ニュース
» 2016年05月28日 12時15分 公開

“青いバラ”の花言葉が、「不可能」から「夢 かなう」に

奇跡のバラともいわれる「青いバラ」がどのように誕生したのか。

[日本気象協会 tenki.jp(http://www.tenki.jp/)]
Tenki.jp

 アジサイやアヤメなど、自然界に青い花はいくつもありますが、バラだけは長い間、青い色は存在しないといわれていました。そのため、青いバラの花言葉は「不可能」「存在しないもの」など、マイナスのイメージでした。しかし2002年、バイオテクノロジーの力によって、日本の研究者たちが遺伝子の組み替えによって、ついに、世界初の青いバラを誕生させました。花言葉は「夢かなう」。青いバラの登場は当時、マスコミでもずいぶん話題となりました。

 5月からバラが見ごろを迎えるこの時期、奇跡のバラともいわれる「青いバラ」がどのように誕生したのかをお伝えします。

天気

自然界に青いバラは存在しない。花言葉は「不可能」「存在しないもの」だった

天気 小森氏の「青竜」

 バラ愛好家などの間では長いこと、自然界には青いバラは存在しないといわれていました。なぜなら、バラにはもともと青い色素がないからです。

 遺伝子組み換えをする以前は、青いバラを作るには、品種改良によって赤い色をどんどん抜いていき、「青」というよりは、「青に近い色」にしていく方法が主流でした。この方法で日本では、栃木県の小林森治氏(1932〜 2006年)が、人工交配によっていくつかの青いバラを世に送りだし、「バイオテクノロジーでないと青いバラは作れない」という定説をくつがえしたともいわれています。小森氏が作った青いバラは現在、栃木県の「とちぎ花センター」に寄贈され、今でも見ることができます。

 青い色素を持たないバラ……。青いバラ「Blue Rose」は長いこと、「不可能」または「存在しないもの」の象徴とされてきました。

バイオテクノロジーが発達。パンジーの青色遺伝子を使って、青いバラにする

天気 サントリー ブルー ローズ アプローズ

 1980年代にバイオテクノロジーが急速に進歩したのをきっかけに、世界中で青いバラを開発する研究が始まりました。1990年、サントリーもオーストラリアの企業と共同で、青いバラの開発を始めました。

 そもそも青い色素を持たないバラを青くするためには、大きく2つの課題がありました。1つは、バラ以外の青い花に含まれている膨大な遺伝子の中から、青色遺伝子を取り出すこと。そしてもう1つは、バラの細胞に青色遺伝子を入れて、その細胞から青いバラを作製する方法を見つけ出すことです。青色遺伝子は特許がとれるので、どこよりも早く見つけることが重要でした。

 サントリーでは最初、ペチュニアから青色遺伝子を取り出し、特許を出願しました。しかし、作り出したバラには確かに青色遺伝子が入っているのに、花の色は赤いままでした。そこで、リンドウやチョウマメ、トレニアなど、ほかの青い花からの青色遺伝子をバラに入れましたが、青色遺伝子が入っているのに青い色素ができないバラしか咲きません。何度も実験を重ねていましたが1996年、パンジーの青色遺伝子を入れると、ようやくバラの中で青色の色素が作られるようになりました。

 そして2002年、世界初、青色の色素が100%近く蓄積した青いバラを咲かせることができました。2004年に広報発表されたときには、世界中の人たちが驚きを隠せませんでした。2009年には一般への販売が開始され、青いバラはようやく世の中に広まるようになりました。

不可能とされていた青いバラの花言葉は、「夢 かなう」に変わった !!

天気

 サントリーが開発した世界ではじめての青いバラは、「SUNTORY blue rose Applause (サントリー ブルー ローズ アプローズ)」と名づけられ、広く販売されています。花言葉は「夢 かなう」。こうして、青いバラが不可能だった時代は終わりをつげました。

名前に含まれる「アプローズ」の意味は、「拍手喝采」「称賛」です。青いバラを作るという夢をかなえるために、日夜研究を重ねてきた人たちへ、喝采を贈りたいという思いが込められています。

バラに先がけ、青いカーネーション「ムーンダスト」も。花言葉は「永遠の幸福」

天気 青いカーネーション「ムーンダスト」

 1995年、サントリーは青いバラに先がけて、遺伝子組み換えによる青いカーネーションの開発を成功させていました。この花の名前は「ムーンダスト」。花言葉は「永遠の幸福」です。1997年から一般に販売されていて、今ではその品種も増えています。

 青いバラの開発がなかなかうまくいかないとき、この、遺伝子組み換えによる青いカーネーションが、研究員たちを勇気づけました。青いカーネーションがうまくいったように、バラでも青い色素を組み込むことができる……。「ムーンダスト」をながめつつ、研究員たちはそう信じて、開発に取り組みました。

 自然界には、もっと青い花がたくさん存在していますが、これらの花は、金属イオンなどの化合物と青色の色素を複合させて、青い色になっています。また、青色の色素が入っている細胞の中があるpHの値が高いと、より青くなるそうです。

 「サントリー ブルー ローズ アプローズ」は、世界ではじめての青いバラとはいえ、見た感じでは、青色というよりは薄紫色に近い感じです。サントリーでは、より青いバラをめざし、今も研究を重ねています

