クイズ王を目指して!「アドベンチャークイズ カプコンワールド」ほか:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(4/4 ページ)
クイズ神社で必勝祈願
人形の町として知られている、さいたま市岩槻。この地にある久伊豆神社で、かつて「アメリカ横断ウルトラクイズ」の国内予選が行なわれたことがある。久伊豆は本当は“ひさいず”と読むのだが、“クイズ”とも読めるということで会場になったようだ。約1300年前に創建したとされ、扇ヶ谷(おうぎがやつ)上杉定正が、太田道真・道灌親子に岩槻城を築城させた際、その鎮守となったとされる。江戸時代には江戸城の鬼門除けの役割もあったらしい。
祭神は大国主命だが、本殿の脇に北野天満宮が建てられている。「久伊豆=クイズ」の語呂合わせとはいえ、学問の神様もまつられているから、あながちクイズと無関係というわけでもない。
わたしが訪れたときには、ちょうど桜が満開だった。神社の桜も見事だったが、近くにある岩槻城址公園の桜はさらに素晴らしく、大きな池と朱塗りの橋を、見渡す限りの桜の花がぐるりと取り囲んでいた。
さて、「クイズ殿様の野望」を再開。ゲーム終盤は敵の大名も大物ばかり。攻撃力の高い大名が複数の国を持っていて、どこも容易に攻め落とせない。もっとも、大名の家臣が城主となっている国は、その家臣の攻撃力が低いとノルマ数が減るので、落とせるチャンスが高くなる。
しかしここでわたしは、あえて大名本人がいる国を狙い撃ちしてみた。複数の国を持つ大名を倒すと、普通は大名がほかの領国に逃げてしまうのだが、たまにその大名の持つ国がすべて手に入ることがある。わたしが岩槻から帰ってきてプレイしたときには、最後に運良く徳川家康と武田信玄を立て続けにこの形で滅ぼし、クレジットを5つも残してクリアすることができた。
クイズで何かいいこと起こらないかなあ?
カプコンのクイズゲームはその後、1991年に「クイズ三國志 知略の覇者」、1992年に「アドベンチャークイズ カプコンワールド2」、1995年に「クイズ殿様の野望2 全国版」がアーケードで登場しているが、家庭用ゲーム機には移植されていない。
1990年に発売されたゲームボーイ版「ハテナ?の大冒険」は、アーケード版とは異なるゲームシステムとなった。カプコンの6つのゲーム(1943、ファイナルファイト、ストライダー飛竜、仮面の忍者 花丸、ロックマン、魔界村)がモチーフの6ステージをクリアしていく。
正直いって、かなり難しい。特にボス戦が厄介。多くのボス戦では、間違えるとお手つき数を2ずつ減らされるのだ。しかもクリアに必要なノルマが多い。魔界村のレッドアリーマーなどノルマが10問ある。
また、ファイナルファイトの中ボス・オリバーにも苦戦した。「日興証券のCMに出演しているタレントは?」「『はちみつレモン 水着編』のCMで、真ん中の人の水着は何色?」など、その時代限定のネタばかり出題するため、今プレイすると分からない。
どうにかこうにか6ステージをクリアすると、第7ステージが出現。最終ボスのクイズマスターを倒せばゲームクリアとなる。以前プレイした際、4時間かかってようやく第7ステージに行ったところでバグってゲームが止まるというアクシデントはあったのだが、最初から再プレイしたら1時間くらいでクリアできた。
PCエンジン版「殿様の野望」とゲームボーイ版「ハテナ?の大冒険」。こんな難しいクイズゲームを2本クリアできたわけだから、これで今もし「Qさま」から出演のオファーが来ても、恥ずかしくない成績を挙げられそうだ。ファインプレイを連発して、水野裕子さんに尊敬されて、それきっかけで水野さんと結婚するんだ。……ご本人が絶対読んでないだろうからこそ、こういうことが書けるんだよな。
昔は視聴者参加のクイズ番組も多く、数々のクイズ番組で活躍して有名になり、“クイズ王”と呼ばれた人も何人かいた。でも、視聴者の出られるクイズ番組が「パネルクイズ アタック25」しかなくなってしまった今では、そのルートで有名になるのは不可能だ(「全国高等学校クイズ選手権」も視聴者参加のクイズ番組だが、これにわたしが出られるはずがない)。
この原稿を書いている最中に、その「パネルクイズ アタック25」の司会を長年務められた、児玉清さんが亡くなられた。あの名調子をもう聞けないのは寂しい。謹んでご冥福をお祈りいたします。
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