3D推しのソニー 「PS Vita」価格発表で驚きの声：PlayStation’s E3 Press Conference

ソニーは現地時間の6月6日、ロサンゼルスで開催したプレスカンファレンスで次世代ポータブルゲーム機の正式名を「PlayStation Vita」であると発表。期待のタイトルや3Dディスプレイなどを公開した。

[ITmedia]

　現地時間の6月6日、ロサンゼルスでソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカがプレスカンファレンスを開催した。注目はもちろん、今年1月「PlayStation Meeting 2011」で発表された次世代ポータブルゲーム機。「Next Generation Portable（NGP）」と仮称で呼ばれていたが、この度正式名が「PlayStation Vita（PS Vita）」であると発表された。

　カンファレンスでは冒頭、先頃ようやく再開されたPlayStation Networkについて言及（PlayStation Networkで個人情報流出　最大7700万件）。セキュリティの強化に努めたと強調し、さっそくプレイステーション 3の新作を矢継ぎ早に紹介していった。

　特に「Uncharted 3: Drake's Deception」や「RESISTANCE 3」をはじめ、「GOD OF WAR」や「ICO」「ワンダと巨像」のHDリマスターなど、ますます3D対応に注力していくようで、24インチサイズの3Dディスプレイを、日米欧アジア各地域で2011年秋より順次発売すると発表された。3Dディスプレイは、3Dメガネ、HDMIケーブル、PS3専用ソフト「RESISTANCE 3」が同梱して499.99ドルで発売される。

3Dメガネ単体では69.99ドル

　24インチクラスとしては初めて、右目用と左目用の画像が混ざるクロストークを最小限に抑える4倍速フレームシーケンシャル方式が採用され、2人でプレイするゲームにおいてはプレイヤーそれぞれに異なる映像を表示することができる。ステレオスピーカーを本体前面左右に、サブウーファーを背面に配置し、バックライトにはエッジライト方式の白色LEDを採用、AC電源も本体に内蔵しながら、厚さ35ミリメートルの薄型化を実現した。なお、3Dメガネは、リチウムイオン電池内蔵で、3分の急速充電で約3時間、45分の充電で約30時間の使用が可能だ。

　カンファレンス中盤の多くは、PlayStation Move関連に費やされた。「NBA 2K12」、「inFAMOUS 2」、「リトルビッグプラネット2」などがさらに楽しめるようになると紹介。「STARHAWK」、「スライクーパー」新作、「DUST 514」、「BIOSHOCK INFINITE」、「Saints Row」新作、映画公開に合わせて「STAR TRECK」が2012年に登場するなど、アタッチメントや対応するタイトルの豊富さを訴えた。

後半になってようやく登場した平井一夫氏

　そして、ラストになってようやくNGPの正式タイトルが「PlayStation Vita」であると発表。アメリカでは通信会社のAT＆Tと提携したことが告げられた（「NGP」の正式名は「PS Vita」――3G/Wi-Fi対応モデルが2万9980円）。

　Wi-Fiモデルと、モバイルネットワーク通信機能に対応した3G/Wi-Fiモデルが用意され、Wi-Fiモデルが2万4980円（249USドル/249ユーロ）、3G/Wi-Fi対応モデルが2万9980円（299USドル/299ユーロ）。2011年末から順次発売される。PS Vitaはそのスペックの高さからある程度高額になることが予想されていただけに、価格が発表されるとどよめきと歓声が上がっていた。

　会場でデモが行われた「Uncharted Golden Abyss」や「Ruin」、「Mod Nation Racers」、「リトルビッグプラネット」など、PS Vitaの多くの作品がPS3と連動し、クラウドセーブ、オンライン対戦、コンテンツ共有などが実現するとのこと。特に「リトルビッグプラネット」では、デュアルタッチスクリーンやモーションセンサー、カメラの活用など革新的な試みがなされている。

　カンファレンスではカプコンの「ストリートファイター×鉄拳」がPS Vitaで開発されていることも報告（年末発売予定）。「inFAMOUS 2」のコールが参戦すると発表された。

　なお、2011年4月27日時点でPSPは全世界累計売上台数7000万台を達成している。PSP専用ゲームソフトもすでに全世界で延べ3200以上のUMDタイトルを発売。累計売上本数は2億9800万本を数えている。PlayStation Storeでは、全世界で延べ2180を超えるゲームコンテンツが提供されている。SCEは「PS Vita」とともにさらなる拡充を狙う。

国内の通信会社がどこになるのかが気になる！