小島監督、名越監督も登場! サードパーティのキーマンが「NGP」への思いを語る:PlayStation Meeting 2011「Next Generation Portable」NGPゲスト編
PlayStation Meetingの後半では、カプコンやセガ、KONAMIといったサードパーティのクリエイターが登壇し、開発中タイトルのデモンストレーションを行った。中にはあの有名タイトルも……?
ほぼ全員がNGPを絶賛
既報のとおり、ソニー・コンピュータエンタテインメントの次期携帯型エンタテインメントシステム「Next Generation Portable(コードネーム/以下、NGP)」が発表となった「PlayStation Meeting 2011」。プレゼンテーションの後半では、セガの名越稔洋氏やKONAMIの小島秀夫氏をはじめとするサードパーティのキーマンが登壇し、NGPに対するそれぞれの思いと意気込みを語った。
関連記事
- 「Next Generation Portable」サービス編:「LiveArea」「Near」そして「Suite」――ネットワークに溶け込むNGPのサービス戦略
- 「Next Generation Portable」ハード編:タッチスクリーン、カメラ、ジャイロセンサー……。ついに姿を現した、次世代携帯機「NGP」のスペックは?
- 日常の遊びを手の中に――次世代PSP「Next Generation Portable(仮称)」発表
カプコン 竹内潤氏
1人目のゲストクリエイターは、カプコンの竹内潤氏。竹内氏は最初に「モンスターハンターポータブル 3rd」のダウンロード版について「お待たせしていますが、現在準備中です」とコメントしたのち、NGP実機を使ってダウンロード版「MHP3rd」を実演。実は竹内氏も実機に触れるのは今回がはじめてだそうで、プレイしながら「スティックの感触がすごくいいですね」としきりに感心していたのが印象的だった。ちなみにNGPはUMDには対応しないものの、ダウンロード版ならPSP用ソフトでも問題なくプレイ可能とのこと。
続いて竹内氏が見せたのは、「ロストプラネット2」のオープニング映像。これはNGP向けに開発した「MTフレームワーク モバイル」で動作しているもので、発売中のPS3版と比べても、フィルター、シェーダーなど含めほぼ遜色のない映像を実現できているとのこと。PS3からNGPへの移植も非常にスムーズで、このデモ自体はおよそ2週間程度で完成したそうだ。
竹内氏によれば今回の「ロストプラネット2」はあくまで技術デモという位置づけ。ただし「近々NGP用のタイトルも発表できるのでは」とのことだった。
セガ 名越稔洋総氏
続いて登壇したのは、「龍が如く」シリーズの総合監督を務める名越稔洋氏。名越氏はNGPについて「どこから触れていいか分からないくらい盛りだくさんなハード。開発者というのは新ハードが出る時、3つのことを気にする。ひとつは単純に性能。もうひとつはインタフェース。3つ目が通信環境。特にNGPは3Gを採用したということで、いさぎよい決断をした」とコメント。さらにスクリーンでは、開発中の「龍が如く OF THE END」のイベントシーンを実際にNGPで動かして見せた。
こちらもグラフィックはPS3版と比べてもほぼ遜色なし。デモシーンの制作に要した期間は10日ほどだそうで、「これなら短時間でPS3から移植が可能」と名越氏。一方で、「これからは据え置き機でゲームを作っていくのにプレッシャーがかかる」と苦笑いしていた。
コーエーテクモゲームス 鈴木亮浩氏
「無双」シリーズのキーパーソンとして知られる鈴木亮浩氏は、「今はまだ研究とテストを進めているところです」と言いつつ、スクリーンではすでにNGP上で動作しているという「真・三国無双」のテクニカルデモを見せてくれた。
今回公開されたデモは、「無双」シリーズではおなじみの「無双乱舞」をタッチ操作に対応させたもの。画面をなぞることで複数の敵をロックオンしたり、一体の敵に集中的に斬りつけたりと、タッチスクリーンを使った今までにない「無双乱舞」を見ることができた。
「NGPの登場で新たな人気シリーズも生まれていく一方で、すでに実績のある人気シリーズも、きっとNGPの新しい機能を活用することで新鮮なものに生まれ変わっていく。その代表としてハードを盛り上げていけるように、『無双』シリーズもチャレンジを重ねていきたいと思います」(鈴木氏)
