激戦の一年戦争地上戦をWiiリモコン振り回して生き延びろ!「機動戦士ガンダム MS戦線0079」レビュー(2/2 ページ)

» 2007年08月30日 00時00分 公開
[大戸島さんじゅうご,ITmedia]
前のページへ 1|2       

ストーリーモードは連邦軍編でゲームの流れをつかんでみる

画像 ストーリーモードは最初に連邦軍かジオン軍かを選択。選択した軍の部隊長となって戦場を渡り歩き、さまざまなミッションに参加する

 ゲームオリジナルストーリーで展開するのが「ストーリーモード」だ。連邦軍、ジオン軍のいずれかを選択し、激動の一年戦争を一小隊の視点から体験していくモードだ。ここもオーソドックスに連邦軍を選択。筆者は食事の際には好きなものを最後にとっておいて、お楽しみはあとにする性格なもので、本命のジオン軍はあとでゆっくりとプレイすることに。まずはゲームの流れを把握し、あとで無駄のないプレイをするための準備として連邦軍をプレイした。

 ストーリーモードは、エースパイロットモードとは基本的なゲームの流れが異なっている。ブリーフィングがまず最初にあり、作戦の内容確認と仲間との会話シーンが流れ、次にMSのセッティングを経て出撃となる。セッティングの際には、コストの上限が設定されているので、搭乗するMSや装備させる武器などをその数値内で選択しなければならない。仲間の分まで含まれるので、そのあたりのバランス感覚というのも試されるわけだ。このコストの上限はゲームを進めていくうちに増えていくので、最初は苦労するかもしれないが、後半になれば強力なMSや武器が使用できる。また、カラーリングの設定も自由にできるので、自分だけのあるいは隊としてのパーソナルカラーを設定して遊ぶものおもしろい。


画像画像画像 出撃前にはブリーフィングで作戦の確認や仲間との会話シーンがある。そして、MSのセッティングを終えたらいよいよ出撃だ

 このモードでは、最初からいい機体が用意されているエースパイロットモードと違い、起用するMSによってはかなりの苦戦を強いられる場面も。プレイヤーの腕が如実に表れるので、テクニック面で慣れてこないと先々で苦労することになる。実際、あれだけエースパイロットモードで楽勝だったものだからつい油断していたら、仲間はやられて離脱するわ、弾薬数が切れても補給にいけないわ、敵に囲まれて足止めされた上に四方八方から銃撃受けてしまうわで、回復しながら戦ってればなんとかなるなんて行き当たりばったりな戦いではダメなんだと痛感した。

 そんなこんなでストーリーを進めていくと、射爆場でアイナ・サハリンのアプサラスに遭遇。くっついて雪山まで行くのはわたしの役目ではないのですね。一緒に風呂に入りたかったです。残念です。まあ、それは置いといて、こういった原作キャラとの遭遇も楽しみの1つ。敵として現れるキャラだけではなく、援護として戦闘に加わってくれる場面もありそれはもう心強い限り。

 苦戦しながらもエンディングまでたどりつき、ゲームの流れも把握できたので、次はいよいよジオン軍編に挑戦だ。

画像 MSを好きなカラーリングに設定できるので、部隊のパーソナルカラーを設定するのが楽しい
画像 ストーリーモードにもシーンによって原作キャラが登場。もちろん、戦闘へと発展

連邦軍をサクサクっと終わらせ、ジオン軍編でストーリーモードをじっくりと楽しむ

画像 ジオン軍はMSの種類が多いので、搭乗できるMSが増えていくのも楽しみ。また、トルドのようなベテランにザクIに搭乗させるのもまた1つの味わいがある

 最初のミッションはザクIで出撃させられるのかと不安になりながらも、隊員全員がJ型で出撃できるコストがありとりあえずひと安心。ただ、そこであえて誰か1人がザクIで出撃するのもまた通な楽しみかたでもある。カーキ色とかにして。それと、隊員の質も連邦軍とは大違い。お子様の集まりと違って、トルドのようなベテランパイロットがいるだけで隊の質も高まるというものだ。

 さて、連邦軍でスナイパー推奨ミッションに挑んでからというもの、すっかりスナイプモードのとりこに。武器は極力射程の長いものを選び、敵に近づく前にまずは十字ボタンでスコープに切り替え、一撃必殺のヘッドショットにチャレンジ。相手を一撃で倒す快感もあり、これはかなりオススメの攻撃方法だ。相手の脚部を狙って機動力を落とし、腕を破壊して攻撃力を奪い、最後にヘッドショットというのも悪くない。そりゃ、相手の通信から「なぶり殺しかよ〜」と叫び声も聞こえてきますわ。

