「カラテカ」っぽい景色が見たくて越前の寒さとコンバットしてきた:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)
連載第92回は「カラテカ」(ソフトプロ)。書き始めてから気がつきましたけど、どんなスタンスで取り上げたらいいか難しいです。一般的にはマイナーだけど、レトロゲームファンには超有名ゲームということで。
一撃必殺!(ただし敵だけ)
いやあ、長島☆自演乙☆雄一郎選手はカッコ良かった。
そもそもマッチメイクとルールに無理があった。青木選手の行動はさすがに極端だったけど、ラウンド1が立ち技ルールでラウンド2が総合格闘技だったら、組み技が得意な方は多かれ少なかれ、ラウンド1ではまともに打ち合わず逃げ回って当然だ。
世紀の凡戦になってもおかしくなかったのに、2ラウンド開始直後にあの一撃KO。長島選手が実力で、おもしろい試合にしてくれた。よくあんなきれいに決まったもんだ。すごい。
一撃KOといえば、かつて敵に一撃食らうと主人公がKOされて、ゲームオーバーになるゲームがあった。1985年に発売された「カラテカ」(ソフトプロ)だ。
「カラテカ」は、“南斗再試拳”なる拳法の使い手であるカラテカ(空手家)が、さらわれたマリコ姫を救うべく、アクマ将軍やその手下たちと、パンチやキックを駆使して戦うアクションゲーム。敵とは1対1で勝負する。もとはブローダーバンド社のPCゲームで、作者はジョーダン・メックナー氏。
十字キーの上を押すとカラテカが“気をつけ”の状態になり、下を押すと構える。気をつけの状態で敵の攻撃を受けると、カラテカは一撃で倒れ、しかも即ゲームオーバーになってしまう。
いや、「ガードしてない状態でパンチかキックを食らったら一発でダウンする」ことを表現しようとしたのは分かる。でもゲームの世界で、しかも主人公は強い空手家のはずなのに、そこまで再現しなくてもいいんじゃないか? 現実の格闘技でも、敵の目前でこんな棒立ちになる選手は多分いない。
しかも「カラテカ」がファミコンに移植されたのは、「スーパーマリオブラザーズ」(任天堂)の発売より後。マリオですら1発は攻撃を耐えられるようになったというのに、カラテカはそうじゃなかったのだ。マリオは残り人数があるうちは再挑戦できるけど、カラテカには残り人数もコンティニューもないし。
1人倒されたら終わりという仕様も、その後「光神話 パルテナの鏡」(任天堂)などいくつか登場し、「ライフ制」という用語もあるくらいだが、残機制が主流だった当時は厳しいシステムだった。しかも一発ダウンだと、ライフ(残りの体力)は関係ないし。
ファミコンでは既に「イー・アル・カンフー」(コナミ)も出ていたので、あのようなゲームをイメージしていたプレイヤーが多かったのかもしれない。「イー・アル・カンフー」はライフ制+残機制併用だった。
ゆけ! 越前
「カラテカ」は、レトロゲームファンには良く知られたゲームである(お笑い芸人のコンビ名にもなってるくらいだし)。なのでこの記事のスタンスも、知ってる人向けがいいのか、知らない人向けがいいのか、かなり迷っている。
いずれにしろ、絶対書かなきゃならない要素はいくつかある。例えばスタート地点。崖っぷちだ。ここで構えて、十字キーの左を押すと、崖から落ちて即ゲームオーバーとなってしまう。
「カラテカ」はどうも陣取りゲーム的な性格があるようで、ステージクリアの条件は、倒した敵の数ではなくて、ステージ右端のゲートに入ること。だから、スタート地点から左に行ってしまうことは、敵に陣地をすべて侵略されたという解釈で、ゲームオーバーになるのかもしれない。
それにしても崖っぷちすぎる。カラテカはこんな所に立ってて怖くないのだろうか? 疑問に思ったので、実際に崖まで行って検証してみた。日本で有名な崖といったら、福井県坂井市にある東尋坊だろう。この冬、北陸地方は大雪ということで、かなりちゅうちょしたけど、意を決して行ってきた。
東尋坊は、世界的にも珍しい輝石安山岩の柱状節理が、幅約1キロにわたって露出している崖である。高さは、最も高い所で約25メートル。昭和の香りを残す、みやげ物屋と食堂の連なる商店街を抜けると、そこは海岸の展望スペース。海上に浮かぶ雄島や、白波が激しく打ちつける屏風岩、そして三段岩の奇観まで見渡せる。日本海の広さにも心奪われる。素晴らしい景色なのだが、さすがに1月の東尋坊は寒い!
雪は積もっていない。積もっていないが降ったりやんだり。そして、風が異様に冷たい! でも「カラテカ」のスタート地点に似た写真を撮らないと、ここまで来た意味がない。越前の寒さとコンバットしながら歩き回った。
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