KONAMI 小島秀夫氏
小島氏は今回、PS3版「メタルギアソリッド4」のデモシーンをNGP向けに移植したものを用意。小島氏によれば「使用しているデータはPS3版とまったく同じで、それをそのまま機械的にNGPに落とし込んだだけ」とのことだが、それでも「秒間20フレームくらいだが、ほぼそのままのデータが利用できる」とNGPの処理性能に驚いていた様子だった。
「近い将来、きっと家でも外出先でもあらゆる状況で継続してゲームができる、そんなクラウドの時代が来る。そう思って昨年作ったのが『メタルギアソリッド ピースウォーカー』でした。NGPではそうした疑似クラウドが実現できるところに注目しています」(小島氏)
小島氏はさらに、「我々はハードメーカーと協力して、ユーザーの夢をひとつひとつ叶えてきました。でもまだ実現されていないことがある。それは、据え置き用に発売された最先端のソフトを、リビングではPS3、外出先ではNGPといった具合に、自由に行き来しながら遊べるということ」と続ける。プラットフォームを越えて、ひとつのゲームを行き来して遊べる。そんな夢がもうすぐ叶う、と小島氏。残念ながら今はまだ発表できないものの、「E3くらいに発表できれば」とのこと。もしかしたら、E3では新しい「メタルギアソリッド」が見られるかもしれない。
Epic Games Tim Sweeney氏
今回、海外からも2人のゲストが登壇。その一人目として、まずはEpic GamesのTim Sweeney氏がデモンストレーションを行った。
Tim氏が最初に見せたのは、NGPで実際に動作するUneral Engineのデモ。見た目はiPhoneで配信されている「Epic Citadel」とよく似ているが、「広大でリアルなマップ上に、たくさんの的キャラクターやパーティクルが配置されているのがわかると思います」とTim氏。さらにアンチエイリアスなどのポストプロセッシングも施しており、Tim氏によればNGPは「ポケットに入るハイエンドコンソールマシン」とのこと。
続いて公開されたのは、同じくUnreal Engineで動いているという「Dungeon Defenders」というゲーム。もともとこれはPS3向けに開発されたものだったが、急遽今回のためにNGPに移植。さらに「一週間もかからずに移植できた」というから驚かされる。もともとUnreal Engineというベースがあったからとも言えるが、PS3とNGPの親和性はかなり高いと言えそうだ。
Activision Philip Earl氏
最後に登壇したのは、ActivisionのPhilip Earl氏。冒頭、「SCEと我々は長年、パートナーとして数々のゲームを提供してきました」と語ったPhilip氏は、「本日はまた新たな展開があります」と前置きすると、同社の大ヒットシリーズである「Call of Duty」をNGPに向けて提供すると発表。「ゲームへの深い没入感という『CoD』のDNAをコアに持ちつつ、携帯ゲームを新たな次元へと引き上げるものになる」と、NGPへの意気込みを語った。
「有機ELディスプレイ、タッチスクリーン、ソーシャル要素など、NGPの機能は無限の可能性をもたらしてくれる。私たちもみなさんと同じく、本日の発表にエキサイトしています。今日はここまでですが、今後より詳細な発表をできる日を楽しみにしています」(Philip氏)
発売予定タイトルの一部を紹介
今回、具体的なタイトル発表はなかったものの、プレゼンテーションの中では今後予定されているタイトルラインアップの一部を少しだけ見ることができた。最後にそれらのタイトルを紹介し、本リポートを締めくくりたい。
関連記事
PlayStation Meeting 2011「Next Generation Portable」サービス編:「LiveArea」「Near」そして「Suite」――ネットワークに溶け込むNGPのサービス戦略
1月27日に開催されたPlayStation Meeting 2011では、NGP本体スペック公開に合わせて、NGPならではのユニークなサービスも発表された。PlayStation Meeting 2011「Next Generation Portable」ハード編:タッチスクリーン、カメラ、ジャイロセンサー……。ついに姿を現した、次世代携帯機「NGP」のスペックは?
