コラム
» 2017年10月31日 11時00分 公開

なくした・盗まれた財布が戻ってくる割合は? お金は戻ってくるの?

戻ってくるのかなあ……。

[QuizKnock,ねとらぼ]

 会計を済ませようとかばんを探ったら、あれ、財布が見当たらない。落とすようなタイミングなんて無かったし、もしかしてお金を盗まれた!?

 ほとんどの場合は、財布がかばんの奥にもぐりこんでいた、本当は自宅に忘れているだけなどの勘違い。しかし、もしも本当に財布を盗まれてしまったら、どうなるのでしょうか

知らぬ間に盗難被害 → 警察には「落とし物」として報告?

 カード類が悪用されないように、急いでクレジットカード、キャッシュカード会社などに連絡したのち、警察署や交番に行ったとしましょう。落とし物の場合は遺失届盗難の場合は被害届を提出することになります。

 今回のようなケースで提出するのはもちろん被害届……と言いたいところなのですが、実際には遺失届で対応することが多いのではないでしょうか。というのも、犯人が分かっていない場合は、基本的に遺失届を使用することになっているのです。

 警視庁のデータによれば、財布類の遺失届は年間で約37万点出されており、そのうち64%が持ち主に返っています。

 この数値を多いと見るべきか、少ないと見るべきかは難しいところ。先の説明の通り、この37万点には「本当に落とし物だった」「遺失届を出したけど、実際には盗難だった」という2つのケースが混在している可能性が高く、それを合わせたのが64%という数値だからです。

 善意で誰かが拾ってくれるかもしれない落とし物と、悪意で持っていかれる盗難被害。物品が手元に戻る確率は大きく違うはずなのでは?

刑事裁判ではお金は返ってこない

 無事、警察が犯人を逮捕してくれたとしましょう。盗まれた現金などが残っていた場合、いったんは証拠品として警察などに預けられる可能性がありますが、確実に返してもらえます。

 では、犯人がお金を使い込んでいたり、お金の行方が分からなくなっていたりした場合は、どうなるのでしょうか。犯人の親族などが資産を持っていれば返してもらえることもありますが、返してもらえない場合は裁判を待つことになります。

 事実関係が詳しく捜査された後、犯人は検察に起訴されます。ここで行われるのは、犯人の有罪/無罪や、刑罰の程度を決める「刑事裁判」。ですが、刑事裁判には「犯人は被害者にお金を返せ」と命令する力がありません

 「えっ?」と思う方も多いかもしれませんが、「刑法」という刑罰を定めた法律にのっとって、検察という国家機関が訴える刑事裁判とはそういうものなのです。犯人に罰金が課せられる可能性もありますが、それは被害者ではなく、国に対して支払われます。

 仮に有罪判決が下ったとしても、犯人が自主的に返そうとしない限り、お金は戻ってこないのです。

民事裁判なら……?

 民事裁判では、個人の訴えで特定の個人に対する損害賠償請求などを行うことができます。盗難の場合、返還に応じようとしない犯人を被害者が訴え、裁判所が事実関係を鑑みて「返還する義務があるかどうか」の判断を下します

 ただし、民事裁判で勝っても、すぐにお金が戻ってくるとは限りません。犯人が盗んだお金を使い込んでおり、そのうえ資産や貯金もない、つまり「支払能力」がないこともありえます。

 また、民事裁判を行う場合、弁護士への相談費用などがかかります。取り戻せる金額が小さいと、出費がかさみ、かえって損してしまう可能性があります。

財布を盗まれたくらいだと、取り返すのは厳しいかも

 上記のような理由から、盗まれてしまったお金が必ず戻ってくるとは言い難い部分があります。もしそのような被害にあってしまったら、現金については「戻ってきたらラッキー」くらいに考えて、一刻も早くカード類の利用停止対応などに専念したほうが良いでしょう。

 「財布をなくしたときにやるべきこと」は以下の記事にまとめてあるので、あわせて参考にしてみてください。

制作協力

QuizKnock


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2107/30/news137.jpg 水谷隼スタッフが一部マスコミの“行き過ぎた取材”に警告 住民を脅かすアポなし行為に「しかるべき措置を検討」
  2. /nl/articles/2107/29/news111.jpg おにぎりパッケージに四苦八苦していた五輪レポーター「日本の素晴らしい人々に感謝」 大量アドバイスで見事攻略
  3. /nl/articles/2107/29/news086.jpg 小5娘「ランドセル壊れちゃった!!」→メーカーに修理に出すと…… 子どもの気持ちに寄りそう「神対応」を描いた漫画に心が温まる
  4. /nl/articles/2107/30/news022.jpg 中年の「何しにこの部屋来たんだっけ?」発生条件を突き止めた漫画にあるあるの声 “忘却”はこうして起きていた……?
  5. /nl/articles/2107/29/news013.jpg おばあちゃんと散歩するワンコ、よく見ると…… かしこ過ぎるイッヌに「どっちが散歩されてる?」「愛と信頼ですね」の声
  6. /nl/articles/2107/29/news044.jpg 3歳娘「カレーが食べたい」にこたえて作ったのに…… あまのじゃくな娘に“大人になること”を学ぶ漫画が考えさせられる
  7. /nl/articles/2107/29/news030.jpg 定価で買った商品が半額になってショック!→娘「ママは値段を理由にそれ買ったの?」 子どもの一言にハッとさせられる漫画
  8. /nl/articles/1902/18/news125.jpg 「誰も消防車を呼んでいないのである!」漫画の作者自ら“消防車が来ない話”としてTwitterに公開 「元ネタ初めて見た」
  9. /nl/articles/2107/28/news135.jpg 波田陽区、そっくりな卓球・水谷隼選手の金メダル獲得で仕事激増 「拙者、これで家賃払えそうですからー!」
  10. /nl/articles/2107/30/news007.jpg 【なんて読む?】今日の難読漢字「島嶼」

先週の総合アクセスTOP10

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「産んでくれた親に失礼」「ちょっと我慢できません」 上原浩治、容姿批判のコラム記事に不快感あらわ
  2. ホワイトタイガー「あっ、落としてもうた」 うっかり子どもを落とした母と、落ちてゆく子どもの表情がじわじわくる
  3. がん闘病の大島康徳、肝臓に続いて肺への転移を告白 息苦しさに悩まされるも「大して成長してない」
  4. 「目パッチリです」 宮迫博之、最高難度の美容整形を決行 クスリ疑惑もたれたクマやほうれい線の一掃で“別迫”に
  5. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  6. 大島康徳、ステージ4のがん闘病でげっそり顔痩せ 相次ぐ通院に「正直かなりしんどかった」
  7. 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
  8. 「ブス、死ね」 りゅうちぇる、心ない言葉への返答が感銘を呼ぶ 「心もイケメン」「りゅうちぇるのおかげで自己肯定感上がった」
  9. 『はらぺこあおむし』の版元、毎日新聞の風刺漫画を批判 「おそらく絵本を読んでいない」
  10. 小林礼奈、4歳娘を連れて夕食中に客とトラブル 痛烈コメント受けて「私たち親子を悪にしたい人がいる」