2017年のインフル予防接種は「例年より痛い」「ここ数年で最悪の出来栄え」とボジョレー風評価が話題に 厚労省らに本当なのか聞いた
「ワクチンの種類が違う→痛みが強い」と考えられているようですが……。
今年もやってきた、インフルエンザ予防接種の季節。ネット上では「今年の注射は例年よりも痛い」という情報が広まっています。気が重くなる話ではありますが、これは本当なのでしょうか。厚労省などに取材してみました。
先日、「(今年のインフルエンザワクチンは)今までで一番痛い」「2017年物はここ数年で最悪の出来栄え」とするツイートが現れ、ネット上で話題に。「ここ数年で一番出来が良い」「2009年と同等の出来」などのフレーズで知られる「ボジョレ・ヌーボー」のコピペになぞらえて、注射の痛みを表現したものと思われます。
この投稿に「今回の痛さは半端ない」「たしかに注入が激痛でしたね」と共感の声が続出。原因として挙げられているのはワクチンの成分の違いで、痛みが出やすいものが使用されているのではないか、と考えられているようです。Twitter上では「例年よりも痛いのか……」などと怖がってしまう人も。
しかし、インフルエンザワクチンの種類によって、注射の痛さが変わることはあるのでしょうか。厚労省の予防接種室、大手製薬会社、日本ワクチン産業協会に話を伺ったところ、いずれも「聞いたことがない」と回答。まったく耳にしたことがないうわさに、驚いているようでした。
そもそも注射の痛さは体調や精神状態、打つ人の技量といったさまざまな要因で変化するもの。例えば、子どもに注射を打つ際、医師が雑談をするのには、緊張をほぐして痛みを感じにくくする効果があるといいます。また、痛みの感じ方自体も人によって異なり、「今年は痛い」と個人差、状況の違いを無視した説明は難しいようです。
ちなみに、日本ワクチン産業協会によると「使用する注射針が変わったという情報はない」とのこと。だから、今年の痛さは例年通りのはず……と断言できるわけではありませんが、インフルエンザ予防接種を受ける方は、病気でもっと大変な思いをしないために必要なこと、と割り切った方が良さそうです。
(マッハ・キショ松)
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