「サボテンにタオルを置くと規則違反」「食べかけの梨を動かすのはNG」 不思議なゴルフのルールが2019年に変わる理由(1/2 ページ)

なんでこんなルール作ったんです? そして、変えることになったんです?

» 2017年09月27日 11時00分 公開
[マッハ・キショ松ねとらぼ]

 「マリオゴルフ」「みんなのGOLF」など、ゲームの世界でも人気を集めているゴルフ。本物のゴルフ場には行ったことがないものの、自宅のディスプレイで遊んだことがあるという方も多いのでは?

 ゲームではほとんど直面する機会がありませんが、実はゴルフはとても不思議なルールを持つスポーツ。「トゲが足に刺さらないように、サボテンにタオルを置いてスイングしたらルール違反」「グリーン上などにあるアリ塚は、プレイヤーが移動させてもよい」といった内容が明文化されているのです。

advertisement

 しかし、2019年にルールの大幅改定が行われることになっており、ゴルフの競技環境は大きく変わろうとしているようです。いったい、どうしてなんです?


2019年に変わるゴルフの不思議なルール

ゴルフの不思議なルール

 そもそもゴルフには、どんなルールが設けられているでしょうか。日本ゴルフ協会のWebサイトから、いくつか抜粋してみましょう。

トゲが足に刺さらないように、サボテンにタオルを置いてスイング → 反則

 球がサボテンの近くに止まってしまい、サボテンに密着しないとゴルフクラブが振れない。でも、そうすると痛そうだ。うーん、どうしよう――ちょっと想像しにくいシチュエーションですが、こんなトラブルが起こったとき、サボテンにタオルを巻いてトゲ対策を講じるのはルール違反。全ホールの合計打数で勝敗を決める「ストロークプレー」の場合、2打分のペナルティーが課せられます。

 というのも、ゴルフでは「プレーに影響を及ぼす意図を持って物理的条件を変えてはならない」と定められており、正当な理由がなければ、周囲の環境をコントロールすることは許されません。なお、とんちのような話になってしまうのですが、サボテンではなく、サボテンに当たる足にタオルを巻いた場合は罰を受けません。


2019年に変わるゴルフの不思議なルール あまりゴルフ場っぽさが感じられない状況

他のプレイヤーがバンカーに食べかけの梨をポイ捨て → 触るのも動かすのも反則

 ゴルフには石や木の枝、動物の糞、虫といった動かしやすい自然物を指す「ルースインペディメント(Loose Impediments/固定されていない障害物)」という概念があります。これらは球を打つのに邪魔になることがあり、基本的にはプレイヤーの判断で移動させることが可能です。

advertisement

 しかし、ハザード(バンカー、池などの障害物)がからんでしまうと、話は別。「ルースインペディメントと球の両方が同じハザード内にあるか、またはそのハザードに触れている場合」は、ルースインペディメントに触ったり動かしたりすることができません。他のプレイヤーが食べている途中でポイ捨てしたものだとしても、食べかけの梨は固定されていない自然物であり、ルースインペディメントに該当。うかつに扱うと、2打分のペナルティーを受けてしまいます(ストロークプレー)。

 ちなみに、ルースインペディメントかどうかの判断は、移動させる労力の多寡で決まるわけではありません。石の場合は土に固く食い込んでいなければ、大きさにかかわらず該当。あまり簡単には動かせなさそうな気がしますが、アリ塚(地上にできたアリの巣)もルースインペディメントとして扱われます

ガラガラヘビが近くにいるから、球を移動 → 罰なし

 ゴルフは、ゴルフクラブで球を打ってホールに入れる競技。球を手で持って移動させる行為は、原則的に禁止されています。しかし、球の近くに運悪く猛毒を持つガラガラヘビがいた場合は、罰を受けずに球を動かして、プレイを続行させることができます。

 なお、これは「コースでよく見かけるような状態とは全く異なる」危険な状況であることから生じる例外的な対応。球がサボテンなどの茂みに入ってしまった場合は、ペナルティーが発生すると記載されています。日本では、ガラガラヘビもサボテンの茂みもそうそう見ない気がしますが、この理由は後述します。


2019年に変わるゴルフの不思議なルール 日本では生息していないとされるガラガラヘビ

一般人が入れる特殊なゴルフ場で、子どもがバンカーで砂遊び → ローカルルールで対策するのはNG

 ゴルフ場の中にはプレイヤーだけでなく、一般人がホールに入れてしまうところも。そのため、子どもがバンカーに砂のお城を作ってしまうケースが存在するそうです。ちょっとほほえましい話ではありますが、これがプレイの妨げになってしまったときは、どうすればいいのでしょうか。

advertisement

 このトラブルについては、ローカルルールで対応してはならないと明記されており、ゴルフ場側で特殊な対応をとるのは禁止。しかし、競技を管理する委員会が「異常なグラウンド状態」に陥っていると宣言することで、通常のルールの範囲内で対応できるとのこと。プレイヤーは、罰を受けずに球を拾い上げて移動させ、プレイを続行できます。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/01/news049.jpg 一般家庭で暮らすワニ、“ご飯だよ”の合図を聞いた瞬間 400万再生の予想外すぎる顔に「温室育ちの純粋な目をしてて草」
  2. /nl/articles/2502/03/news057.jpg 「押すなよ、絶対に押すなよ」なポーズの猫ちゃん→次の瞬間…… 笑っちゃうほどの展開が200万再生「爆笑しました」
  3. /nl/articles/2502/02/news028.jpg 生後2カ月で迎えた保護たぬき、犬に囲まれて育ち5カ月後…… 見事な“オラオラ俺様モード”に「愛嬌の塊みたい」「可愛すぎて虜」
  4. /nl/articles/2502/03/news152.jpg 母「昔は男性からモテまくりだった」→娘は信じられなかったが…… 当時の“説得力ある姿”が260万再生「なんてこった!」【海外】
  5. /nl/articles/2501/31/news050.jpg 「許されると思ってんの?」 スマホのアラームを設定→翌朝…… “絶望の通知内容”が430万表示 「ほんとこれ」
  6. /nl/articles/2502/03/news157.jpg 「目を疑った」 “8割引”も……恵方巻の「大幅値引き」目撃相次ぐ 「予約購入は少数派」消費者との温度差も
  7. /nl/articles/2502/01/news047.jpg 【編み物】彼氏のために、緑と黄緑の毛糸を正方形に編んでつなげると…… 圧巻のおしゃれな大作完成に「息をのむほどすばらしいよ」
  8. /nl/articles/2502/03/news009.jpg 27歳女性がひとりで営む“おにぎり屋台”が話題沸騰中 必死にリヤカー引く姿に「なんだか泣けました」「見かけたら必ず買う!」400万再生
  9. /nl/articles/2502/03/news025.jpg 真冬なのに“様子がおかしい木”を発見→近付きよく見てみると…… まさかの正体が200万表示「初めてみた」「マジで存在するんだ」
  10. /nl/articles/2501/31/news164.jpg 妻「おはぎ教室行ってくる!」→持って帰ってきたものは…… 妻が作った“衝撃のおはぎ”が400万表示 「知ってるおはぎと違う」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議