「ドラゴンクエストX」に感じた「オフラインゲームっぽさ」:日々是遊戯
結局買っちゃった「DQX」。10時間ほどプレイしてみて「おやっ」と思ったことがあったので書いておきます。
実はスタンドアローンゲームだった「DQX」
というわけで「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン(以下、DQX)」。まだようやくレベル15といったところですが、やっぱり面白い。と同時に「おやっ」と感じた部分もあって、それについて書いておこうと思います。一言で言うとオンラインゲームなのにオフラインゲームっぽいんですよ、これ。
このゲーム、買ってすぐにオンラインで遊べるわけではなく、最初にオフラインで、2〜3時間ほどのプロローグを体験することになります。ここで体験するストーリーは全プレイヤー共通。人間たちが暮らす「エテーネ村」で起こった、ある重大な出来事を目の当たりにすることになります。
で、このプロローグ部分を遊んで思ったのが「あ、オレ、勇者なんだ」ってこと。ハッキリ勇者と明言はされませんが、いわゆる「その他大勢」ではない、かなり特別な存在なのは間違いない。しかもそれはオンラインへ出た後も変わらなくて、やっぱり「世界に1人の特別な存在」として物語は進んでいく。オンラインゲームとしてはかなり珍しいことです。
かつて「ファイナルファンタジー」がオンラインゲームになった時、プレイヤーは「勇者」や「光の戦士」などではなく、ただの「冒険者」として描かれました。それもそのはず、同じ世界に勇者が何千人、何万人もいたら、さすがに「そりゃおかしいだろ!」ってことになってしまう。
ところが「DQX」は違った。この世界にいる何千人、何万人というプレイヤーは、それぞれが勇者(かそれに近い何か)なんです。ある意味、オンラインゲームとしては致命的に矛盾した設定。そこをあえて「みんな勇者でいいじゃない!」と割り切っちゃうところが「ドラクエ」のすごさなのかもしれません。
つまるところ本作、システム部分はオンラインだけど、メインストーリー部分は他のプレイヤーと完全に切り離された「スタンドアローン」と言ってもいい。だからオンラインゲームなのに、常に世界の中心は“自分”にあるんです。
「オンラインゲームは自分が勇者になれないからつまらない」――そう思っていた時期が僕にもありました。だけど少なくとも今の僕は、この「勇者の物語」を、なんとか(破綻なくちゃんと畳めるかも含めて)最後まで見届けてみたいと思っているわけです。
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