踏み出そう、好きな人のところへ。勇気を出そう、夏がくる前に。 マンガ『徒然チルドレン』から『夏が始まる』週刊少年マガジン×ねとらぼ(1/2 ページ)

みんな、幸せであれ。

» 2017年09月19日 23時30分 公開
[たまごまごねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

画像 「徒然チルドレン」(C)若林稔弥/講談社

 どこにでもいる高校生たちを主人公にした青春マンガ『徒然チルドレン』(若林稔弥)。やたらドキドキすると話題の同作がアニメ放送を記念して、ねとらぼに期間限定で登場します!


エピソード:夏が始まる

画像

 待ちに待っていたはずの夏休み。でも恋愛関係がもつれた高校生たちは、ちょっとだけ心中複雑。

 ケンカ別れした恋人と仲直りできないまま夏休みになったら、会いづらくなってしまう。好きな人がみんなで海に行くらしいけれども、ついていったら相手に迷惑かもしれないと感じてしまう。

 まずは自分の気持ちを、ちゃんと伝えたい。じゃないと。夏をすっきりとむかえられない。けじめのつけどころだ。


画像 好きな女の子が、海に行くってよ、そこの少年!

画像 好きな男の子が、海に行くってよ、そこの少女! なんつーかバレバレですね二人

画像 「その空気、大好物」悩みを相談でき、しかもちゃかしてくれるとは、いい友達をもったね

画像 もうあれだ、千秋と香奈はスマホに恵まれてないんだわ。諦めようや

画像 千秋・香奈カップルと、菅原・高野カップル、へたれな4人が動き始めます

 初キスで大失敗をおかしたために彼女が怒ってしまい、半別れ状態で苦しんでいる内村千秋飯島香奈

 自分の気持ちも相手の気持ちもよくわかず、相手に迷惑を掛けないようにと引き気味の、菅原卓郎高野千鶴

 この話と、同じ巻に収録されている「球技大会」で、今まで出てきたキャラたちの恋愛問題に1つ、けりが付きます。

 今回出て来るメインの4人は全員草食系。自分からガツガツ踏み込まないもんだから、みんなへっぴり腰。そこがかわいいんだけれども、このままじゃ夏休みになってしまう。

 ここで重要になるのが、周囲の友人たちです。今回だと2年4組のクラスメイトの女子が特に目立ちます。菅原に話しかけているのが、ちゃきちゃき元気な苦労人演劇部副部長・松浦彩音。優しくて気を回すのがうまい吹奏楽部員・吉永倫子パトリシアはテンションが高くて日本語がおかしい留学生。髪の毛グルグル巻な細川数子は恋に迷走する乙女。

 女の子同士だと、大体なんとなく「誰が誰を好き」なのか分かっているので、会話のパスを回してうまくいくように振っていきます。持ちつ持たれつ、それぞれみんな別の回で、別のことで悩んでいるから、お互いさま。

 『徒然チルドレン』にはものすごくたくさんのキャラクターが出てきます(各巻のラストにQ&A形式の会話をしている一覧表があるのでチェックしよう)。全員がそれぞれ、恋をしたり、友情を育んだり、何かに打ち込んだり。みんななにかで主人公。

 視点がどんどん変わることで、高校時代の人間関係のあり方が、多面的に捉えられます。

 二人でベストを探すべく突き進む剛田・上根のようなカップルもいれば、いまだにお兄ちゃん離れできない子どものままの妹ほたるもいる。大好きな先輩が卒業して遠恋になってがんばっている笹原みたいな子もいれば、新入生で彼女への片思いに苦しむ一年生・加賀、それを追い三角関係になってしまった七瀬もいる。自信がなさすぎてコミュニケーションが取れないオタク少年・山根のような人間もいれば、自信満々すぎてうっとうしい香取野呂のような人間もいる。

 取り返しのつかないような大事件も、マクロな視点で見れば、青春時代のちょっとした悩みにすぎません。本人たちは告白が一世一代のことに感じられても、ほかの友人からみたら「あれ、まだしてなかったの?」みたいに軽く見えることもある。

 「心に移りゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ(心に浮かんでくるとりとめのないことを、特別決まり事もなく書いていると、妙にバカバカしくなってくるものだ)」(「徒然草」序文)

 このマンガでは現在進行系で、とりとめなく恋愛・友情・先輩後輩を描いている最中。みんなの恋の行方がどうなるかは、まだ分かりません。けれど、たくさんのチルドレンを観察していったら、彼らの痛みも喜びも成長も、バカバカしく最後に笑えるはずです。

 さて、二組の悩めるカップルがどうなるのかは、次のページで確かめてみてください。


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」