ピルクルに摂取目安量「1日65ミリ」の表記があってTwitter民おののく 500ミリ全部飲んではだめなのか聞いてみた

1日500ミリ飲み干すと、乳酸菌は約1154億個……これって危ないの?

» 2015年03月27日 20時41分 公開
[黒木 貴啓ねとらぼ]

 ヤクルトのような乳酸菌飲料が大容量で飲めるのがうれしい、日清ヨークの飲み物「ピルクル」。コンビニでは紙パックに入った500ミリサイズをよく見かけますが、この食品表示に「1日65mlを目安にお召し上がりになると効果的です」とあるのを強調した写真が、1日約1万5000回リツイートされるなどTwitterユーザーに衝撃をもたらしています。えっ、ピルクルって500ミリを一気に飲んだらダメだったの?

画像 こちらが500ミリサイズのピルクル

画像画像 ほんとだ、500ミリサイズなのに摂取目安量は「1日65ml」ってある!

 ピルクルは65ミリ当たりに乳酸菌の一種「カゼイ菌」を150億個含んだ、特定保健用食品(トクホ)。ほかにもラインアップには紙パックの1リットルサイズ、プラスチック容器の65ミリサイズがありますが、内容量に関わらずいずれも摂取目安量は1日65ミリとなっています。

画像画像 1リットルサイズ(左)と65ミリサイズ(右)

 ちゃんと食品表示に書かれてあるものの、目安量を見落として1日で500ミリ飲んでいた人は多かったようです。Twitterでは「普通に一日で500ml飲んでた……」「ええっー開封したら飲み干すわ!」と驚きのツイートが続々と投稿。500ミリだと乳酸菌が約1154億個と膨大な数になるため、飲み干すのは過剰摂取になるのではという不安の声も。一方で「害はないだろw」「美味しいからいいじゃないすか。お得だし」など気にしないという意見もつぶやかれています。

 ピルクルの「1日65ml」という摂取量目安は厳守しなくてはいけないのでしょうか。

 日清ヨークの担当者に聞いてみたところ、これはトクホとしての効果が得られる“最低限の”数値とのこと。65ミリ以上飲んでも乳酸菌の過剰摂取にはならず、体に不調をもたらすことは特にないそうです。なお効果とは、許可表示にもある「腸内の環境を改善し、生きたまま腸まで届き、腸内環境を改善し、おなかの調子を良好に保ちます」を指します。

 問題ないのに「1日65ml」とわざわざ表記するのは、トクホの許可制に基づいての対応でした。ピルクルはヤクルトのような乳酸菌飲料をゴクゴクたくさん飲めるというコンセプトで、まずは1リットルサイズを1993年に発売。以降、1994年に65ミリサイズ、500ミリサイズとラインアップを増やし、2001年にトクホの表示許可をもらいます。その際に「1日当たりの摂取目安量」を定めて商品に表示しなければならなかったので、効用が得られる最低数値ということで65ミリで消費者庁に申請。許可を受けてからはトクホマークとともに商品に表記し続けているといいます。

 というわけで、ピルクルの「摂取目安量」はこれより多く飲んだから体に危険があるという数値ではありませんでした。ネットでは乳酸菌について過剰摂取を心配する人もいますが、医師が監修を務めるサプリメントサイト「サプリ」でも「過剰摂取をしても、副作用の心配は基本的にはない」とあるように、一般的に摂り過ぎても大丈夫だと言われています。

画像 公式サイトでは開発秘話を記した「ピルクルのひみつ」を公開中

 ちなみに「500ミリサイズを65ミリずつ飲むのが正しいの?」という意見もネットには上がっていましたが、この飲み方で乳酸菌の効果は得られるのでしょうか。

 ピルクルの消費期限は製造から約14日間、その間に冷蔵保存すれば約7日かけて65ミリずつ飲めます。担当者によると「開封後は乳酸菌の数が増えていくので気持ち酸っぱくなったり、冷蔵庫内のほかの食材の匂いが移って風味が変化したりするかもしれませんが、効果は得ることはできます」との話。むしろ乳酸菌は継続的に摂り続けるほど整腸作用への期待が高まるので、毎日1パックずつ飲むよりお得に効果が得られる方法と言えるでしょう。

