ミクロの世界へようこそ! デジタル顕微鏡「EV5680B」で見る極彩色に魅了される美しすぎる(1/4 ページ)

色彩あふれる不思議で奇妙な風景を見ていると、想像の世界に迷い込んだかのような錯覚におちいる。これはいったい何だ?

» 2011年11月22日 11時35分 公開
[池田圭一,ITmedia]
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画像画像画像 1〜3(下記参照)

画像画像画像 4〜6(下記参照)

 すべて、目の前十数センチ先にある1ミリにもみたない小さな世界。身近なものを顕微鏡でのぞき込んだときに見えてくるモノたちだ。

  1. 芸術品のように虹色に光る銅版にも見えるのは、昆虫(アブラムシ)の羽【100倍】
  2. 透明な水晶の柱のように落ちているのは、調味料(味の素)の粒(結晶)【40倍】
  3. 緑色のクッキー? ガラスのボール? これは、植物(オシロイバナ)の花粉【1000倍】
  4. CGで描いたようなフラクタル(樹状)図形は、重曹を再結晶させたもの【400倍】
  5. 黄色いサボテンのような柱は、小さな花(セイタカアワダチソウ)のオシベ【100倍】
  6. デコレーションの飴細工? イソギンチャク? 正体は植物(グミ)の葉表【100倍】

 もう、お分かりだろう。これらの写真は「顕微鏡」を使って撮ったものだ。最近は電子顕微鏡で見たミクロの世界がメディアで取り上げられる機会も増え、先ほどの拡大写真にもなんとなく見覚えがあるように感じたかも? ところが、私たちにとって顕微鏡といえば、学校での理科の時間に触れたかもしれない「変な形の光学機器」といった印象にとどまるものだ。

高性能・本格派の生物顕微鏡、カメラ内蔵でこんなに安くてよいの?

画像 EV5680Bは、双眼の生物顕微鏡、大学の学生実習用クラスの雰囲気がある

 今回紹介するのは、エグゼモードが販売する中国aigoブランドの顕微鏡「EV5680B」だ。

 金属製のしっかりとした造り、覗き見るところ(接眼レンズ)は双眼タイプ、そして鏡筒裏側には、プリンタやスキャナなどが搭載するUSBポートが! そう、この顕微鏡はカメラ機能を内蔵した、デジタル顕微鏡なのだ。では、細部を簡単に見ていこう。


画像 接眼傾斜部にCMOSセンサー(USBカメラ)を内蔵、この部分はUSBバスパワーで動く
画像 サイズは高さ312×幅130×奥行き220(ミリメートル)、質量は約3.1キログラム。照明用AC電源アダプタ、専用ソフト(CD-ROM)、ソフトカバー、USBケーブルが付属する
画像 上部にカメラを内蔵した傾斜双眼部、ターレットに対物レンズが4本付き、本体アーム部分に微動装置付きのステージ(観察台)、コンデンサレンズ、LED内蔵の光源がある

 プレパラート(観察用のガラス小片)をセットする金具や、観察物を置く「ステージ」を前後左右にわずかに動かすことが出来る微動機構を搭載、もちろんステージを上下に動かしてピントを合わせるためのハンドルにも、微動装置が付いている。

画像 ステージの上にはプレパラート固定金具(取り外し可)がある。ステージが上がりすぎてプレパラートと対物レンズが当たらないようにするストッパーねじも装備
画像 光量調整可能なLED照明、コンデンサレンズの絞りレバー、前後左右のステージ微動つまみ、本体アーム部にはステージ上下操作の粗動/微動ハンドルがある

 特筆すべきは、対物レンズに記されている数字だ。一番長い対物レンズには「100」の文字が……、これは、対物レンズの拡大倍率を示したもので、それぞれに次表のように記されている。

対物レンズ接眼レンズ総合倍率
赤色の線(1番短い):4(4倍)×10倍=40倍
黄色の線(2番目に短い):10(10倍)×10倍=100倍
水色の線(2番目に長い):40(40倍)×10倍=400倍
白色の線(最も長い):100(100倍)OIL※×10倍=1000倍

100倍の接眼レンズに記された「OIL」の文字は油浸レンズのこと。100倍の接眼レンズではレンズの開口率の関係や、プレパラート・レンズ(ガラス)と空気の屈折率の違いにより、細かなところが見えにくくなる。そのため、レンズとプレパラートの間を、屈折率1.5前後の顕微鏡用油(イマージョンオイル)で満たすことを前提に設計されたのが油浸レンズである。なお専用油を使わなくても見えるが、何もしないよりはスポイトで少量の水をたらし、ガラスの屈折率に近づけたほうが解像度は良くなる。

(主な物質の屈折率、光学ガラス:1.5以上、水:1.3、空気:1.0)


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