ソニー・コンピュータエンタテインメントが1月27日に発表した、次世代携帯機「Next Generation Portable(NGP)」。ここではハードウェア面に注目しつつ、その全貌に迫ってみる。5インチ有機EL+タッチパネル搭載――3G通信対応の次世代PSP「NGP」
ソニー・コンピュータエンタテインメントが、次世代PSP「NGP」の概要を発表。5インチ有機ELを備える新モデルでは、Wi-Fiと3G通信が可能になるほか、Android端末向けのゲームサービス「PS Suite」も利用できる。日常の遊びを手の中に――次世代PSP「Next Generation Portable(仮称)」発表
SCEは1月27日、PlayStation Meeting 2011において次世代PSPを発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
昨日の総合アクセスTOP10
秋吉久美子、亡き息子の誕生日に思いをつづる 「二人は常に連なって一緒に生きている」
柴犬たちもソーシャルディスタンスばっちり……! 絶妙な距離感で並ぶ柴犬親子が面白かわいい
「3時のヒロイン」ゆめっち、メイクのビフォーアフターに驚きの声 「ライザップのCMくらいの衝撃」「違う人かと思った…!」
「カブトボーグ」がJ:COMの無料チャンネルでまさかの再放送! 「次回予告がウソ」「ヒロインが週替わり」数々の伝説残したカオスアニメ
元“小学生ホスト”琉ちゃろ、中学入学で10年ぶりの黒髪に 母ちいめろは校則に苦言も、本人は「そんなに違和感がなくてびっくり」
第2子妊娠の浜崎あゆみ、42歳バースデーで華やかな豪邸披露 「幸せの形は人それぞれ」と私生活に持論
仕事中でも注意散漫、集団行動ができない「発達障害」な漫画家の通院体験漫画『なおりはしないが、ましになる』
尿意を限界突破しながら我が子のピンチを救う漫画 お散歩アクシデントを跳ね飛ばす母の愛に感動&爆笑
在宅ワーク中、猫たちがPC前を占拠して…… 「残業は禁止ニャ!」と訴える元保護猫の姉妹がかわいい
桜玉吉『伊豆漫玉エレジー』が本日発売、還暦を迎えた玉吉先生と担当のプチ対談をお届け 「お元気ですか?」「元気じゃないよ(笑)」
先週の総合アクセスTOP10
- AKB48・大家志津香、人生MAXの65キロに危機感 周囲に迷惑が及ぶ激太りぶりで減量決意「やらなくていい仕事をさせちゃってる」
- 初コメダで「量すごいらしいからエビカツパンとビーフシチュー」 → 案の定大変なことになってしまった漫画が様式美
- 仲里依紗、息子がスカウトされて大騒ぎ「芸能人なんですけどもね?」 夫・中尾明慶と一緒にスルーされてしまう
- 「遺伝ってすごい」「足長っ!」 仲村トオルの“美人娘”ミオがデビュー、両親譲りのスタイルに驚きの声
- 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
- 「文鳥砲だ!」「躍動感すご」 文鳥が“来るッ…!”決定的瞬間を収めた写真に緊張感が漂っている
- 昔から何度も見る悪夢です→「私も見る!」「同じ人がいた」と共感集まる “あるある”かもしれない奇妙な夢の漫画
- 「もういいだろう、楽にさせてくれよ」 アントニオ猪木、入院治療中の弱音に叱咤激励の嵐
- コクヨが正確な1mmを測れる「本当の定規」全国発売 メモリの境界を“面と面の間”で計測
- 高木ゑみさん、35歳で逝去 ステージ4の肺がんで闘病 生前最後の“人工呼吸器も外せた”報告に悲しみの声
先月の総合アクセスTOP10
- アントニオ猪木、“リハビリ中”の現在の姿を公開 激励相次ぐ「猪木さんは不死身の漢や!」「負ける訳ないやないか」
- 「遺伝ってすごい」「足長っ!」 仲村トオルの“美人娘”ミオがデビュー、両親譲りのスタイルに驚きの声
- 眠くなった子猫が、飼い主のお布団にやってきて…… 胸キュンな行動に「まじ天使」「とけてしまう」の声
- キンタロー。1歳娘が預け先で頭部にケガ 「ショックで立ち直れない」「なんで手を離したの」と取り乱す
- 保護した子ネコに「寂しくないように」とあげたヌイグルミ お留守番後に見せた子ネコの姿に涙が出る
- 冨永愛、目元そっくりな15歳長男の写真公開 母を上回る長身に「もうかなり背は伸びたのに……」
- 「もういいだろう、楽にさせてくれよ」 アントニオ猪木、入院治療中の弱音に叱咤激励の嵐
- 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
- 仲里依紗、息子がスカウトされて大騒ぎ「芸能人なんですけどもね?」 夫・中尾明慶と一緒にスルーされてしまう
- 「訃報」「愛猫」「手風琴」って読める? 常用漢字表に掲載されている“難読漢字”