 ただしピルクルは500ミリで約340キロカロリーと、コカ・コーラ(500ミリで225キロカロリー)よりもカロリーが高い飲料です。担当者も「糖分も多いので1リットルサイズを何本も飲むようなことはオススメできません」「健康状態や医師の指導にしたがって適切な量を飲んでいただければ」と、各々の体調に合わせて飲むよう勧めていました。ゴクゴク飲むかどうか、糖尿病やカロリーを気にする人はこの点注意が必要かもしれません。


黒木貴啓


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2504/16/news035.jpg 「ウソだ…」「言葉が出ない」 幼少期から絵を描き続けた少年→15年後…… 大人になって描いた絵が100万再生【海外】
  2. /nl/articles/2504/16/news023.jpg 「成長したらそのうち襲ってくる」と言われたワニ、16年後……→ 280万回再生を突破した驚きの姿に「初めて見た」の声
  3. /nl/articles/2504/18/news025.jpg 2日かけて組み立てたのに動かない!? 自作PC初心者あるあるの再現が1460万再生「いまいましい」「同じミスしたよ」【海外】
  4. /nl/articles/2504/19/news044.jpg 「これは名品」「大当たり」 ユニクロの新作春夏コレクション、“売り切れ続出”だったアウター3商品とは
  5. /nl/articles/2504/18/news140.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」話題になった飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2504/19/news063.jpg 皇后さま、「ロイヤルブルー」で華やかさ演出 天皇陛下は黒の蝶ネクタイ【10万いいね】
  7. /nl/articles/2504/19/news036.jpg 折り紙を三角に折り続けていくだけで……「天才だ!」 驚きの作品に「すげーーーーー!!」「折ってみます!」
  8. /nl/articles/2504/18/news018.jpg 磯で見つけた“謎の穴”に釣り糸を垂らすと…… 「デカい!」牙をむいた“海のギャング”に「こんなことあるんですね」
  9. /nl/articles/2504/19/news051.jpg 湘南の砂浜に打ちあがった“超危険生物”を飼育したら…… 貴重な姿に「初めて見ました」「かっこいい」と大反響→2年後の現在について話を聞いた
  10. /nl/articles/2504/18/news172.jpg 「1回もエンジン掛けてない」 寺門ジモン、“希少な高級外車”を7年放置で廃車寸前に……ボロボロで激ヤバな相棒へ「ごめんな〜!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
  2. パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
  3. 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」
  4. なんとなく捨てにくい紙袋→2カ所切り込みを入れるだけで…… 目からウロコの“活用術”に「これすごくいい!」【海外】
  5. 「見習うことばかり」 80代おばあちゃんの春服&収納術がステキ! 上品かつオシャレで「憧れです」「尊敬します」
  6. ファスナーに直接毛糸を編み付けていくと…… 完成した“便利でかわいいアイテム”が100万再生「天才だ」「これ大好き」【海外】
  7. 「尊厳を踏みにじる行為」 八代亜紀さんの“物議のCD”は「流通会社がすでに流通を中止」 タワレコが回答
  8. 古くなったジーンズは捨てないで! 目からウロコの“アイデア”に大反響「なにこれかわいい!」「こんなの作れるんだ」【海外】
  9. 指先サイズの小さな器に木を植えて、育てたら…… 「芸術だ」「半端ない」鳥肌モノの“神盆栽”に反響
  10. 義母「ランドセル代を振り込みました」→銀行口座を見ると…… 2児ママ絶叫の“神対応”が1520万表示「凄すぎる!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  3. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  4. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  5. 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  6. 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
  7. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  8. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  9. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  10. 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】