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自粛から明るい話題へ、DMVデビューで大団円! 「2021年の鉄道ニュース・乗り鉄話題」10選月刊乗り鉄話題(2021年12月版)(2/5 ページ)

乗り鉄にとって、2021年も感染症の流行で自粛を強いられる年でした。それでも明るい話題、楽しいことがいくつもありました。日本の鉄道完乗率100%の筆者が振り返ります。

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【2】ずらし旅

 緊急事態宣言下で鉄道会社は乗客が減って大ピンチ。東海道新幹線も一時は「利用客がコロナ前の1割」となりました。ここはもう「個人旅行」「少人数旅行」を開拓するしか手はありません。

 そこでJR東海が始めたキャンペーンが「ひさびさ旅は、新幹線! ~旅は、ずらすと、面白い~」でした。通称「ずらし旅」です。


東海道新幹線でずらし旅。最新型N700Sの運行列車も増えてきた

 これは観光庁が旅行事業者と共同で始めた「分散型旅行キャンペーン」を受けた企画です。混んでいる時期や場所を「ずらし」て楽しもうという内容です。列車とホテルをセットで割り引きするほか、観光施設の開館前入場などのオプションツアーも付きました。

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 「ずらし旅」に続いて、夏期に「あいち冷やし旅」も展開しました。冷たい食べ物、アイスサウナ、電照菊ナイトツアー(栽培地見学)など、涼しい旅を提案しました。

 そして次は「推し旅UPDATE」です。「推し」をテーマに、アイドル公演、水族館貸し切りなどを展開します。極め付きは「象主」体験。馬主ならぬ象主になれるプランを軸に、象推しに向けて飼育体験や記念撮影ができます。象推しなんているのかよ……という意見もある中、ひとり30万円、6人限定の枠に40人以上の応募があったそうです。


JR東海の「ずらし旅」公式サイト。沿線各地の選べる体験や旅行商品を紹介している

 東海道新幹線は1本の列車で1300人以上運べます。1日の利用者数は約46万人です。そんな会社が、たった6頭の象のオーナーを募集しました。面白いですね。少人数なら楽しんで良いんだ。密をずらせば楽しめるんだ。そんなニーズを開拓したという意味で、JR東海のような大企業のユニークな試みは、鉄道業界や観光業界に勇気を与えてくれたように思います。

【3】鉄道「SIT」が活発に

 SITは旅行業界用語で「スペシャル(Special)・インタレスト(Interest)・ツアー(Tour)」の略です。「特定の趣味を持つ人向け」の企画旅行で、観劇、寺社仏閣の特別公開などがあります。2021年は鉄道をテーマとした企画旅行もたくさんありました。

 同じ路線を行ったり来たりする「線内夜行」(関連記事)もその1つです。

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線内夜行ブームの先駆けとなった「秩父鉄道夜行列車ツアー」

 秩父鉄道の夜行列車企画は2018年から始まり、今や定番化。リピーターも多いと聞きます。もともとSLが故障と修理検査で運休したときの企画と思っていたら、今やSLと並ぶ秩父名物になりました。その後、岳南鉄道、関東鉄道、えちごトキめき鉄道、伊豆急行などでも実施しています。

 10月の“鉄道の日”にちなんだ車両基地公開などのイベントは休止が相次ぎました。その代わりに、少人数に絞った有料見学、撮影ツアーが開催されました。こちらも定員が少ないだけに競争率が高かったようです。オンラインで参加できるバーチャル見学会やイベントもたくさんありました。乗り鉄とはちょっと違いますが、家で鉄道を楽しめました。


夜間に鶴見線の貸切列車に乗り、工場夜景を眺めるツアーも「SIT」の1つ

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