ツインレバーでビル登ろう「クレイジークライマー」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/2 ページ)
連載第64回は日本物産の「クレイジークライマー」。ビルを登るという設定、ツインレバーによる操作、個性的な敵キャラクターなど、絶大なインパクトを残したゲーム。突然変異的に出現した異色作といえます。
超高層ビルが林立し始めた時代
1970年代。東京に次々と、超高層ビルが建ち始めた。
西新宿の淀橋浄水場跡地には、1971年の京王プラザホテルを皮切りに、住友、三井、KDD、野村、安田火災海上の各ビルと、新宿センタービルが相次いで竣工する。
また池袋には、1978年にサンシャイン60が開業。その後、現在の東京都庁ができるまでの12年間、日本一高いビルとして君臨した。
こうして超高層ビルが、東京の街の新しい風景として認知されてきた1980年、「クレイジークライマー」は突然現れた。
高層ビルの外壁をひたすら登っていくという不思議な設定、植木鉢を落とす人やゴリラやしらけコンドルなどの不条理な敵キャラ、2本のレバーでクライマーの両手を操作するという特異なインターフェイス。このゲームの登場以前に似たタイプのゲームはなく、また、これ以降もほとんど現れていない。
というわけで今回は、クレイジークライマーと同じ1980年に完成した、新宿第一生命ビルとハイアットリージェンシー東京(旧・ホテルセンチュリーハイアット)の前にて写真を撮影した。
ビルの形状を考えると、前年に竣工した新宿センタービルで写したほうがクレイジークライマーっぽいのだが、センタービルでは10年前、本当に人が外壁を登って逮捕されるという騒動があったので、そこで写真を撮るのはちょっと自重した。
この時代の有名なゲームはだいたい、コロコロコミックに連載されていたマンガ「ゲームセンターあらし」に登場する。クレイジークライマーも例外ではなく、トンメン大王という敵との戦いに使われていた。
ストーリーが直接、クレイジークライマーのゲーム内容と関わってくるわけではないが、“人がビルを登っていく”というゲーム画面にインパクトがあった。
また、あらしと仲間たちが地獄で冒険する話では、地獄の底から伸びる塔を、ゲーム筐体のついたゴンドラで登っていくシーンがあった。ゲーム中のクライマーと同じルートでゴンドラが動くが、妨害も同じように行なわれ、植木鉢や鳥のフンがゴンドラめがけて落ちてきた。
2本のレバーで2本の腕を動かす
クレイジークライマーのクライマーが、なぜビルの外壁を素手で登ろうとしているのか、明確な設定はない。
イメージイラストでは、火災に遭ったビルが描かれている。ということはクライマーは、屋上へ避難しようとしているのだろうか?
しかしゲーム内では、クライマーはビルの中からではなく、地上から外壁に取りついてスタートしているし、ビルから火が出ている様子もない。結局のところ、ビルを登る理由は謎のままである。
ちなみに、日本物産のサイトによると、当初は“炎上中の高層ビルを登る”という案だったのだが、ハードウェアの制約で火災が表現できなかったため、このような形になったらしい。
さて、クレイジークライマー第一の特徴は、ツインレバーを使った独特の操作方法だ。
2本のレバーがそれぞれ、クライマーの左右の手に対応している。レバーを上に倒すと、クライマーが手を伸ばして、上の階の窓枠をつかむ。その状態でレバーを下に倒すと、手を支えにして体を押し上げ、1階上に登ることができる。これを繰り返して、ビルの上へ上へと登っていくのだ。
速く登るには、左のレバーを上に倒すと同時に、右のレバーを下に倒し、そのあと左を下に、右を上に倒す。するとクライマーは、左腕で体を押し上げるとともに、右腕でさらに上の階の窓枠をつかむ。これを繰り返せば、1階ずつ登っていくより効率が良い。
両手が窓枠にかかっている状態で、2本のレバーを横に倒すと、その方向に移動できる。
(写真中央)左右のレバーを逆方向に倒せば、1階上がると同時に、さらに上の階の窓枠をつかめる
(写真右)2列の窓に手をかけることも可能。斜め上の窓枠をつかむことができる
屋上までたどり着くと、そこにはヘリコプターが待っている。うまく手を伸ばしてヘリコプターにつかまると1面クリア。4棟のビルをクリアすると、また最初のビルに戻る。
クライマーが登っているビルには、行く手をはばむさまざまな敵が存在する。まずクライマーを妨害するのが、窓そのものだ。開いたり閉まったりしている。手を掛けている窓が閉まると、クライマーは落っこちてしまう。閉まり始めた窓を避けるのはもちろん、行き場がなくならないよう、プレイヤーは周囲の窓を常に見ておく必要がある。
なぜ超高層ビルの窓が開くのか、危なくないのかなどと、まともに考えてはいけない。もっと不条理な敵キャラが、まだまだクライマーの前に立ち塞がるからだ。
(写真中央)窓は本当にあちこちで閉まる。ほかの敵が出てくると、閉まる窓はさらに脅威となる
(写真右)周囲の窓が全部閉まった上、手を掛けていた窓も閉まり、クライマーが落ちてしまった
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
不二家の「プレミアムショートケーキ(国産苺)」が半額に! 3日間限定キャンペーン
-
中山美穂、金髪&ミニ丈の大胆イメチェンに視聴者びっくり! “格付け”出演の最新ビジュアルに「誰だか分からなかった」
-
日本エレキテル連合・中野、ネタで酷使し容姿に異変→手術を決断 「ダメよ〜、ダメダメ」でブレイク、2022年にがん公表
-
動物病院の会計中、振り返って愛犬を見たら…… “柴らしい”もん絶級の光景に「天使かよ!」「帰れるもんねw」
-
「ハンガー・ゲーム」出演俳優、撮影中の性的暴行被害を告白 泣きながら撮った当時の写真添え「すごくつらかった」と胸中明かす
-
ミス筑波大モデル、25キロ減量したビフォーアフターに「ホント凄い」 整形疑う声も「元々は埋もれてたようですね」
-
上沼恵美子さん直伝「ホタテの一番おいしい食べ方」に絶賛の声続々! 「発想が主婦目線」「マネして作ってみます」
-
【今日の計算】「8×4−2+1」を計算せよ
-
1歳赤ちゃん、寝ぼけまなこの謎行動が150万再生突破 「仕事の疲れ、吹っ飛んだ」「少し出ちゃったの可愛すぎ」
-
「めざましテレビ」“新お天気キャスター”が「美しすぎる」と注目 ミス東京GP獲得から約4カ月で
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
- 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
- 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
- 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
- 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
- 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
- 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
- パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
- “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
- 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
- 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
- 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
- 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
- “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
- 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
- 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」