今さら聞けないサンバーン・サンタンの違いと皮膚へのリスク

日焼けにはサンバーンとサンタンの2種類があります。それぞれの違いやリスクを知っておきましょう。

» 2016年08月06日 11時22分 公開
[石原亜香利ITmedia]

 夏に長時間、屋外にいると、いつの間にか顔と腕が焼けていたという経験は多くの人がしたことがあるでしょう。この日焼け、皮膚で起きる2種類の反応から、「サンバーン」と「サンタン」の2つに分けられます。それぞれ、皮膚に現れる症状も時期も異なります。どのような違いがあるのか、そして、それぞれの皮膚へのリスクと予防法・対策をご紹介します。

日焼け

日焼けには2種類ある

 日焼けといっても、皮膚が真っ赤になってヒリヒリしたり、数日経って黒くなったり、皮がむけたりと、いろいろな症状があります。このような症状は、2種類の日焼け「サンバーン」と「サンタン」のうち、どちらによって起きるものなのでしょうか。その違いは次の通りです。

サンバーン

皮膚が真っ赤にはれて、水ぶくれができる日焼け。紫外線を浴びた数時間後、すぐに皮膚が赤くなり、1〜2日ほどヒリヒリした痛みを伴います。3〜8日後に皮がむけることもあります。

サンタン

皮膚にメラニン色素が生成され、色素沈着を起こすことで、小麦色・褐色など黒っぽく色変化が起きる日焼け。紫外線を浴びた数日後に色変化が現れ、数週間〜数か月続きます。

サンバーンとサンタンそれぞれの皮膚へのリスクは?

 この2種類の日焼けは、皮膚にとってどのようなリスクがあるのでしょうか。

 サンバーンは、皮膚に負担がかかります。繰り返すと皮膚がんの原因になることもあります。一方サンタンは、紫外線を浴びてメラニン色素が大量に生成された状態なので、メラニン色素で表皮細胞が覆われ、皮膚の細胞のDNAが守られるという効果があります。ただ、肌の新陳代謝がスムーズにいかないと、シミとして残ることもあります。

 また、紫外線にはA波とB波がありますが、A波は、真皮の深部にまで達してコラーゲンなどに影響を及ぼします。このことから、ハリが失われる、深いシワが表れるなどの光老化が起きることもあるといわれています。

サンバーンとサンタン、どう対策すればいい?

 環境省の「紫外線環境保健マニュアル」によれば、国際的な肌タイプ6つのうち、日本人は、3つのタイプに該当するといわれています。

 日本人の最も平均的なタイプは、「中等度にサンバーンを生じ、中等度の均一なサンタンを生じる」タイプです。つまり、サンバーンもサンタンもある程度起きやすい肌タイプというわけです。

 そして、日本人で、特に紫外線に過敏な肌タイプの人は、サンバーンが起きて肌が赤くなりやすいものの、サンタンは極めて軽いのが特徴です。

 また、日本人で紫外線に普通より過敏でない人は、サンバーンは軽いものの、サンタンが強いのが特徴です。

 自分はどのタイプなのかを見極めましょう。日焼けをしても黒くはなりにくいものの、赤くなりやすいという人は、紫外線に過敏な肌タイプかもしれません。その場合、紫外線対策を万全にする必要があります。

 ただし、紫外線に強い人も、繰り返し日焼けすると、皮膚のDNAが損傷し、皮膚がんなどにつながり得るので注意しましょう。

 それぞれの対策を簡単にご紹介します。

サンバーン

 日焼けをしたら、できるだけ早めに冷水タオルなどで冷やしましょう。水ぶくれや腫れなどがひどくなった場合は皮膚科へ。化粧水や美容液などをつけるのは、症状が治まってからにします。

サンタン

 通常、肌の新陳代謝によって、メラニンによって黒く色素が沈着しても、やがて角質層から脱落して元の色に戻ります。しかし、一部の細胞はメラニン生成を続けてしまうため、シミやそばかすとして残ることもあります。

 その場合、いわゆる「美白ケア」が対策です。美白化粧品のほか、ビタミンCを意識して摂取すると良いといわれています。ビタミンCは、メラニンの生成を抑え、コラーゲンの生成を促します。食事やサプリメントなどで摂取できます。

 サンバーンとサンタンは大きな違いがありますが、日焼けをすれば同時に起きるものです。健康リスクや肌リスクを回避するためにも、日焼け止めをしっかり塗る、帽子や日傘を使うなどの予防策は重要です。

ヘルスケアコラム

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