「カラテカ」っぽい景色が見たくて越前の寒さとコンバットしてきたゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

連載第92回は「カラテカ」(ソフトプロ)。書き始めてから気がつきましたけど、どんなスタンスで取り上げたらいいか難しいです。一般的にはマイナーだけど、レトロゲームファンには超有名ゲームということで。

» 2011年02月02日 19時29分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

一撃必殺!(ただし敵だけ)

当連載では3度目の福井県。石川にも富山にも新潟にも行きたいけどなあ

 いやあ、長島☆自演乙☆雄一郎選手はカッコ良かった。

 そもそもマッチメイクとルールに無理があった。青木選手の行動はさすがに極端だったけど、ラウンド1が立ち技ルールでラウンド2が総合格闘技だったら、組み技が得意な方は多かれ少なかれ、ラウンド1ではまともに打ち合わず逃げ回って当然だ。

 世紀の凡戦になってもおかしくなかったのに、2ラウンド開始直後にあの一撃KO。長島選手が実力で、おもしろい試合にしてくれた。よくあんなきれいに決まったもんだ。すごい。

 一撃KOといえば、かつて敵に一撃食らうと主人公がKOされて、ゲームオーバーになるゲームがあった。1985年に発売された「カラテカ」(ソフトプロ)だ。

 「カラテカ」は、“南斗再試拳”なる拳法の使い手であるカラテカ(空手家)が、さらわれたマリコ姫を救うべく、アクマ将軍やその手下たちと、パンチやキックを駆使して戦うアクションゲーム。敵とは1対1で勝負する。もとはブローダーバンド社のPCゲームで、作者はジョーダン・メックナー氏。

 十字キーの上を押すとカラテカが“気をつけ”の状態になり、下を押すと構える。気をつけの状態で敵の攻撃を受けると、カラテカは一撃で倒れ、しかも即ゲームオーバーになってしまう。

「気をつけ」状態のときは無防備なので、敵から1発でも攻撃を食らうと……
そのままダウン。残り人数という概念はなく、そのままゲームオーバー

 いや、「ガードしてない状態でパンチかキックを食らったら一発でダウンする」ことを表現しようとしたのは分かる。でもゲームの世界で、しかも主人公は強い空手家のはずなのに、そこまで再現しなくてもいいんじゃないか? 現実の格闘技でも、敵の目前でこんな棒立ちになる選手は多分いない。

 しかも「カラテカ」がファミコンに移植されたのは、「スーパーマリオブラザーズ」(任天堂)の発売より後。マリオですら1発は攻撃を耐えられるようになったというのに、カラテカはそうじゃなかったのだ。マリオは残り人数があるうちは再挑戦できるけど、カラテカには残り人数もコンティニューもないし。

カラテカが敵をダウンさせたときの決めポーズ。上段攻撃でダウンを取ると、これとは違うポーズになる

 1人倒されたら終わりという仕様も、その後「光神話 パルテナの鏡」(任天堂)などいくつか登場し、「ライフ制」という用語もあるくらいだが、残機制が主流だった当時は厳しいシステムだった。しかも一発ダウンだと、ライフ(残りの体力)は関係ないし。

 ファミコンでは既に「イー・アル・カンフー」(コナミ)も出ていたので、あのようなゲームをイメージしていたプレイヤーが多かったのかもしれない。「イー・アル・カンフー」はライフ制+残機制併用だった。

ゆけ! 越前

 「カラテカ」は、レトロゲームファンには良く知られたゲームである(お笑い芸人のコンビ名にもなってるくらいだし)。なのでこの記事のスタンスも、知ってる人向けがいいのか、知らない人向けがいいのか、かなり迷っている。

 いずれにしろ、絶対書かなきゃならない要素はいくつかある。例えばスタート地点。崖っぷちだ。ここで構えて、十字キーの左を押すと、崖から落ちて即ゲームオーバーとなってしまう。

 「カラテカ」はどうも陣取りゲーム的な性格があるようで、ステージクリアの条件は、倒した敵の数ではなくて、ステージ右端のゲートに入ること。だから、スタート地点から左に行ってしまうことは、敵に陣地をすべて侵略されたという解釈で、ゲームオーバーになるのかもしれない。

ゲームのスタート地点は、こんな断崖絶壁の端っこ。だから……
一歩でも下がると崖に転落。動きの滑らかなこのゲーム、こんなシーンまで滑らかに動く

 それにしても崖っぷちすぎる。カラテカはこんな所に立ってて怖くないのだろうか? 疑問に思ったので、実際に崖まで行って検証してみた。日本で有名な崖といったら、福井県坂井市にある東尋坊だろう。この冬、北陸地方は大雪ということで、かなりちゅうちょしたけど、意を決して行ってきた。

「ローカル線ガールズ」で知られる、えちぜん鉄道で東尋坊へ向かう。福井駅には雪が積もっていた

 東尋坊は、世界的にも珍しい輝石安山岩の柱状節理が、幅約1キロにわたって露出している崖である。高さは、最も高い所で約25メートル。昭和の香りを残す、みやげ物屋と食堂の連なる商店街を抜けると、そこは海岸の展望スペース。海上に浮かぶ雄島や、白波が激しく打ちつける屏風岩、そして三段岩の奇観まで見渡せる。日本海の広さにも心奪われる。素晴らしい景色なのだが、さすがに1月の東尋坊は寒い!

 雪は積もっていない。積もっていないが降ったりやんだり。そして、風が異様に冷たい! でも「カラテカ」のスタート地点に似た写真を撮らないと、ここまで来た意味がない。越前の寒さとコンバットしながら歩き回った。

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