Apple Watchの機能「アクティビティ」の秘密 Apple ジェイ・ブラニック氏に聞いた(前編)“ウェアラブル”の今(1/2 ページ)

Apple Watchのキラーアプリケーションと言えるものの1つがアクティビティだ。このアクティビティ機能、Appleはどんな思いで作り込んだのか。ジェイ・ブラニック(Jay Blahnik)氏にインタビューした。

» 2015年09月05日 06時00分 公開
[松村太郎ITmedia]
Apple Watch Activity 運動の習慣化を促す「Apple Watch」アクティビティの秘密

 IDCの調査によれば、Apple Watchは、2015年第2四半期に約360万台を販売し、FitBitに次いで、ウェアラブルデバイスの販売実績としては第2位で推移しているという。マーケットシェアは20%弱を確保している。また調査会社Wristlyによると、Apple Watch所有者 の97%がApple Watchに「満足している」と答えており、毎日装着しているユーザーは86.1%に上るそうだ。そしてApple Watchユーザーの78%以上が「健康を意識するようになった」と生活の変化を実感している。

 Apple Watchの価格は相対的に高い。他社のデバイスの2倍から100倍の価格レンジであることから、ウェアラブルデバイスの収益シェアでは1位になっていることが確実だろう。これはiPhoneのハイエンド戦略の結果と一致しており、もしAppleがiPhoneのビジネスモデルを踏襲しようとしていたなら、狙い通りの滑り出しといえる。

 Apple Watchのキラー機能として、本連載でも「エクササイズ」や「アクティビティトラッキング」について紹介してきた。これらの機能について、Appleで開発に携わっているジェイ・ブラニック(Jay Blahnik)氏にインタビューすることができたので、2回に分けてその話を紹介しよう。

「アクティビティ機能をたくさんの人に使ってもらえてうれしい」

 ブラニック氏はカリスマトレーナーとして知られ、MSNBC.comやLos Angeles Times紙での連載は好評を博し、トレーニングに関するベストセラーもリリースしている。

 18年間もの長期にわたり、Nikeとアスリートコンサルタント契約をし、ランニングやフットネス関連のデジタル機器やアプリの開発にも携わってきた。現在はAppleのフィットネス・ヘルステクノロジーのディレクター(Director of Fitness and Health Technology)として、Apple Watchの“キラー機能”を育てている人物だ。

 ブラニック氏に、Apple Watchをリリースしてからの感想を尋ねたところ、こんな答えが返ってきた。

 「Apple Watchの健康とフィットネスの機能が、非常に多くの人々に使われ、また広く楽しんでもらえていることが、とてもうれしいです。より専門的にトレーニングをしている人も、日常的に運動をしていなかった人も アクティビティやワークアウトアプリケーションを生活の中で楽しんでいるという声をたくさん聞きます」(ブラニック氏)

複数の計測状況が一目で分かるアクティビティリング

 さて、そんなApple Watchのエクササイズ機能は、進ちょく状況を3つのリングで表現する。このデザインに至るまで、デザインチームは多くの時間をかけたという。まずはこのアクティビティ機能の3つのリングの意味について聞いた。

 「リング形状を採用したのにはいくつかの理由があります。数字での表現だと、ずっと上がり続けるため、ゴールの達成が見えにくく、また1つの尺度でしか表現できません。達成状況が随時分かれば、もう少し動こうなどと、運動に対してエンゲージを高めることができます」(ブラニック氏)

 加えて、Apple Watchという小さな画面の中で複数の項目の達成状況が一目で分かる必要がある。それはすなわち、あとどれくらい歩いたり、エクササイズをしたりすれば目標を達成できるのかを、手軽に伝えるということだ。

 また時計の盤面に、コンプリケーションズとしてエクササイズ機能を表示する場合、モノトーンになる上、さらに小さなアイコンで表現されることから、視認性の高さは重要になる。

Apple Watch Activity コンプリケーションズとして表示されるときは、アクティビティの進ちょく率はモノトーンになる

 こうした条件を満たすことを念頭に、デザインの過程で、バーの表示など、さまざまな形で進ちょくを表現する方法を試したという。結果的には、3重のリングのデザインを採用することになった。

 リング形状は、アナログ時計のコンテクストにも通じる部分があるし、1つのアイコンで複数の計測状況を確認することができるのも利点だ。また、1周が100%とした時に、半分まで達成した、あと1/4で達成できる、と直感的に分かる点も、リングが選ばれた理由だそうだ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/19/news166.jpg 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  2. /nl/articles/2404/20/news030.jpg 熟睡する3歳&2歳の姉妹、そっと掛け布団をめくってみると…… あまりにも尊い光景に「待ってキュン死にする」「仲の良さがほんと伝わる」
  3. /nl/articles/2404/16/news185.jpg 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  4. /nl/articles/2404/18/news029.jpg 【今日の計算】「12×6−5+1」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/19/news176.jpg サントリーのひろゆき氏起用「伊右衛門 特茶」広告が物議 サントリー「ご意見は今後の参考にさせていただきます」
  6. /nl/articles/2404/20/news019.jpg すっぴんママがスーパーモデル風メイクをすると…… 「同一人物!?」な仕上がりに「素晴らしい才能」「メイク前も美しい!」【海外】
  7. /nl/articles/2404/20/news071.jpg 解体が進められている“横浜のガンダム” 現在の姿が「現代アートみたい」「色気がありますね」と話題
  8. /nl/articles/2404/18/news129.jpg 7カ月赤ちゃんが熟睡中、あの手この手で起こすと…… かわいすぎる寝起きに「天使発見!」「なんてきれいな目」
  9. /nl/articles/2404/20/news051.jpg 東京メトロが「1971年の千代田線の駅」を公開 50年以上前のきっぷうりばに「こんな感じだったんですか!」
  10. /nl/articles/2404/19/news036.jpg 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」