ニュース
» 2015年12月08日 21時00分 公開

二次創作に励む艦これ提督に勧めたいウォーゲーム2016年版あのトムクランシーも使っていたんですって

戦闘場面を“それっぽく”書くのにこれが意外と役に立つんですよ。

[長浜和也,ねとらぼ]

「戦闘場面の設定がそれっぽくならなくて」と悩む二次創作提督さんに朗報

 相変わらずユーザーの数を増やしている艦これですが、これも、幅広い付き合い方ができるからこそ。そんな、幅広い付き合い方の1つに「二次創作」があります。艦娘たちそれぞれが抱える史実的なエピソードを盛り込んだ艦これ二次創作には、私のようなウォーゲーマーおじさんも「うぉおお!」となるような興味深い作品が多々あります。

 艦これ二次創作では「史実的な関係をベースにした艦娘たちの交友関係」が主要なテーマとなっていますが、それとともに“フレーバー”として重要なのが「戦闘場面」です。この戦闘に関するプロットを“それっぽく”するのに意外と役立つのが「ボードウォーゲーム」だったりします。「レッド・オクトーバーを探せ」などのミリタリー小説作家として有名なトム・クランシーが「レッド・ストーム作戦発動」の執筆でウォーゲームの「ハープーン」を使って戦闘場面の考証を行ったのは有名な逸話です。

 というわけで、艦これ二次創作で軍事的作戦的戦闘的なプロットを“それっぽく”してくれるボードウォーゲームをルールが分かりやすくてゲーム時間も比較的短いタイトルを中心にリストアップしてみましょう(いつものようにむりやりな導入)。



資源を溶かしながら太平洋戦争を艦娘たちと戦いたいなら「太平洋戦史」

 太平洋戦争を1941年12月8日の真珠湾攻撃から大勢が決まった1944年前半まで戦う「太平洋戦史」は、駒として空母、戦艦、重巡洋艦が1隻ずつ登場します(コマンドマガジン124号付録では水雷戦隊が登場するオプションのユニットとルールを用意)。太平洋戦史には軍艦の駒のほかに、「日本軍の慢心」や「飛行場砲撃」といった艦これ提督さんもよく知るエピソードを反映したイベントカードも登場します。

 ただ、このイベントカードは軍艦の駒を動かす「資源カード」としても使わなければなりません。このイベント/資源カードを日本軍は半年に2枚だけ、それも、産油エリアのボルネオを占領している場合だけ追加できるのに対して、連合軍は3枚、4枚、8枚、10枚と圧倒的な資源で反撃してきます。「緒戦は連戦連勝なのに最後はわずかな資源と戦力で苦戦する娘たち」を太平洋戦史は描き出してくれるのです。


重版に次ぐ重版という、最近のボートウォーゲームとしては異例のヒットとなった戦略級太平洋戦争ウォーゲームの定番「太平洋戦史」

太平洋戦史ベーシック版

税別価格:2500円

ゲーム時間:2〜3時間

http://commandmagazine.jp/other/basic/002/




「いい?瑞鶴、行くわよ!機動部隊、出撃!」と戦いたいなら「激突南太平洋」

 「敵より早く発見して! 敵より早く攻撃隊を発艦させて! 敵より早く空母を撃沈する!」というスリルに満ちた空母戦を再現する「激突南太平洋」は、艦これイベントのベースとなった第二次ソロモン海戦や南太平洋沖海戦、そして、史実のMO作戦で起きた珊瑚海海戦、さらには、インド洋作戦で可能性があった日英機動部隊の海戦などのシナリオを用意しています。

 登場するのは、日米英の空母や戦艦、重巡洋艦、軽巡洋艦などが1隻単位、そして、駆逐艦と輸送船、さらに、珊瑚海海戦で空母と誤認した油槽船が登場します。残念ながら有名なミッドウェー海戦のシナリオは収録していませんが、「赤城」「加賀」「飛龍」「蒼龍」のユニットはあるので、シナリオを自作して登場させることも可能です。

 この空母戦ウォーゲームでは、3回の空母戦を連続して戦って勝敗を争うソロモンキャンペーンシナリオもあります。自分で機動部隊を編成して出撃するので、史実とは違う、自分だけの「決戦!鉄底海峡を抜けて!」の世界を作り出すことができるのです。


「激突南太平洋」のゲームデザインは艦これプロデューサーの田中謙介氏も歴戦した名作空母戦ウォーゲーム「日本機動部隊」がベースとなっている

激突南太平洋

税別価格:2200円

ゲーム時間;シナリオにつき約2時間

http://commandmagazine.jp/ctcs/03/index.html




「絶対夜戦してよね、約束よ!」と言われたからには「アイアンボトムサウンドIII」

 「いきなり目の前に現れた敵艦に必殺の酸素魚雷をぶち当てる!」とエキサイトする夜戦を再現するのが「アイアンボトムサウンドIII」です。登場するのは戦艦から重巡洋艦、軽巡洋艦は当然として、他のウォーゲームでは「複数で1駒」「1隻1駒だけど名前なし」の駆逐艦も艦名入りで登場します。

 1隻の艦艇は、艦橋や射撃指揮所、砲塔1基単位で再現し、装甲値も舷側と甲板、砲塔のそれぞれで備えています。このように細かく艦船データを設定することで、軍艦の戦い特有の、「射撃指揮所被弾!火災発生」「第二主砲被弾!装甲貫通して沈黙!」「敵艦魚雷命中!舷側装甲貫通して浸水!速度低下!」というような“じわじわと傷ついていく”娘、ではなく艦の姿を描写します。不運な娘、じゃなくて、艦になると「弾薬庫被弾!装甲貫通して誘爆!」と豪沈してしまうこともあるのです。


