、うまく育てていけば非常に強力なキャラクターを作ることも可能だ。

 ちなみに筆者は、なぜかジョブを変えたら習得したアビリティも外れてしまうものだと勝手に思い込み、アイテム士を大事に大事に育てていた。実際は、覚えたアビリティはジョブを変えても自由にセットしなおせるので、必要なアビリティを身につけたらメインのジョブにジョブチェンジ、という流れが有効。特に、ムーブアビリティを優先的に覚えていくと、かなり戦いやすくなる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小泉進次郎、生後3カ月の長女を抱く姿に「貴重なパパの顔」 2023年末には小泉元首相の“幸せじいじ姿”も話題に
  2. 庭にアジサイがあるなら知っておくべき!? 春になる前に急いでやりたい“大きな花を咲かせる”お手入れ術に反響続々
  3. 生まれたばかりの孫に会いに来た両親、赤ちゃんを見た瞬間号泣し…… 幸せあふれる光景に「一緒に泣いちゃいました」
  4. つんく♂、「僕の大好きな妻」と元モデル妻の貴重ショット公開 「めちゃくちゃお綺麗」と反響
  5. 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  6. 「ずっと手を触って」「強烈な口説きが」 グラドル、元K-1王者のセクハラ行為を“告発”→反論しバトルに 「引っ込んどけよロバは」謎の容姿罵倒で流れ弾も
  7. 2歳娘、帝王切開で入院するママの前では強がっていたが…… 離れてから号泣する姿に「いじらしくて可愛くて朝から泣いた」
  8. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
  9. 長女と赤ちゃんの夜のルーティンが「可愛いしか言えん」 愛が強すぎな姉から逃げる姿に「嫌いじゃないのねw」「素敵な姉妹」
  10. 「ほんと愛でしかない」「心から尊敬します」 “6男7女の大家族”うるしやま家のスーパーママ、“15人分のお弁当作り”が神業レベルで称賛の声
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」