「クックパッドのおすすめレシピで健康になっていた」そんな世界を作りたい――管理栄養士・唐澤弥子さん(1/2 ページ)

各界で活躍し「周りが放っておかない人」に生活習慣や健康のコツを聞く本連載。今回登場していただいたのはクックパッドの管理栄養士・唐澤弥子さんです。

» 2015年06月18日 06時00分 公開
[中山順司ITmedia]
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 どんな世界にも「周りが放っておかない人」がいるものです。周囲を巻き込む能力が高く、常にいくつもの仕事を抱えていて、それでも忙しそうな素振りは見せずに遊びにも全力で取り組んでいるように見える人たち。本連載では、そんな「引っ張りだこな人々」に、普段の生活習慣や健康のために意識していること、毎日を自分のペースで過ごしていくコツについてお聞きしていきます。

 今回お話を伺ったのは、月間のべ5000万人のユーザーを持つ日本最大の料理レシピサービスを展開するクックパッドの管理栄養士・唐澤弥子さん。唐澤さんは、クックパッドが運営する「おいしい健康」のレシピなどを監修されている食の専門家です。

クックパッド ヘルスケア事業部 管理栄養士・フードコーディネーターの唐澤弥子さん

 唐澤さん、“サッカー部のマネージャー体験”が管理栄養士を目指すキッカケになったって、どういうことですか?

常備している5つの食材

――管理栄養士の方とお会いするのは人生初なのですが、一般には皆さんどんなお仕事をされているんでしょう?

 私はクックパッドに入社するまでは、栄養士として保育園とか給食会社に勤めていまして、そのあと1年くらいはフリーランスでもお仕事をしていました。サッカー、スケート、陸上選手等のアスリートを中心に栄養管理の指導をしたり、女性向けに美容のお手伝いなども。管理栄養士としての仕事内容としては、食事指導や調理、栄養計算をして献立を立てたり、コスト管理なども含めて、一通りですね。

――食のプロとして、やっぱりご自身の普段の食生活も相当気を遣われているのですか?

 それは……はい(笑)。家に常備している食材が5つあって、「豆乳(蒸し大豆)、納豆、ざくろ、ヨーグルト、雑穀」です。大豆は美肌効果や骨粗鬆症予防がありますし、納豆は手軽な発酵食品、ざくろってあまりなじみがない果物かもしれませんけど、ざくろに含まれるポリフェノール成分は美白効果や抗酸化作用があるので、アンチエイジングにもオススメです。扱っていないスーパーもありますが、ジュースなら手に入りやすいかもしれませんね。

 ざくろを除けば、どれも基本的にどこでも手に入る食材ですし、比較的安価です。そのままでも食べられますし、雑穀は白米と一緒に炊飯器に入れて炊くだけですしね。どなたもかんたんに始められるはずですよ。ちなみに最近、監修した雑穀ミックスが発売されました!

唐澤さんが監修した雑穀ミックス「今日は、ダイエットな雑穀ごはん」
唐澤さんの自宅ごはん1
唐澤さんの自宅ごはん2
唐澤さんの自宅ごはん3

――逆に、「これだけは食べない」ってものはありますか?

 スナック菓子はあまり食べないですね……。摂らないと決めているのは「マーガリン」と「人工甘味料」。マヨネーズも控えてはいます。ポテトサラダを作るときなんかにどうしてもマヨネーズを使うことはありますが、手作りなどにして油分を控えて、最低限にとどめています。

――社内には大きなキッチンもありますし、普段はここでランチを調理されるんですか。

 クックパッドには共有キッチンでみんなでワイワイと自炊する文化があるので、ランチなど、よく作って食べています。健康的な食事ができて、しかも料理は福利厚生の一環なので、食材は無料なんですよ。私の所属するヘルスケア事業部ではカレーがブーム! いろんな種類のカレー作りにチャレンジしています。単なる食事ではなく、社員の息抜きとコミュニケーションになってますね。

この日もキッチンでは社員の方たちが自由に調理を行っていた
ヘルスケア事業部の皆さんで行ったという田植え。一緒に野菜を作ったり、マラソンに参加したりと、社外でのコミュニケーションも活発なようだ

――食という面では、クックパッドは最強に充実した職場ですね。ちなみに運動はいかがでしょう?

 子供の頃からクラシックバレエを続けています。そのなごりでヨガのインストラクターをしていたこともあります。あとは、人に見られると恥ずかしいので周囲に誰もいないとき限定ですが、階段を一つ飛ばしで駆け上がったりもします(笑)。最近は週末にジョギングをしていて、今度チームのエンジニアさんたちとスイカマラソン(富里スイカロードレース)に出るんですよ。給水ポイントでスイカが食べられるイベントです(笑)。

――運動も食事もバッチリ。まるで歌って踊れる管理栄養士ですね。

 それが、実は走るのはもともと嫌いだったんです。泳ぐのも苦手でしたね。学生時代に走った最長距離は……せいぜい3キロかな。社会人になってからは忙しくなり、さらに運動らしい運動をすることが少なくなってしまいました。そんな私が「運動せねば!」って意を決したキッカケがあったんです。

 夫の実家でジーンズを履いたとき、ジーンズのボタンが“パチーン”とはるか向こうまで飛んだんです(笑)。いつの間にか以前のジーンズが入らなくなってしまっていたんですね。で、その姿を義理の父に見られてしまって……ものすごく恥ずかしかったです。優しい義父は、黙ってその場で私に体幹トレーニングをレクチャーしてくれました(笑)。真剣に運動に取り組み始めたのは、それからですね。今ではジョギングの楽しさに目覚めました。悩まされていた肩こりも解消しましたよ。

趣味のジョギング

あの有名サッカー選手のマネージャーだった高校時代

――いまでこそ栄養と食の専門家ですが、この道に進んだキッカケは?

 私は帝京高校のサッカー部のマネージャーだったんです。都内屈指の強豪校なので、大勢の選手が越境で全国から集まってきました。

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