鈴木裕、完全復活! 「シェンムー街」にはガチャガチャ要素もアリ日々是遊戯

サン電子およびセガ、YS NET、DeNAの4社は11月15日、「モバゲータウン」用ソーシャルゲーム「シェンムー街」の制作発表会を開催。鈴木裕氏や藤岡弘、氏もゲストに駆けつけ、熱いトークが繰り広げられました。

» 2010年11月15日 23時35分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

あの「シェンムー」がどうソーシャルゲームに?

「(今のは)10年も前の映像ですが、まちがいなく本人です(笑)」

 ――そう笑いながら登場したのは、セガ時代「バーチャファイター」や「アウトラン」「シェンムー」など数々のヒット作品を生み出した、YS NET代表取締役の鈴木裕氏。本日都内にて行われた「モバゲータウン」用ソーシャルゲーム「シェンムー街」の制作発表会で、鈴木裕氏は久々にゲームメディアの前に姿を現しました。

「おかげさまで、ようやく発表にこぎつけられたことを嬉しく思います」(鈴木裕氏)

 「シェンムー街」はかつて鈴木氏がプロデュースした、「シェンムー」を題材とするソーシャルゲーム。鈴木氏は今回「シェンムー街」のプロデューサーという立場で登場し、スクリーンで実際のゲーム画面を見せながら、これまでタイトル以外そのほとんどが謎に包まれていた「シェンムー街」のゲーム内容について説明を行いました。

セガ時代の映像を見せながら、やや照れくさそうに語った鈴木裕氏(右写真)

 鈴木氏によれば、今回プレイヤーは主人公・葉月涼ではなく、涼の父親が営む道場の「門下生」としてストーリーに参加。物語は「シェンムー 一章 横須賀」がベースとなっており、涼とは所々で力を合わせつつ、別視点からドリームキャスト版のストーリーを追っていく形になります。

 キャラクターは拳士、機士、仙士の3種類から選択可能。拳士は素手による格闘、機士は武具による戦い、仙士は気や仙術による戦いにそれぞれ長けており、これらはグーチョキパーのように三すくみの関係にあるとのこと。またキャラクターはゲーム中でイベントをこなすたびに成長し、強くなっていきます。

 「1、2で描けなかったストーリーも、できれば、入れていきたい」と鈴木氏。現時点ではあくまで「横須賀」のみの収録ですが、今後の人気次第ではさらなるストーリーの追加もあり得るかもしれません。

物語はドリームキャスト版に準拠。現時点では「一章 横須賀」までが収録範囲となっています

左2つは携帯電話版のトップページ。最初に「闘士」と呼ばれるアバターを作成します。右2つはキャラクターのバリエーションは6種類。3種類の職業にそれぞれ男女のキャラクターが存在します

 基本的なゲームの流れとしては、「気力」を消費してイベントやバトルをこなし、いくつかのイベント達成率を100%にするとボス戦が発生。ここで勝利すれば物語が進展し、次のエリアへと進める仕組みとなっています。このあたりは「怪盗ロワイヤル」など他のソーシャルゲームと基本的には同じなので、遊んだことがある人ならイメージしやすいでしょう。

 ユニークなのが「探索」の要素で、プレイヤーは「体力」を消費することで、ドブ板のあちこちを歩いて回ることができます。街中ではイベントや不良とのバトルなど様々なイベントが発生するほか、町の人から新しい技などを教えてもらえることも。またガチャガチャや駄菓子屋など「シェンムー」らしい要素も随所にちりばめられており、このあたりは原作をプレイしているとより深く楽しめそうでした。鈴木氏によれば、PC版ではほかにも「ゲームセンター経営」や「昆虫捕獲」など様々な要素を盛り込んでいく予定があるとのことでした。

広い街中を自由に探索する、「シェンムー」ならではの楽しさをうまく表現

探索中には様々なイベントが発生。子猫に名前を付けたり、駄菓子屋を手伝ったり……

もちろんバトルが発生することもあります。福さん、福さんじゃないか!

