Facebookの人気画像まとめ「癒されたらシェア」書籍化で非難 「問題あったら連絡してね」は許されるのか?
「誤解を招く表現があった」と担当者。
Facebookの人気ページ「癒されたらシェア!」をめぐって、一部のネットユーザーから批判の声があがっています。
「癒されたらシェア!」は、かわいい動物や美しい景色などの写真を中心に紹介している人気ページ。以前から「転載画像でユーザーを集めている」といった指摘はありましたが、このページが「書籍化」されることがアナウンスされると、たちまち「あり得ない」といった指摘が相次ぎました。
一応、アナウンス内では「本ページ掲載写真の著作権者がいらっしゃいましたら、弊社までご一報ください」と触れていますが、本来は掲載する側が著作権者に確認するべきもの。またこれだと「名乗り出なければ勝手に掲載します」とも受け取れてしまい、コメント欄ではツッコミや質問が多数書き込まれました。また、こうした否定的な書き込みを片っ端から削除・ブロックしたのも、さらなる燃料投下となったようです。
「誤解を招く表現があった」と後から文面を修正
この件について、「癒されたらシェア!」の運営会社である「合同会社チャレンジパワー」に問い合わせたところ「著作権者からの名乗り出を求めたのは、あくまで念のため」との回答でした。
担当者によると「癒されたらシェア!」で紹介している写真の「約8割」は読者が投稿したオリジナル写真で、書籍に掲載するのはあくまでこれらの「読者投稿写真」のみだとのこと。ただ、読者が「オリジナルです」と言って投稿したものでも、誰かの著作物である可能性はあるため、こうした注意書きを加えたとのこと。
また、当初の文面は「読者が投稿した写真“も”掲載する」といった内容でしたが、「誤解を招く表現だった」とし、現在は「読者から投稿された写真“のみ”掲載する」と修正されています。
本当に投稿画像はオリジナル?
しかし、これでもまだいくつかの疑問点は残ります。
まず「癒されたらシェア!」に読者が写真を投稿する際のルールについて。「癒されたらシェア!」側は「オリジナル写真しか投稿してはいけない」としていますが、ページ内を見ていると、中には「これは転載では?」と思われる画像もちらほら。担当者は「こちらでも画像検索などで最低限の確認はするが、基本的には投稿者を信じている」と言いますが、チェック体制は本当にそれで十分なのでしょうか。
また、そもそもこの「オリジナル写真しか投稿してはいけない」というルールを、投稿者全員がちゃんと理解しているのかも疑問です。投稿所の利用ルールはページのかなり分かりにくい場所にあり、投稿時でさえルール画面への誘導は一切なし。書き込み時に「同意する/しない」の選択肢もありません。
また、利用ルールをさらによく読むと、「写真の著作権は自動的に『癒されたらシェア!』側に帰属」「著作権侵害など問題が生じた場合は投稿者自身の責任」などとあり、なかなかジャイアニズム溢れる内容となっています。本当に投稿者全員がこのルールに目を通し、同意したうえで写真を投稿しているのかは疑問ですし、そもそも投稿時に「同意する/しない」の確認もない時点で、このルールにどこまでの拘束力があるか謎です。
現状ではルール整備が追いついていない状態
また、そもそも8割方が「読者投稿写真」だとしても、残り2割はやはり他所からの「無断転載」です。担当者はあくまで「引用」だと主張しますが、写真の出典を明記してあるわけでもなく、パッと見たかぎりではどれが「読者投稿写真」で、どれが「無断転載」なのかは分からない状態。そもそも本に載せる載せない以前に、これで引用の要件を満たしているのかも謎です。
以前にもTwitterの「ワロスbot」が「コピペツイートでお金を稼いでいる」と問題視されたことがありました。利用する分には便利で楽しい「引用」「まとめ」系サービスですが、現状ではルール整備が追いついておらず、著作権などグレーゾーンのまま運用されている状態。今後もこうした問題はぞろぞろと出てきそうです。
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「2chの著作物を転載しているページに、一切の広告を載せない措置をお願いしたい」という要請に従わなかったことに対するペナルティとのこと。
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