旅の初心者にオススメ! 刺激的な旅行体験イベント「旅サミット」へ行ってみた
各国の料理を食べられるのがうれしい。
2016年は、日本を議長国として「伊勢・志摩サミット」の開催が予定されている年である。そのため昨年の暮れから「サミット」という言葉をよく耳にするようになった。そんな中、筆者はとあるサミットが六本木で開催されるとの情報を得た。
会場は六本木のとある雑居ビル。到着すると、すでにズラリと参加者の列ができていた。そのまま屋内を進んでいくとそこには、「旅サミット」の文字があった。
会場内に入り着席すると、さっそくスタッフが「旅サミット」の説明をはじめた。それによると、今回で3回目の開催で、毎回4カ国の大使館に協力してもらって「その国が本当に知ってほしい自国の情報」を教えてくれるのだとか。
大使館とコラボしているなんてすごい! オフィシャルだし、レアな情報が聞けそうだ。最初にプレゼンテーションする国はバングラデシュ人民共和国で、プレゼンターは商務参事官のモハンマド・ハサン・アリフさんとの紹介が。
前方のプロジェクターにはバングラデシュの国旗が映し出される。
「ドウモ、ハジメマシテ。ミナサン、バングラデシュ、トイウ、クニガ、ドコニアルカ、シッテイマスカ?」
カタコトの日本語がかわいらしい。
「South(南)アジアノ、very very small country. ニホンゴハ、ココマデ」
えっ!? アリフさんはニコッと笑う。筆者は目がテンになる……。すぐに周りをうかがうと、参加者の皆さんは、おちゃめなアリフさんの一言に健やかな笑みを返している。
そうなのだ。注意事項に“国によってプレゼンテーションの言語が異なる”と明記されているのだ。
そのまま英語でのスピーチが、ごく自然にながれていく。中学英語を忘れかけている筆者は、聞き覚えのある単語と映像から、どうにか内容を理解をしていく。ここで安心していただきたいのは、手元にも日本語で書かれた資料(映像紹介と同じ内容)が配られるので、簡単に理解できるようになっている。
手はじめに国の歴史や人口、面積といった基本情報から、日本との政治、経済的な関係性などを紹介している。中でも驚いたのは、バングラデシュの一般家庭のライフスタイルや価値観まで教えてくれるところだ。バングラデシュの一般的な家庭は、家長に多大な責任があり、親、子ども、その他の親戚を養う拡大家族だそうだ。また近年では、女性の社会進出が目立ち、日本よりも圧倒的に男女平等が進んでいる国との説明が。これは、自分で調べてもなかなか知りえない情報である。ほかは、代表的なグルメ(11種)やアクティビティ、観光スポット(15カ所以上)など、かなり盛りだくさんに紹介されている。
続いて2カ国目の紹介は、南米のコロンビア共和国だ。広報担当のパウラ・エスゲラさんが登壇し、さっそく英語のスピーチが始まる。
今回はプロジェクターの映像は英語で、しかも手元に日本語の資料もなし……。国によって紹介の仕方もそれぞれなのか! しかし、旅の魅力の一つはおのずと外国語に触れられるということ。旅におけるこの状況は当たり前なのだ。初心者にとって、これは仮想トリップともいえる絶好の練習場でもある。
ちなみにコロンビアで有名なのはコーヒー。世界的有数の生産国で、世界で最もまろやかなコーヒーともいわれている。またエメラルドの産出量とランの種類数が世界1位で、花弁輸出量と多様性生物が世界第2位とのこと。ちなみに美人が多い国としても知られている。国土はアマゾンのジャングルからカリブ海の美しい海まで、変化に富んだ豊かな大自然が特徴。オススメはカリブ海でのダイビングやマリンスポーツ、クルージングだそうだ。
3カ国目は、ヨーロッパにあるコソボ共和国。2008年に独立したばかり。四季があり、日本人が親しみやすい風致を有する国である。マザー・テレサとの関係も深く、首都のプリシュティナには、マザー・テレサを記念して建てられた教会「マザー テレサ カテドラル」がある。プレゼンターの臨時代理大使ルディナ・ブコシさんが、特にオススメする観光地は南の都市プリズレンだ。石畳の道に石の橋、古代の建物にモスクや教会など、古代から中世の歴史が感じられる人気スポットなんだとか。
4カ国目は、フィジー共和国。ここでプレゼンターは、観光・商務官の川端郁代さんと初の日本人が登場した。フィジーは、南太平洋にある島国である。322の島からなり、国土は四国と、人口は江東区とほぼ同じ。イギリス領であったため、英語が公用語であるが、日本人にも聞き取りやすいハッキリとした発音で話されているという。お金がなくても生きていけるライフスタイルで、のんびりとして話好きの国民性なんだとか。川端さんいわく、パパイアやマンゴー、パイナップルといったトロピカルフルーツは、本当に美味で、ぜひ食べてほしいとこのこと。物価も安く日本では高級品のマンゴーが、一山100円〜150円で買えるそうだ。
4カ国とも、今まで全く知らなかった情報ばかりで、とても魅力的であった。また正直、勉強にもなったし、その国を知ることで愛着も湧いた。
そしてここで全てのプログラムが終了した……かと思えたが、スタッフが「次は二部の交流会を行います。4カ国の料理が用意されていますので、どうぞお楽しみください」とのアナウンス。
料理!! これはうれしい! 別会場に移動すると、そこには大皿にのせられた、各国の料理が豪華に用意されているではないか! 部屋中がいい匂いに満ち満ちている。
コソボの料理は、バルカン風サラダ&ハンバーグ、それにチキンハーブソテー。あとワインの産地としても有名で、赤と白を堪能!
コロンビアの料理は、チキンのエンパナーダ。トマトとマヨネーズとオニオンのソースをかけて食べると絶品!
バングラデシュの料理1つ目は、インゲンやナス、ポテト、キャベツ、コーンをくるんで揚げたベジタブルロール。少し香辛料を効かせているが、野菜そのものの味わいが楽しめる一品。2つ目は、ミスティと呼ばれるスイーツ。こちらはミルクとバター、砂糖で作られたミルク感たっぷり、触感トロトロのとっても甘いバングラデシュスイーツだ。
フィジーの料理は、パウンドケーキ。真ん中にある木製の器は、こしょう科の木の根をパウダー状にし、水で漉した飲み物を、村に来訪する客人に振る舞う「ガヴァの儀式」で使われるガヴァボールのミニチュアだ。飲み物は漢方薬のような味わいがする。
参加者の多くは、各国の料理に舌鼓をうちながら、プレゼンターの方たちと英語で会話していた。このように大使館の方と気軽に話せる機会は、とても貴重であることが分かる。
一方、筆者のように英語を苦手としている参加者もいた。その方に話を聞くと、「英語は別に苦にならないわ。逆にここに来ると勉強したくなるのよ。だって、どうしたって旅するには英語が必要なんだし、日本語を話してくれるわけじゃないんだもの。日本語なんて必要ないくらい」と笑顔を見せて話してくれた。
(伊佐治龍/LOCOMO&COMO)
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訪れた人は「納得の料金」「それ以上の価値がある」「偽物なのにすごい!」などと大絶賛だそう。2016年のサミットは志摩市に決定
萌え海女・碧志摩メグも喜んでます。
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