 さらに鈴木氏は、「ある程度ゲームが進むと、プレイヤーは自分の道場を持てるようになります」と説明。道場を持つことで、他のプレイヤーとチームを組み、プレイヤー同士で「試合」を行うことが可能になります。試合は5体5で行われ、キャラクターの種類やレベル、戦わせる順番などによって勝敗が決定。何度も勝てばランクがあがる一方、逆にまったく試合をしないと格下げになってしまうこともあるそうです。

他のプレイヤーと戦う「試合」。チームや戦略を練っての戦いは白熱しそうです

 その後の質疑応答で、「シェンムー街」の今後について聞かれると、鈴木氏は「『シェンムー』自体未完の作品ですが、2章以降のストーリーももちろん存在はしています。なかなかこの場でお約束しにくいのですが、みなさんに『シェンムー街』が愛されれば、バージョンアップなどでお届けできるかもしれません」と発言。また「シリーズを完結させる予定は?」との質問については、「中途半端な思いは、僕が一番強く感じています。やれる機会さえあれば、どんな形であれファンの方のために実現はしていきたい。今回、具体的に『シェンムー街』というタイトルが出てきましたので、今後運営を継続できるなら、いずれ何らかの形でお伝えできるかもしれません」と、続編制作を確約する内容でこそないものの、かなり前向きな回答が得られました。いまだに続編の希望が多い「シェンムー」シリーズですが、「シェンムー街」がヒットすれば、続編の可能性もなくはない……のかもしれません。


様々なセガグッズが当たる「ガチャゴン」。シリーズをコンプリートするといいことが?

 また後半のトークショウには、「シェンムー 一章 横須賀」で涼の父・巌の声を演じた俳優の藤岡弘、氏も登場。藤岡氏は「シェンムー」制作時、アフレコだけでなくモーションキャプチャも担当していたそうで、「体中にボールを付けて動くと、キャラクターがまったく同じ動きをする。今はもう当たり前だけど、あの当時はすごいな、とドキドキした」と当時を振り返りました。

 鈴木氏によれば、そもそも藤岡氏を起用したのは、「ゲームにリアリティを持たせるため、本物の武道家を使いたかった」からだそう。もともと武道にも造詣が深く、自宅に武道場も持つ藤岡氏は、その点まさにぴったりの人材でした。「写真っだと一方向からしか見られないから、本当の武道の形はわからない。モーションキャプチャーに参加してもらったことで、見たい方向がいつでも観察できるようになったのは大きかったです」と鈴木氏。

 また今回発表された「シェンムー街」について聞かれると、藤岡氏は「今、世界中で日本の武道が見直されている。日本は古くから、武道が持つ精神的側面を深く掘り下げてきており、これは本当にすばらしい財産となっている。人間とはなんぞや、人間とは何のために存在しているのか、そいったことを、多くの子供がゲームを通じて知ることができれば、これは本当にとてつもないツールになる」と熱弁。最後は「私も求道者のひとりとして、人間としての犠牲的精神を持って、人間の心を伝えていきたいです」と鈴木氏に握手を求め、トークショウを締めくくりました。

いやあ、生で見る藤岡氏は、テレビの画面越しに見る以上の熱さでした……

 「シェンムー街」は、YS NETおよびサン電子、セガの三社共同によりサービス予定。「モバゲータウン」版は本日15時より一部制限付きでスタートしており、また「Yahoo! モバゲー」版も近日スタート予定とのことです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/05/news022.jpg 「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
  2. /nl/articles/2410/05/news040.jpg 伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
  3. /nl/articles/2410/02/news116.jpg 余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
  4. /nl/articles/2410/05/news023.jpg 七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
  5. /nl/articles/2410/05/news018.jpg 野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
  6. /nl/articles/2410/05/news012.jpg 「あのお客さんに幸あれっ!」 小銭の出し方が完璧な“神客”にレジ店員感激 会計がスムーズになる配慮が参考になる
  7. /nl/articles/2410/04/news048.jpg 「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
  8. /nl/articles/2410/04/news040.jpg 50代女性「モンチッチみたいにしてほしい」→美容師がプロのワザを見せ…… 別人級の変身に「めっちゃお洒落」「すごい!」
  9. /nl/articles/2410/04/news025.jpg 「これが免許証の写真???」 コスプレイヤーが公開した“信じられない”免許証が話題 コスプレ姿との比較に「両方とも可愛いすぎる」
  10. /nl/articles/2410/05/news032.jpg 大型犬が18年間、ドアを開け続けた結果……そうはならんやろな驚きの末路に「どうしたらこんな風になるのよ」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声