ついやってしまう「プチプチつぶし」、始まったのは1970年代? 老舗メーカーに聞いた気泡緩衝材“プチプチ”の歴史(1/2 ページ)
10年前、夢中になった「∞プチプチ」誕生の秘密も。
お菓子の缶や配送物などに入っていて、気泡を指でつぶすと「プチッ」と気持ちいい音が鳴るアレ。正しい名称をご存じですか?
一般名称は「気泡緩衝材」。俗称だと思いながら「プチプチ」と呼んでいる人も多いかもしれませんが、これは川上産業というメーカーの登録商標です。
実は、プチプチには少し不思議な歴史が。原形となった製品は、プールカバーや壁紙などに使われたといわれています。緩衝材として世間に広まったら、今度はちょっとした遊び道具として親しまれるようになり、2000年代にはついに本物のおもちゃになってしまいました。
今回は「4トントラックの衝撃にも耐える」「機能別に十数種類ある」「チリの鉱山落盤事故で活躍した」など、さまざまな逸話を持つプチプチについて、取材してみました。
プチプチの耐荷重は、4トントラックが載っても問題ないレベル
プチプチが力を発揮するのは、運搬中で衝撃が発生しやすい箱の中など。他の製品を保護する“裏方”的な側面があり、意外と知らない点も多いはず。そこで業界の最初期を知り、国内50%以上のシェアを持つ大手メーカー・川上産業に「プチプチとは何ぞや」と基本的なところから伺ってみました。
―― そもそもプチプチの特徴って何ですか?
大きな特徴は、やはり空気の力を有効活用しているところですね。指で簡単に気泡がつぶせてしまうので、イメージが湧きにくいかもしれませんが、広い面積で受ける荷重には非常に強いんです。
以前、「弊社のプチプチに鉄板を載せて、その上をトラックに通過させる」という実験を行ったところ、4トントラックにも耐えるという結果が出ました。
―― あんなに軽くてペラペラなのに、めちゃめちゃ強いですね。
ええ。空気を使っているので軽くて持ち運びやすいという点も、プチプチなどの「くうきシート」の強みです。
それから、シート上に小さな気泡がたくさん並んだ形状をしていますよね。これには、それぞれの気泡を独立させることで、耐久性を高める意味合いがあります。一部が破損して空気が漏れてしまっても、全体としての緩衝能力を維持することができるんです。
―― 軽量、高耐荷重、高耐久の三拍子というわけですか。プチプチがよく使われている理由が、分かったような気がします。
―― 川上産業さんのカタログを拝見したんですが、プチプチっていろいろな種類があったんですね。見た目が似ているので、てっきり1種類しか無いものかと……。
そうですね、耐衝撃プラスアルファの機能を持つプチプチも製造しています。例えば、PCパーツなどの包装にピンク色のプチプチが使われることがあると思います。これは静電気対策をした「静防プチ」というタイプですね。保温・保冷効果がある「アルミプチ」も身近なところで使われている製品の1つで、保冷バッグなどに利用されています。
反対に、目にする機会が少なそうなところだと、ビニールハウスに内張りする「エコポカプチ」、断熱性の機能を有した「建材アルミプチ」というものもあります。
―― 全部合わせると、何種類あるんですか?
えーと、難しい質問ですね。先ほどのように機能付加したものは約15種なのですが、それぞれに気泡部分の大きさ、耐久性などが異なるバージョンがあります。「種類×気泡の大きさ×耐久性」の組み合わせでいくと、何千種類になるのかなあ、という感じです。
もっというと、お客さまの要望に応じて新しいプチプチを開発したり、保護する製品に合わせてカットしたりすることも。そこまで加味すると……一体何種類になるんでしょうね。
―― 今回のところは「プチプチの種類は、数えきれないくらい多い」ということにしておきますか。
日本人が「プチプチつぶし」を始めたのは1970年代……?
―― 川上産業は1968年創業とのことですが、そのころから「プチプチ」という商品名だったんですか?
「プチプチ」にしたのは、1994年。広く使われるようになってから、数十年たったころです。最先端の製品だった創業時は、「エア・バッグ」という商品名を使っていました。
そもそもプチプチの原形ができたのは、1960年代のアメリカ。初めは落ち葉をよけるプールカバー、壁紙などに使われており、その後、コンピュータの包装などに利用されるようになったといわれています。
当社を創業した故・川上聰は1963年に、海外の技術情報の中でその存在を知り、将来性を予見して独自に機械の開発を始めました。その後、1967年に、川上産業独自の製造法により「くうきシート」を完成させ、「エア・バッグ」という商品名で発売しました。
まだ製品の存在が世の中に知られておらず、展示会に出展しても「何ですかこれ?」と聞かれるような状況でした。
―― そこから商品名を変えたきっかけは?
2代目社長・川上肇がユニークな感性の人物でして、「プチプチ」と名付けました。それで、1994年に商標登録して、商品名に使うことになりました。
―― 当時の社内の反応はどうでした?
営業会議などで抵抗があったそうです。
―― え、どうしてですか? かわいくて、いい名前じゃないですか。
弊社はB to B(企業間取引)がメインなので、「カッチリした感じで仕事相手に接したい」「かわいい名前を口にするのは恥ずかしい」という思いがあったようです。また、時代的な事情もあったのでは。90年代は、男性がかわいいものに接することへの抵抗感が、今よりも強かったようですよね。
しかし、いざ「プチプチ」に切り替えてみたら、みなさんすぐに慣れ、意外とすんなり受け入れられたそうです。
―― 90年代には使われるようになっていた「プチプチ」という俗称。たぶん、気泡をつぶしたときに「プチッ」と鳴ることに由来する呼び方ですよね。プチプチつぶしは、いつから楽しまれるようになったのでしょうか?
50歳代の人から「小さいころに、プチプチつぶしをしていた」という話が出ることがあって、そこから「70年代には子どもの遊びとして広まっていた」という仮説が出せると思います。
弊社が誕生したのは60年代後半。最初のうちはお菓子の缶などに「エア・バッグ」を使ってもらっていて、子どもの目につきやすい場所にありました。そこから「お菓子の缶に入ってたやつ、名前は分からないけど“プチプチ”すると楽しいぞ」と、自然発生的に「プチプチ」と呼ばれるようになったのでは。
―― なるほど。プチプチつぶしには、ついやりたくなってしまうような楽しさがありますが、昔の子どもたちも同じだったのかなあ……。
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