連載
» 2015年05月02日 06時00分 公開

数千万円の賠償請求も……絶対に加入しておきたい「自転車保険」の比較と選び方のコツ加入率わずか2割

過去に9000万円以上という高額賠償判決もあった自転車事故。公道を走るれっきとした“軽車両”として自転車保険の選びかたを考える。

[布施繁樹,ITmedia]

 以前、スポーツバイクを買うときに一緒に買うといいものを紹介したが、もうひとつ、とっても大事なものがあった。

 それは、自転車向けの保険である。近年、健康を気にする人にはウォーキングやジョギングなどの運動が人気を集めているが、サイクリングには他とは違う特徴がひとつある。それは、れっきとした軽車両に乗ってスポーツするということだ。そう、ロードバイクに乗ろうが、シティサイクル(ママチャリ)に乗ろうが、それは“車”である。自転車が歩行者にぶつかってしまったら、「ちょっとすみません」では済まないのだ。疑う余地なく交通事故となる。

 実際、2015年4月には女子大生が自転車で歩行者とぶつかったのちに立ち去ったとして、「ひき逃げ」扱いで書類送検されているほか、過去には9000万円を超える賠償請求判決もあった。

 そんな中、自転車向け保険の加入率はわずか2割程度と言われている。今回は、スポーツバイクに乗る、乗らないにかかわらず入っておきたい保険のハナシだ。

自転車向け保険には2種類ある

 一口に自転車向け保険といっても、実は2種類あるのだ。

  • 自転車向け盗難保険:自転車が盗難されてしまった時に、ある一定の割合まで補償されるもの
  • 自転車向け障害保険:自転車で事故にあった場合に賠償責任補償や入院保険が受けられるもの

 といった具合である。

 「自転車向け盗難保険」は、原則購入時もしくは購入からごく短期のうちに加入するもので、盗難が多い「ロードバイク」や「クロスバイク」などにかける場合が多い。

 例えば、ちょっと目を離した隙に数十万円するロードバイクを盗まれてしまったとしたらどうだろう。もう目の前真っ暗である。そのような万が一の時に備えるのが、この盗難保険。この保険は主に自転車販売店で加入案内を受けられるだろう。

 すっごく大事なのは、「自転車向け傷害保険」の方である。交通事故にあってしまった場合に、数千万円という賠償に発展する可能性があり、そのまま人生が……となってしまいかねないためだ。

 しかしながら、最近はスポーツバイクの流行にともなって、各社から自転車向け傷害保険も数多く登場している。いったいどれを選べばいいのか分からない。

 そこで今回は、自転車保険を選ぶコツを紹介しよう(やっと本題)。

加入するべき自転車保険を見分けるコツ

 実はこのコツ、それほど難しいものではない。絶対にクリアしておきたいポイントは2つだけだ。

  • 賠償責任は最低1億円以上

 最近は自転車事故に対する賠償責任が大変重くなっている。2008年には9000万円以上の賠償責任が発生したほか、数千万円クラスの賠償がつぎつぎと起こっているのが現状だ。

 自分が交通事故の加害者になってしまった場合に備えて、最低でも賠償責任は1億円以上のものを選択しよう。

  • 示談交渉サービスは必須

 例えばスポーツバイクに乗っていて、不幸にも相手と接触事故を起こしてしまったとしよう。通常は示談交渉を行うのだが、それには大変な時間と労力がかかってしまう。そこで、その示談交渉を保険会社側で行うサービスがその名の通り「示談交渉サービス」だ。このサービスに入っているのと入っていないのでは、事故後の対応に大きく差が出てしまう。

筆者が加入しているのはセブンイレブンの自転車向け保険。年間4160円で最大1億円まで補償してくれる

 つまり、最低でも「賠償責任1億円以上」「示談交渉サービス付き」の2点をクリアしておくのが選ぶコツなのだ。

 ちなみに、自身で自動車保険、火災保険、生命保険といったなんらかの保険に加入している場合は、自転車での交通事故もカバーできる特約がある場合が多いため、自転車向け保険に加入する前に保険代理店などに問い合わせすると良い。

意外と便利なTSマーク(赤)

 自転車保険には、あまり知られていないとても便利な保険がある。その名は「TSマーク(赤)」だ。自転車安全整備士のいる自転車屋で整備をしてもらうことで貼り付けてもらえるマークで、有効期限は1年間。賠償補償は5000万円(2013年10月1日以降に貼り付けた場合)と、やや物足りない。

 しかしながら、補償の対象は「TSマークを貼り付けている自転車」になり、例えば自転車を誰かに貸したとき、その自転車が交通事故を起こしてしまっても、最大5000万円まで賠償補償をしてくれるというものだ。

 スポーツバイクに乗っている人はなかなか愛車を貸すことはないと思うが、「ちょっと乗ってみる?」といったやりとりはあるかもしれない。そのような時に役立つ保険として加入しておくと良いだろう。加入費用は、自転車屋さんの整備点検費用によって異なり、1000円〜2000円程度が相場となっている。