 バラの季節になりました。各地のバラ園ではバラが見ごろを迎えています。赤、黄色、ピンク、白、オレンジ…。色とりどりのバラの中に、もし青いバラがあったら、パッと目をひくことでしょう。そんなとき、日本の研究者たちの情熱と、「夢 かなう」の花言葉を思い出して、そっと喝采を贈りたいものです。

Copyright (C) 日本気象協会 All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2208/07/news049.jpg 木下優樹菜、元夫・フジモン&娘たちとディズニーシーを満喫 長女の10歳バースデーを祝福
  2. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  3. /nl/articles/2208/07/news048.jpg カナダ留学中の光浦靖子、おしゃれヘアのソロショットに反響 「お元気そうでなにより」「別人のよう」
  4. /nl/articles/2007/15/news150.jpg 子「ごめん、もう仕事できない」→母「はぁい了解っっ」 退職を明るく認めた家族のLINEが優しい
  5. /nl/articles/2208/06/news014.jpg 飼い主が大型犬たちに“犬語”で注意した結果…… 即座に言うことを聞く姿に「まさかのネイティブw」の声
  6. /nl/articles/2208/05/news021.jpg 「若い君にはこの絵の作者の考えなんて分からない」→「それ俺の絵」 ギャラリーで知らないおじさんから謎の説教を受けた作者に話を聞いた
  7. /nl/articles/2208/07/news009.jpg 元警察犬のシェパード、無防備におなかを見せてすやぁ…… 穏やかな表情に「お疲れさまでした」「ゆっくり過ごしてね」の声
  8. /nl/articles/2208/07/news043.jpg “無限に転がり続けるウソップ”で上映中断 劇場版「ONE PIECE」TOHOシネマズのシュールな機材トラブル話題に
  9. /nl/articles/2208/05/news018.jpg やたら緑の幼虫を発見→1カ月育ててみた結果…… ため息が漏れるほど美しいチョウの羽化を見届けた観察日記に「感動する」
  10. /nl/articles/2203/26/news033.jpg 「じいちゃん、すまほを、かいました」 はじめてスマホを買ったおじいちゃんから届いたLINEが思わず笑ってしまうかわいさ

先週の総合アクセスTOP10

  1. DAIGO、姉・影木栄貴のシニア婚に感慨「アスランが好き過ぎて」「人生何が起こるかわからない」 義妹・北川景子が後押し
  2. 大阪王将「ナメクジの侵入があった」と認める 告発者は「ナメクジが6匹並んでいた」と発言
  3. かわいすぎるおっさんだな! 橋本環奈、23歳にして自宅にビールサーバーを設置 すっぴんで「ぷはー……うまっ」「おいしすぎてビックリ」
  4. 「お先にどうぞ」で歩行者妨害は不成立 道を譲られたドライバーの交通違反が撤回へ 警察が謝罪
  5. 大型犬「こわいよぅ!」→先生「震えすぎて心臓の音が聞こえません笑」 診察を必死に頑張るハスキーが応援したくなる
  6. 益若つばさ、休業を宣言 骨折直後の“死体みたい”な写真とともに「命が危なかったか下半身不随」の可能性あったと告白
  7. 坂口杏里さん、夫の前で“推し男性”に抱きつく画がカオスすぎる 「本当にこんなに好きになった人、7年間の元カレと王子だけ」
  8. スタッフが掃除していると、ウミガメたちが列を作って…… 甲羅磨きをねだる姿が「かわいいw」「気持ちいいのかな?」と話題に
  9. 「担保に傷いったのがショック」 粗品、535万円したレクサス白に擦り傷 購入報告からわずか2日の惨事に落胆
  10. 柴犬さんが「じいじとばあばのお布団の間」に一番乗り! 最高にいとおしい寝姿に癒やされる

先月の総合アクセスTOP10

  1. 安倍元首相、銃で撃たれて意識不明か 事件時のものとみられる映像投稿される
  2. 野口五郎、20歳迎えた娘と誕生日デート 家族同然の西城秀樹さん長女も加わり「楽しい時間でした!」
  3. 「大阪王将」店舗にナメクジやゴキブリが発生? 元従業員の“告発”が衝撃与える 大阪王将「事実関係を調査中」
  4. この画像の中に「さかな」が隠れています 猫に見つからないように必死! 分かるとスッキリする隠し絵クイズに挑戦しよう 【お昼寝編】
  5. ダルビッシュ有&聖子、ドレスアップした夫婦ショットに反響 「ハリウッド俳優やん」「輝いてます」
  6. 「auの信頼度爆上がり」通信障害でも社長の“有能さ”に驚く声多数 一方で「まだ圏外だぞ…」など報告続く
  7. スシロー、“ビール半額”で今度は「ジョッキが小さい」との報告? 運営元「内容量に差異はない」と否定
  8. スシロー「何杯飲んでもビール半額」開始前にPOP掲示 → 注文したら全額請求 投稿者「態度に納得いかなかった」 運営元が謝罪
  9. TKO木下、海外旅行先で総額270万円のスリ被害に エルメスの財布奪われた“瞬間映像”も公開「くっそ〜……」
  10. パパが好きすぎて、畑仕事中も離れない元保護子猫 お外にドキドキしながら背中に乗って応援する姿があいらしい