画像 戦闘中は弾薬の補給や機体の修理など補給が重要な要素を持っている。補給ポイントをしっかりと把握しておくことだ
画像 ランバ・ラルが援軍として駆けつけることも。これほど心強い援軍もないだろう
画像 連邦軍が本格的にMSの運用をはじめると戦闘が厳しくなってくる。気を引き締めて戦おう

 基本的にこのストーリーモードでは、一年戦争の史実の流れをもとに進んでいくので、ifの世界を作っていくというよりは、ジオン軍の場合だと、連邦軍に追い込まれていくなかで逃げ場を作っていくといったミッションが多いのも特徴。数で攻めてくるジムにボコボコにされ苦い経験として記憶に刷り込まれながらも、仲間のために戦っていく隊の姿は、やはりジオン軍ならではの悲哀が込められている。やっぱりジオン軍好きだなぁ。

 ところで、せっかくのジオン軍なのでヒルドルブに乗りたかったのだが、ゲーム中には用意されていない。本作にOVA「機動戦士ガンダム MS IGLOO」の要素がないのはちょっと残念。あれも一年戦争を戦った男達の記録だし、もし続編があるのなら、イチイグルーファンとしてぜひともいれてほしいです。それだけでもグッとゲームの男臭さが高まり緊張感が引き締まりますから。はい。

画像画像 スナイプモードで相手の部位を破壊。ヘッドショット(頭部の破壊)に成功すれば一撃必殺となる

土台ができたのでコアなファンもターゲットにした続編に期待

 とりあえず、ストーリーモードを両軍で1回ずつエンディングまで到達。ここまで遊んだ感じでは、最初に不安を抱いていたWiiリモコンを振り回すことへの違和感を感じることはなかった。操作も簡単で、すんなりとそれなりの戦いを展開できたし、通常射撃、格闘、スナイプといった要素がゲームのマンネリを回避させている。ゲームオーバーになっても、装備を変えたり再チャレンジして精度を高めていけるので、そのあたりのやり甲斐も十分だろう。

 ただ、Wiiだからなのかどうかは分からないが、ちょっとストーリーモードにおける会話シーンなどのノリが軽く感じてしまったのが残念。戦争の重苦しさを誇張する必要はないし、ノリの軽いキャラの存在はむしろ必要でも、全体がそうなって軽くなるのではなくせめて戦闘前の緊張感は失わせないでほしかった。また、演出面での物足りなさ、これも気になってしまったのはガンダムへの愛があるからこそなのか。

 Wiiリモコンを使ったFPSタイプのガンダムゲームへの可能性が見えたし、MSのモデリングはそもそもよくできている作品なので、各モードの中身や演出の質を現在よりももっと高めた続編に期待したい。

画像画像 演出や会話シーンには物足りなさを感じたのも事実。このゲームシステムでより深く濃い内容を次作では期待!
(C)創通・サンライズ


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. /nl/articles/2404/21/news005.jpg 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  3. /nl/articles/2404/22/news028.jpg 0歳双子を19時15分に寝かせ続けたママ→1年後…… メリットだらけの挑戦記録に「偉い&すごい!」「寝る子は育つ、その通りですね」
  4. /nl/articles/2404/21/news013.jpg 【今日の計算】「101×99」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/16/news027.jpg 中古軽自動車をキャンピングカー仕様にして日本一周するカップル 車内で料理中、思わぬアクシデントが…… その後の姿に「すごい」「尊敬します」
  6. /nl/articles/2404/22/news122.jpg 「あの頃の橋本環奈すぎる」21歳の無名アイドル、幼少期ショット公開で再びどよめき「凄い完成してる」「美少女の片鱗が見えすぎてる」
  7. /nl/articles/2404/22/news026.jpg ご機嫌でルンルンステップを踏む柴犬、それをパパがまねすると…… ルンルンはひとりで楽しみたい派の塩対応に「めっちゃ可愛い」と100万表示
  8. /nl/articles/2308/31/news023.jpg 庭の草刈り中に小さな卵を発見、孵化させてみたら…… 命の誕生の記録に「すごい可愛い!」「すてきな家族」
  9. /nl/articles/2404/21/news029.jpg 飼い主を引っかいてしまった黒猫“自分の犯した過ち”に気が付いて…… いつもと違う行動に「反省してるのが分かる〜!」と190万再生
  10. /nl/articles/2404/22/news020.jpg 「飼い主ビビる」猫たちに猫草をあげたら……“ちがうもの”を食う1匹の姿が182万表示! 予想外の展開に「ちょっww」「狂気を見た」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」