TSマークの期限は1年間のため、いつが期限なのか把握しておく必要がある

 事故は起きない、起こさないのが基本だが、こちらがじゅうぶん注意していても、事故が起こる可能性がある。特に車両に乗って走る自転車は、マナーとして自転車向け保険に入るべきだ。

関連キーワード

自転車 | 保険 | 賠償 | 事故 | バイク


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2208/07/news049.jpg 木下優樹菜、元夫・フジモン&娘たちとディズニーシーを満喫 長女の10歳バースデーを祝福
  2. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  3. /nl/articles/2208/07/news048.jpg カナダ留学中の光浦靖子、おしゃれヘアのソロショットに反響 「お元気そうでなにより」「別人のよう」
  4. /nl/articles/2007/15/news150.jpg 子「ごめん、もう仕事できない」→母「はぁい了解っっ」 退職を明るく認めた家族のLINEが優しい
  5. /nl/articles/2208/06/news014.jpg 飼い主が大型犬たちに“犬語”で注意した結果…… 即座に言うことを聞く姿に「まさかのネイティブw」の声
  6. /nl/articles/2208/05/news021.jpg 「若い君にはこの絵の作者の考えなんて分からない」→「それ俺の絵」 ギャラリーで知らないおじさんから謎の説教を受けた作者に話を聞いた
  7. /nl/articles/2208/07/news007.jpg 黒柴の子犬が成長したら…… 頭だけ赤色に変化した驚きのビフォーアフターに「こんなことあるんですね」「レアでかわいい」の声
  8. /nl/articles/2208/07/news043.jpg “無限に転がり続けるウソップ”で上映中断 劇場版「ONE PIECE」TOHOシネマズのシュールな機材トラブル話題に
  9. /nl/articles/2208/07/news009.jpg 元警察犬のシェパード、無防備におなかを見せてすやぁ…… 穏やかな表情に「お疲れさまでした」「ゆっくり過ごしてね」の声
  10. /nl/articles/2208/05/news018.jpg やたら緑の幼虫を発見→1カ月育ててみた結果…… ため息が漏れるほど美しいチョウの羽化を見届けた観察日記に「感動する」

先週の総合アクセスTOP10

  1. DAIGO、姉・影木栄貴のシニア婚に感慨「アスランが好き過ぎて」「人生何が起こるかわからない」 義妹・北川景子が後押し
  2. 大阪王将「ナメクジの侵入があった」と認める 告発者は「ナメクジが6匹並んでいた」と発言
  3. かわいすぎるおっさんだな! 橋本環奈、23歳にして自宅にビールサーバーを設置 すっぴんで「ぷはー……うまっ」「おいしすぎてビックリ」
  4. 「お先にどうぞ」で歩行者妨害は不成立 道を譲られたドライバーの交通違反が撤回へ 警察が謝罪
  5. 大型犬「こわいよぅ!」→先生「震えすぎて心臓の音が聞こえません笑」 診察を必死に頑張るハスキーが応援したくなる
  6. 益若つばさ、休業を宣言 骨折直後の“死体みたい”な写真とともに「命が危なかったか下半身不随」の可能性あったと告白
  7. 坂口杏里さん、夫の前で“推し男性”に抱きつく画がカオスすぎる 「本当にこんなに好きになった人、7年間の元カレと王子だけ」
  8. スタッフが掃除していると、ウミガメたちが列を作って…… 甲羅磨きをねだる姿が「かわいいw」「気持ちいいのかな?」と話題に
  9. 「担保に傷いったのがショック」 粗品、535万円したレクサス白に擦り傷 購入報告からわずか2日の惨事に落胆
  10. 柴犬さんが「じいじとばあばのお布団の間」に一番乗り! 最高にいとおしい寝姿に癒やされる

先月の総合アクセスTOP10

  1. 安倍元首相、銃で撃たれて意識不明か 事件時のものとみられる映像投稿される
  2. 野口五郎、20歳迎えた娘と誕生日デート 家族同然の西城秀樹さん長女も加わり「楽しい時間でした!」
  3. 「大阪王将」店舗にナメクジやゴキブリが発生? 元従業員の“告発”が衝撃与える 大阪王将「事実関係を調査中」
  4. この画像の中に「さかな」が隠れています 猫に見つからないように必死! 分かるとスッキリする隠し絵クイズに挑戦しよう 【お昼寝編】
  5. ダルビッシュ有&聖子、ドレスアップした夫婦ショットに反響 「ハリウッド俳優やん」「輝いてます」
  6. 「auの信頼度爆上がり」通信障害でも社長の“有能さ”に驚く声多数 一方で「まだ圏外だぞ…」など報告続く
  7. スシロー、“ビール半額”で今度は「ジョッキが小さい」との報告? 運営元「内容量に差異はない」と否定
  8. スシロー「何杯飲んでもビール半額」開始前にPOP掲示 → 注文したら全額請求 投稿者「態度に納得いかなかった」 運営元が謝罪
  9. TKO木下、海外旅行先で総額270万円のスリ被害に エルメスの財布奪われた“瞬間映像”も公開「くっそ〜……」
  10. パパが好きすぎて、畑仕事中も離れない元保護子猫 お外にドキドキしながら背中に乗って応援する姿があいらしい