“勝つか、最強か”肉と魚で選べる! 横浜駅弁・崎陽軒の合格祈願弁当:横浜「勝!わっぱで突破めし」「最強!わっぱで突破めし」(880円)
ゲン担ぎに……! 今回は横浜駅弁・崎陽軒の「合格祈願弁当」をおいしくいただきました。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
受験シーズンにはさまざまな“合格祈願グッズ”が登場しますが、全国の駅弁屋さんでも“合格祈願駅弁”と銘打った期間限定弁当が製造・販売されます。今回は横浜駅弁・崎陽軒に登場した2つの合格祈願弁当を紹介します。
アナタを応援する駅弁
昼下がりの横浜に東海道線の普通列車が下って来ました。私自身、いまでも東京、新橋、品川、川崎、横浜と、東海道本線の各駅を諳んじることができるのは、高校3年のとき、東京~静岡間を直通の普通列車で、予備校の講習会に通ったのが大きいと思います。当時、英単語はあまり覚えられませんでしたが、駅やまちの風景は鮮明に覚えているもの。“反復”効果に勝るものはないというのが、正直なところです。
近年、受験シーズンに合わせて、全国の駅弁屋さんから、さまざまな弁当が登場しています。横浜駅弁・崎陽軒は今季、「勝!わっぱで突破めし」「最強!わっぱで突破めし」(各880円)の2種類を発売しました。2月28日まで横浜・東京各エリアの約50店ずつ限定で、販売されました。
わっぱ(曲げ物の容器)をイメージした容器に、それぞれの弁当名の帯が掛けられており、「合格祈願」と書かれた小さなだるまが描かれています。
勝!わっぱで突破めし
【おしながき】
- 白飯
- 塩麹仕込みのヒレカツ(勝) 3枚
- 彩り野菜の受カレーディップ
- めでたい!めんたい!ポテトサラダ
- 昔ながらのシウマイ 2個
- 紫キャベツのピクルス
最強!わっぱで突破めし
【おしながき】
- 白飯
- 銀鮭の西京(最強)焼き
- のり塩とり天(取り点)
- ししとう土佐煮(勝お節)
- 蓮根煮
- 梅型人参煮
- 筍煮
- 玉子焼き
- 昔ながらのシウマイ 2個
- しば大根漬け
「勝!わっぱで突破めし」は、その名の通り、塩麹で仕込んだヒレカツがメイン。シウマイ、中華のイメージが強い崎陽軒の“カツ弁当”は、新鮮な印象を受けますが、そこは老舗の駅弁屋さん! 冷めてもふんわり柔らかいカツはもちろん、“受かる”にあやかって、彩り野菜の受カレーディップと名付けられたカレーソースが万能で、カツにもよく合うと感じました。販売店によっては、入荷からかなり早い段階で完売しており、その人気ぶりが伺えます。
一方、「最強!わっぱで突破めし」は、“最強”でゲンを担いだ鮭の西京焼きがメインです。一緒に白飯に載った“点を取る”にあやかったのり塩とり天は、とても口当たりがいい逸品。土佐煮のかつお節も“勝つ”とかけています。一見、普通に見える弁当でも、じつは隠れたストーリーを見つけられるとうれしくなりますね。ちなみに、駅弁は受験以上に厳しい世界。いただいておいしいなぁと感じたら、ぜひリピートして、“推し”ていきましょう。
人生の進路選択は、旅のプランニングと同じ。ざっくりどうしたいか、方向性は早めに決め、自分のこだわりポイントを反映させながら、特急列車でも普通列車でも乗る列車を決めていきます。受験のみならずいろいろと大変な時期。期間限定の“ゲン担ぎ”弁当で元気をいただいたら、桜の咲くころには、ちょっといい列車に乗って、気分よく旅に出たいですね!
(初出:2022年2月7日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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