現役プレイヤーに聞く、“エアガイツ騒動”の真実ゲームのバグ技問題(3/3 ページ)

» 2015年12月14日 06時00分 公開
前のページへ 1|2|3       

プレイヤーの数だけ答えがある

 競技性のあるゲームでのバグ技・ハメ技問題は、今回の件に限ったことではない。今も昔もこれからもついて回る問題だ。一般的に著しくゲームバランスを欠くレベルの場合は、「大会のルールでバグ技(もしくは強キャラ)を禁止する」「仲間内でやる場合は、自主的にバグ技(強キャラ)を使わない」などの対応がなされてきた。この問題に対するスタンスはプレイヤーの数だけ存在する。

 りーもーさんは、「バグ技を必須テクとして推奨しても面白いゲームもありますし、バグ技を禁止にしてバランスを保つことで楽しめるものもあり、個人的にはどちらも満足いく環境です」と考える。

 エアさんは、「別のゲームで似たようなことが起こった際は、ローカルルールを設けて各プレイヤーが暗黙の了解でゲームバランスを保っていました。『GUILTY GEAR XX #RELOAD』でのファウストのレレレループのように、対抗策もなくどうしようもないものが出てきた場合は、一時的にそのタイトルから離れた経験もあります。『大江戸ファイト』の河童vs河童のように、ハメになるけど同条件のようなものは例外的に面白いかなと思いますが」と昔を振り返る。

 MOPさんは、「『ストリートファイター2』でのガイルの真空投げのような回避不能で詰みレベルのバグや、『北斗の拳』でのレイのバグ昇竜(昇竜拳で相手を画面外にまで飛ばすコンボ)のような店舗に迷惑をかけるフリーズ系バグでもない限り、禁止はやり過ぎだと思います。行き過ぎた規制によりプレイヤーたちが対抗策の研究を怠ると、そのゲームが発展する可能性を妨げてしまいますよね」と懸念する。実際、エアガイツのとある大会でも、一部キャラに対して完全に詰み技である上、かなり簡単にできる「上海ステージで佐助を使い、看板の上に乗る行為」は禁止されており、「これについては禁止も仕方がない」と納得している。

 共通していたのは、バグの使用や対策も含めて楽しめるようであれば、それも込みで引き続きそのゲームを遊ぶし、楽しめないならそのゲームから離れればいい、という考え。だが、これまで詳しく見てきたように、今回のバグはエアガイツの魅力の根幹を揺るがすような致命的なものではなく、少なくとも現役プレイヤーたちはバグへの対策込みでやりこみを続けており、17年目にして新たな領域に足を踏み入れようとしている

 今回忙しい合間を縫って取材に協力してくれたプレイヤーの中には、未明までこの問題について考え抜いて長文をしたためてくれた人もいた。その情熱はそのまま彼らの愛するゲームに注がれる。21世紀になった今も、アーケードゲーム界の熱気は収まらない。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/25/news189.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  2. /nl/articles/2411/25/news134.jpg 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. /nl/articles/2411/26/news089.jpg 「最高の人間」 大谷翔平が現地で“神対応”見せる 写真家の投稿に反響…… 「息子はまだ信じられないみたい」
  4. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  5. /nl/articles/2411/26/news184.jpg 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
  6. /nl/articles/2411/07/news027.jpg 百均で多肉植物を購入→半年以上放置してしまったが…… 驚きの結果に「すごーい!」「品種は何ですか!?」
  7. /nl/articles/2411/26/news188.jpg 「ハリー・ポッター」の“レプリカ剣”を回収 銃刀法違反の可能性か…… 運営謝罪「申し訳ございません」
  8. /nl/articles/2411/26/news052.jpg 日本に1店舗のみの“完璧なマクドナルド”が778万表示の話題 地元民も「そんなすごい店やったんか…」「たまに使ってるけどそんなすげぇとこだったのね」
  9. /nl/articles/2411/25/news193.jpg 辻希美の高2長女、「明日皆さんにご報告があります」 16歳最後の日の意味深投稿に注目集まる
  10. /nl/articles/2411/25/news160.jpg 「これを見て退団するとは……」 楽天・田中将大、最後に見せた“衝撃の姿”にファン複雑 「ほんと辛い」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  4. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  5. 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  6. 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  7. 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  8. 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  10. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた