「顔が本体」説が濃厚に 機関車を奪われてもトーマスと名乗る「トーマスカー」の迷走というおはなし
車やバスになったってトーマスなんだよ。いつだってトーマスなんだよ。
トーマスといえば、幼少期から親しんでいるのが幼児向けテレビ番組の「きかんしゃトーマス」。元々は「汽車のえほん」シリーズが原作となっていることから、これはトーマス=機関車という前提ありきのお話でしょう? という我々大きなお友達の固定観念を覆すおもちゃ「トーマスカー」がいつの間にか登場していました。そう、車です。乗用車です。
正式名称は「ドリームトミカ No.169 トーマスカー」。昨年5月に発売された商品です。車の前にトーマスの顔がついているから「トーマス」と名乗るその気概に圧倒されます。顔が本体だったのか……? もはや機関車でなくともトーマスはいつだってトーマスなの? タカラトミー公式Twitterアカウントのツイート「もはや機関車ってなんなんだろう」というセルフツッコミが冴えわたります。ほんとだよ。宣材写真のトーマスの表情が心なしか無理に笑顔をつくろうとしているように見えるのは気のせいかなあ。
確かにカラーリングは機関車時代を思い起こさせますが、車の前にトーマスの顔がついているという、ただそれだけの理由で「トーマス」を名乗っていいの。キミのアイデンティティはどこへ。……などとさまざまな疑問が頭の中を駆けめぐるさなか、さらに発見してしまったのが「トーマスバス」。もう何も言うまい。「顔が本体」説が濃厚になってまいりました。その表情にも晴れやかさが戻ってきたようにすら感じる。メガネキャラの本体はメガネといじられるお約束はあるけども、トーマスもその路線に向けて発車しようというのか! あぶなーーい!
しかし、大切だったであろう「きかんしゃ」という縛りから抜け出してなお、顔のみのインパクトで「トーマスだよ!!」と名乗っていくスタイル。もしかしたら小さなおともだちや大きなおともだちに自分の殻を破ることの大切さという壮大なテーマを教えてくれているのかもしれません。人生という線路、たまには脱線したり迷走したっていいんだよ、というおはなし。
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笑顔で火を吹いて人を焼き尽くします。
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