精密な艦船データで夜戦を細かく再現できる「アイアンボトムサウンドIII」

アイアンボトムサウンドIII

税別価格:8000円

ゲーム時間:2〜3時間

http://commandmagazine.jp/other/wws/006/index.html




「大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」というなら「聯合(れんごう)艦隊」

 「聯合(れんごう)艦隊」は、アイアンボトムサウンドIIIと同じく、水上砲雷撃戦を再現するボードウォーゲームです。艦船データはアイアンボトムサウンドIIIのような「砲塔1基単位」という細かさではありませんが、その分、たくさんの艦船を容易に指揮することが可能になっています。

 「聯合(れんごう)艦隊」では、太平洋戦争に参戦した数多くの主要国海軍艦船が登場するのも特徴です。日米英はもちろん、「ビスマルク」「リットリオ」などの独伊の枢軸国海軍からソ連海軍、そして、トルコ、ルーマニア、ポーランドといったマイナー国の海軍まで膨大な数の艦艇が登場。シナリオは太平洋戦争から北海、地中海、大西洋まで、実際に起きたものから北方領土における日ソ海軍の仮想戦まで41本を収録しています。もちろん、ボードウォーゲームなので自作シナリオを自由に作成できます。

ベースデザインは最初に登場した商用国産水上砲雷撃戦ウォーゲーム「大日本帝国海軍」までさかのぼる「聯合艦隊」

聯合艦隊(連合艦隊)

税別価格:6800円

ゲーム時間:2〜4時間(シナリオの規模による)

http://www.sunsetgames.co.jp/sunset/sunset_dm.htm







 12月8日は太平洋戦争が始まった日です。終戦から70年、開戦から74年たった日本では、国際関係でけっこうややこしく難しい問題がいろいろと表面化するようになってきました。技術や考え方が進化して70年前とは同じように考えることはできませんが、それでも、太平洋戦争でどんなことがあったのかを知ることは意味のあることだと思います。

 艦これで日本海軍がどのように戦ったのかを知る人も増えました。ただ、艦娘、いや、日本海軍の艨艟(もうどう)はどんな戦いでも一方的に勝つことはなかったのです。実際の海戦ではどのように戦っても数多くの艦船が(乗っている将兵とともに)傷ついて沈んでいくことを、ボードウォーゲームを通して体感してもらえれば、とウォーゲーマーおじさんとしては切に思うのであります。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2107/30/news137.jpg 水谷隼スタッフが一部マスコミの“行き過ぎた取材”に警告 住民を脅かすアポなし行為に「しかるべき措置を検討」
  2. /nl/articles/2107/29/news111.jpg おにぎりパッケージに四苦八苦していた五輪レポーター「日本の素晴らしい人々に感謝」 大量アドバイスで見事攻略
  3. /nl/articles/2107/29/news086.jpg 小5娘「ランドセル壊れちゃった!!」→メーカーに修理に出すと…… 子どもの気持ちに寄りそう「神対応」を描いた漫画に心が温まる
  4. /nl/articles/2107/30/news022.jpg 中年の「何しにこの部屋来たんだっけ?」発生条件を突き止めた漫画にあるあるの声 “忘却”はこうして起きていた……?
  5. /nl/articles/2107/29/news013.jpg おばあちゃんと散歩するワンコ、よく見ると…… かしこ過ぎるイッヌに「どっちが散歩されてる?」「愛と信頼ですね」の声
  6. /nl/articles/2107/29/news044.jpg 3歳娘「カレーが食べたい」にこたえて作ったのに…… あまのじゃくな娘に“大人になること”を学ぶ漫画が考えさせられる
  7. /nl/articles/2107/29/news030.jpg 定価で買った商品が半額になってショック!→娘「ママは値段を理由にそれ買ったの?」 子どもの一言にハッとさせられる漫画
  8. /nl/articles/1902/18/news125.jpg 「誰も消防車を呼んでいないのである!」漫画の作者自ら“消防車が来ない話”としてTwitterに公開 「元ネタ初めて見た」
  9. /nl/articles/2107/28/news135.jpg 波田陽区、そっくりな卓球・水谷隼選手の金メダル獲得で仕事激増 「拙者、これで家賃払えそうですからー!」
  10. /nl/articles/2107/30/news007.jpg 【なんて読む?】今日の難読漢字「島嶼」

先週の総合アクセスTOP10

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「産んでくれた親に失礼」「ちょっと我慢できません」 上原浩治、容姿批判のコラム記事に不快感あらわ
  2. ホワイトタイガー「あっ、落としてもうた」 うっかり子どもを落とした母と、落ちてゆく子どもの表情がじわじわくる
  3. がん闘病の大島康徳、肝臓に続いて肺への転移を告白 息苦しさに悩まされるも「大して成長してない」
  4. 「目パッチリです」 宮迫博之、最高難度の美容整形を決行 クスリ疑惑もたれたクマやほうれい線の一掃で“別迫”に
  5. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  6. 大島康徳、ステージ4のがん闘病でげっそり顔痩せ 相次ぐ通院に「正直かなりしんどかった」
  7. 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
  8. 「ブス、死ね」 りゅうちぇる、心ない言葉への返答が感銘を呼ぶ 「心もイケメン」「りゅうちぇるのおかげで自己肯定感上がった」
  9. 『はらぺこあおむし』の版元、毎日新聞の風刺漫画を批判 「おそらく絵本を読んでいない」
  10. 小林礼奈、4歳娘を連れて夕食中に客とトラブル 痛烈コメント受けて「私たち親子を悪にしたい人がいる」