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» 2015年05月19日 06時00分 公開

初の100km超えに「ガイドツアー参加」が最も適している理由自転車はガジェットだ!

脱初心者に向けてひとつの壁となる「100kmライド」。なにかと準備が必要だが、実はガイドツアーに参加すると簡単にクリアできるそうだ。今回は実際にツアーに参加して「初めてのロングライド」にいかに向いているかレポートしよう。

[布施繁樹ITmedia]

 「100km」。これだけ聞くと、えらく遠くと感じてしまうだろう。フルマラソン(42.195km)2回以上の距離である。

 ロードバイクなどのスポーツバイクに乗っていると、この「100km」ライドを経験しているかどうかで初心者が自信を付けられるかどうか決まってくると言っても過言ではない。

 以前、「春だ! スポーツバイク初心者は最初に50キロライドへ挑戦してみよう」という記事を書いたが、今回はその倍となる100kmに挑戦というワケ。

 しかし、単に100km走りましょうと言っても、ペース配分や準備、トラブル対策など考えなくてはいけないことも、とっても多く、それだけで「ハードルが高いな」と感じてしまうかもしれない。

 しかしながら、ロングライドに適したガイドツアーがあるというので、参加してみた。

都内からのアクセスも便利な「奥武蔵自転車旅行社」のツアー

 今回参加したのは、5月3日(日)に開催された、奥武蔵自転車旅行社の「ときがわ小川町ロングライド」というツアー。都内からもアクセス良好な埼玉県戸田市をスタートとして、埼玉県内を北上、おおよそ70kmほど離れた比企郡小川町まで往復しましょうという企画である。往復距離は実に135〜140kmとなり、同社でも最長のイベントとなる。

 通常、そこまで行って帰ってくるだけでも、交通量の少ない道や、勾配のない道を選択するコース設定が非常に重要になってくる。それだけロングライドは疲労配分が重要なのだ。

 だが、ガイドツアーはコースも、道案内もお任せである。超楽ちんなのだ。

 ちなみに、今回参加した「ときがわ小川町ロングライド」以外にも、初めて100kmライドを達成するために企画された「はじめて100km」や、ヒルクライム向けイベントも毎月企画されている。

7時にスタートして快調なライド

 イベント当日、(ヒルクライム時もそうだったが、イベント前はあまり眠れない)6時すぎに集合場所へ到着した筆者は、颯爽と愛車を組み立てる。7時にはイベントスタートだ。今回の参加者は16名、それらにサポートライダーやサポートカーが付き、ロングライドをサポートしてくれる。

 実は筆者、今年に入って最長のライドがこれだったため、若干不安になりつつも参加している。

 イベントではまず、参加者を3グループに分ける。それぞれ、巡航速度の速いグループ、中間グループ、ゆっくり走るグループの3グループだ。これは、参加者同士で速度帯を合わせることで抜き返しやグループが途切れてしまうことを防ぐのと、長い列になってしまったときでも交差点の横断をスムーズにし、後ろからの自動車が前を抜く際の危険を低減させる効果がある。

 スタートしてしばらくは、荒川サイクリングロードを北上するルートを取り、5月初旬の気持ちいい空気の中、快調にサイクリングしていく。

 さらに定期的に休憩が入るため、疲労もたまりにくいようだ。ロングライドでは、スタートしてすぐは疲労していないためペースを上げてしまいがちだが、実はコレは間違い。ロングライド熟練者ほど、最初はペースを抑え目で走るそうだ。今回のロングライドはどうかと言うと、先頭にサポートライダーが入るためペースは上がりようがなく、最適なペースで走ることができた。

ロングライドイベントは毎回大人数となる人気イベントだそうだ
気持ちいい空気の中、快調に自転車を走らせていく

とてもありがたい補給食&水分の提供

 このライドで魅力的なのは、サポートカーがついてきてくれることだ。しかも、単についてくるだけではない。休憩時には補給所としても機能し、補給食と水分(スポーツドリンクやお茶)も提供してくれるのだ。ロングライドで注意しなければならないのは、体内のエネルギーが枯渇してしまう「ハンガーノック」と、脱水症状だが、それらにならないようにするために普通は補給食などを持ち歩く必要がある。

 だが、本ライドでは補給食も水分も用意されているため、わざわざ用意する必要も、持ち歩く必要もないのだ。

おおよそ50kmほど走ったところで休憩。ちょっと疲れたかなというときのスポーツドリンクは格別だ
酒造で休憩して大吟醸アイス(ノンアルコール)を食べる機会があった「ん〜フルーティ」

ガイドツアーの魅力と向かい風

 比企郡小川町で食事(これもとってもおいしかった!)が終わると、いよいよ帰路となる。しかしながら、ライドはまだ半分。軽く疲労を覚えてきた筆者に容赦ないダメージを与えるヤツが存在するのだ。その名は「向かい風」! サイクリストの天敵とも言える空気抵抗によって、疲労度が倍、さらに倍と、どんどん積み重なってしまう。だが、これは単独走行の場合。今回は違うぜと言わんばかりに、先頭をサポートライダーが引いてくれるため、空気抵抗が低減される。これはありがたい。

ロングライドではいかにおいしい食事にありつけるかでモチベーションが変わるが、今回のパスタはとってもおいしかった

 また、ガイドツアーだけあり、名所などでは説明が入るのもありがたい。あくまでも自転車を使った旅行である。単に走るだけであればトレーニングになってしまいかねないが、立ち止まってガイドをしてくれるため、歴史にもちょっぴり詳しくなってしまうお得さなのだ。

さまざまな場所で記念撮影をしてくれる。最近は1000枚程度まで撮影してくれるそうだ
走行中も記念撮影してくれるため、普段のサイクリングよりも躍動感あふれる写真となる
小さな鳥居など細かい場所も巡ってくれるのは本イベントならでは

 そうこうしているうちに、筆者のサイクルコンピューター上で約136kmのロングライドが幕を閉じた。後半は風が強かったため、1人ではおそらく挫折していたかもしれない。こうして、今年一番長いロングライドを達成することができたのだった。

ひとりではなかなか達成できない136kmというロングライドを無事達成できた!

ロングライドにガイドツアーが良い理由とは

 さて、まとめとして初の100km超えロングライドにガイドツアーが良い理由をまとめてみよう。

  • サポートライダーが先導してくれる:向かい風もそうだが、道に迷う心配がない
  • サポートカーがつく:補給食、水分の提供や、トラブル時に対応してくれるほか、万が一リタイヤしても遠くで途方にくれる心配がない
  • 適切なペース配分:初心者にありがちなペース配分を間違えてしまうといったこともない
  • 安心・安全なルート設定:度重なる試走により開発されたコースは再現不可と言われるほどだ
  • 記念撮影サービス:通常のサイクリングでは不可能な走行中の写真などを撮影してくれるほか、集合写真も撮影してくれる
  • 名所のガイド:里山ならではの名所などを紹介してくれるため非日常を味わうことができる

 このように、初めてロングライドするために大事な「補給」「トラブル回避」「道案内」「ペース配分」「非日常感」をまとめて提供してくれるのだ。

 もし、今後「ロングライドに挑戦してみたいな」という場合は、ガイドツアーに参加してみてはいかがだろうか。

取材・撮影協力「奥武蔵自転車旅行社」http://okumusashibiketours.com/


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