体のコゲといわれる“糖化”も老化の原因! そのリスクとは?

糖質が多く、血糖値が上昇しやすいものを食べると、肥満や糖尿病を引き起こすだけでなく、老化のリスクもあります。動脈硬化やアルツハイマーとの関連も……。その“糖化”のリスクと対策を見ていきます。

» 2016年09月06日 11時00分 公開
[石原亜香利ITmedia]
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 老化を進めるものといえば、「酸化」が知られています。紫外線やたばこ、ストレスなどで活性酸素が発生し、体をサビつかせるといわれています。この酸化とは別に、老化の原因として、「糖化」があります。糖化とは「体のコゲ」とも呼ばれ、食事などから摂った糖質とたんぱく質が結びつくことによって、細胞を攻撃することをいいます。

 この糖化、いったいどのような原因で起き、どのようなリスクがあるのでしょうか。その対策もあわせて見ていきましょう。

糖化

「糖化」が進む流れ

 糖化とは、からだの中のたんぱく質が糖と結び付いて、「糖化生成物(AGE)」というものに変性することをいいます。とくに、糖を必要以上に摂取し続け、糖が体内で過剰になったときに、糖化は起きるといわれています。

 医学博士の久保明氏によれば、この糖化が起きるのは、「食後、血液の中に余分な糖があふれ、いっぱいになっているとき」だといいます。食後血糖値が150を超えている場合、糖化のリスクが迫っているのだそうです。

 糖化は、餃子や食パンを焼き過ぎてコゲてしまった状態が、細胞に起きていると考えましょう。コゲた餃子や食パン同様、一度コゲると元には戻せないという事実もあります。

糖化の病気リスク

 糖化は、細胞を攻撃することで、シワやたるみにつながるという美容面でのリスクがあります。一方で、実は恐ろしい病気のリスクもあるといわれているのです。

 血管の組織が糖化で損傷を受け、弱くなると、血管壁に炎症が起きやすくなるといわれています。すると、動脈硬化のリスクが高まり、やがて心筋梗塞や脳梗塞につながります。

 また、アルツハイマーの人の脳には糖化生成物(AGE)が多いことから、糖化はアルツハイマーのリスクもあるといわれているのです。

糖化予防の対策は?

動脈硬化にアルツハイマーとくれば、男女ともに危機を感じざるを得ません。そこで、糖化を予防する方法を見ていきましょう。

・低GI食品を選ぶ

 糖化は、食後に血糖値が上昇している最中に起きるので、少しでも血糖値の上昇を緩やかにすることが重要です。よって、「低GI食品」の利用が1つの方法といえます。

 低GI食品とは、GI値=グリセミック・インデックスのことで、ブドウ糖を100とし、血糖上昇率の割合を数値化したものです。血糖値が上がりにくいGI値49以下の食品のことを「低GI食品」といいます。例えば、野菜では玉ネギ、トマト、長ネギ、キャベツ、大根、きゅうりなど、肉はロース、ヒレ、モモなど、魚はマグロやカツオ、イワシ、キノコ類全般、乳製品では牛乳、プレーンヨーグルトなどがあります。

・野菜・キノコ類・たんぱく質から食べる

 食べる順番も糖化を防ぐ大切なこと。主食のご飯・パンなどの炭水化物よりも、食物繊維の多い野菜やキノコ、たんぱく質の多い肉や魚などを先に食べることがポイントです。血糖値の急上昇を防ぐことができます。

・「抗糖化食品」を食事の最初のほうにとる

 お茶や葉野菜、豆腐、ヨーグルトなどの抗糖化食品は、積極的に取り入れる必要があります。しかも、これらは食事の始めのほうに食べるといいそうです。

・血糖値がピークを迎える食後1時間に運動をする

 通常、食後をしてから1時間ほどで、血糖値がピークを迎えるといわれています。このときに軽いウォーキングやジョギングなどを行うと、糖化しにくいといわれています。意識して運動を行いましょう。

 糖化は、喫煙や睡眠不足などの生活習慣によっても起きやすくなるといわれています。老化や病気リスクを避けるために、今から“抗糖化”生活をはじめてみてはいかがでしょうか。

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