「意識低い系」でも習慣化を達成できる“ゆるめルール”5つ:三日坊主防止アプリ開発者に聞いた(1/2 ページ)
仕事が忙しい、家事が忙しい……そういって「やりたいこと」が達成できずにいませんか? 今回は三日坊主防止アプリ開発者に、「やりたいこと」を達成するポイントを伝授してもらいました。習慣化が苦手な人は必見です。
「フィナンシャルプランナーの資格取りました!」「TOEIC 800点、達成!」「ピッチコンテスト優勝しました!」……Facebookで見かける、数々の達成報告。筆者はつくづく疑問でした。
「なぜ、みんな働いているのに目標が達成できるのか?」
脳の構造が違うのかもしれない。そうだ、自分と他人は違うんだ……いやっ、でも待って! みんな働いているはず。みんな忙しいはず。ねえそうでしょ?
筆者 どうしてみんな、やりたいことが達成できているのかな……私の頑張りがきっと足りないんだ!
アプリに詳しい先輩(以下、アプ先輩) いやー、頑張りで解決しようとすると体力が尽きちゃうって。もっと、のんびりやりながら、仕組みで解決することを考えれば?
筆者 仕組みってなんですか?
アプ先輩 アプリ使ってやるとか?
筆者 サクッとガジェットで解決したいですね。何か知っていそうな人に聞いてきます……うう。
筆者 (あっ、新しい猫アプリ発見!)うん? みんチャレ……?
筆者が出会ったアプリ、「みんチャレ」。何かを知っていそうなアプ先輩に聞いてみると、みんチャレは、ソニーの新規事業創出プログラムから生まれたサービスの1つで、5人1組のチームで仲間を作って、習慣化にチャレンジするというもの。
「みんチャレ」(AppStore/Google Play)
きっと何かを続けることのコツを知っているはず(しかも猫がかわいい)。アプ先輩の助言もあり、今回「みんチャレ」を開発する長坂剛氏に「“やりたいこと”を達成するルール5つ」を聞いてみた。(聞き手:ITmedia鈴木)
ポエム投稿もあり? 達成率82%を作り出す「みんチャレ」
―― アプリ内のチャット上でお互いに習慣化を確認し、みんなで応援しながらチャレンジするということですが、実際にはどんなチャレンジが多いのですか?
長坂 「ダイエット」や「トレーニング」が多いですが、勉強全般まで幅広くありますよ。「朝、1杯の水を飲む」など、非常に簡単なものも人気がありますね。チャレンジする習慣は、学習から家事・掃除、趣味のジャンルまで網羅し、計40種類以上。登録数でいうと男女半々くらいの割合ですが、実際にチームを作って動いている人は男性よりちょっとだけ女性が多い程度です。
―― そのくらいの目標でもいいんですね。
長坂 ちなみに以前だと「毎日ポエムを投稿する」というのもありましたね。ポエム投稿から資格勉強まで幅広いですが、今年(2016年)2月に取ったデータではチャットをする人の中で達成率が82%を超えました。アプリ内でいい循環が生まれていますよ。
ルールその1:競争しない
―― チャレンジする上で、誰かと勝負するほうがいいんでしょうか? 1人だとどうしても英語の勉強が続かなくて……。
長坂 習慣作りが苦手な人は、競争しないほうがいいですよ。
―― えっ? 競争はダメなんですか?
長坂 実は以前、公開前テスト中のみんチャレでチーム同士の競争機能やランキング表示の機能を検討していました。でも、とあるユーザーさんから「競争とかそういう要素は要らないです」と意見をもらったことがあって。そこから「競争しないほうが続くんじゃないか?」「じゃあ、ランキング機能もやめちゃえ」って廃止したんですよ。
―― 競い合わない形で交流しやすいようにしたんですね。
長坂 はい。この施策の結果、褒めあう、認め合う文化が残り、より高い継続率を出す事ができました。だから、競争する友人を作るよりも、承認し合えるような友人を作ることが大切です。
ルールその2:小さな幸せを意識
―― 習慣化が苦手なのって環境もあると思うんです。私みたいな意識の低い人間が入るとアプリ内の環境によくない影響を生みませんか?
長坂 みんチャレは、意識の高い人だけが使うツールではありませんよ(笑)。もちろん、ガチガチの競争環境にいて伸びる人もいると思います。先ほどお話ししたように、習慣化が苦手な人をそういう環境に放り込んでも、なかなかうまくいかないんです。まずは、「ゆるくやる環境」を整えて、「小さな幸せ」を意識するといいですよ。
―― え? ゆるくやって達成できるんですか?
長坂 できるだけゆるくやったほうがいいですよ! 体が負担だと感じてしまうと、習慣化に結び付きにくいんです。できる限りゆるく楽しんでもらいたいので、公式キャラクターの「にゃんチャレ」スタンプを用意したり、チャレンジに「小さな幸せ」というジャンルを設けたりもしています。
―― 小さな幸せを達成……癒されますね。
長坂 にゃんチャレのスタンプ目当てにチャレンジを楽しんでいる人もいますよ。アプリ内のチャットで使うこともできるので、「そのスタンプ早く私も欲しい」みたいに、チーム内の交流のきっかけにもなっていますね。小さな幸せの積み重ねが、やる気につながったり、また次も頑張ろうって継続するきっかけになったりもするんです。
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