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» 2018年03月11日 12時00分 公開

「妥協は死」が社訓 「ポプテピ」で話題のCGアニメスタジオ・神風動画の社員はなぜ徹夜をしないのか(3/4 ページ)

[福田瑠千代,ねとらぼ]

水野:神風動画に入る前は、印刷会社でデザイナーを5年ぐらいやっていました。1990年代末ごろにPCさえあれば自分でアニメが作れる時代になったんですよね。「FLASH」を触ってみたり、3Dにも興味を持つようになりました。そのときギリギリ個人で買える値段だった3Dソフトが「Light Wave」でした。

佐々木:Light Waveは現在はそんなに主流なソフトじゃないんですが、神風動画だと今でもこれをメインに使ってます。

水野:15年くらい前まではポピュラーなソフトでしたけど、今は「Maya」「3ds Max」あたりが主流ですよね。

――使い続けている理由というのは?

水野:とても柔軟なソフトで、最初にMayaや3ds Maxほど作り込まなくても、いきなりグリグリとアニメを作り始めることができるので、うちの作り方に合っているんです。

――独学で勉強を始めるくらい、もともとアニメがお好きだったんですか。

「妥協は死」が社訓 「ポプテピ」で話題のCGアニメスタジオ・神風動画の社員はなぜ徹夜をしないのか

水野:それこそ小学生のころから好きでしたね。

――そのころ見ていたアニメは?

水野:「超時空要塞マクロス」とか「幻魔大戦」とか……

――小学生にしてはちょっとマニアックな気も(笑)。

水野:(笑)。6歳年上の兄の影響でいろいろ見るようになったんです。兄が高校のサークルでアニメを作っていて、「高校生がこんなのを作れるのか」と衝撃を受けたのも、自分で作ってみたいと思うようになったきっかけでした。

――お兄さんの水野健一郎さんも、クリエイターなんですよね。

水野:兄はドローイングやアニメーションを駆使するアーティストで。最近だと「月影のトキオ」のダンスパートの作画シーンを担当してくれました。

グラスホッパーの須田剛一さんが原作・脚本を担当。「ポプテピ」で暴れているAC部のテイストがふんだんに取り入れられた。水野健一郎さんが担当したシュールなダンスパートも見どころ

――お兄さんの影響でアニメ制作を初めて、いまだにコラボができるのはすてきですね。

水野:神風動画に入社したのは2003年でした。ちょうど入る前後に作られた『ナンバーファイブ吾』のPVがあるんですけど、松本大洋先生のタッチを再現していて、これはすごいなと思ったのを覚えています。

動画が取得できませんでした
「ナンバーファイブ吾」長尺版PVはiPadアプリ内で現在も視聴可能

――入社後はゲーム用のムービー、短編アニメ、ミュージックビデオと、本当にいろいろと作られていますよね。過去手掛けたなかで特にお気に入りのものは?

水野:どれも思い入れ深いですが、一番は「Mr.Children TOUR 2011 "SENSE"」用のムービーかもしれませんね。ライブ会場で流れたんですが、自分達が作った映像を5〜6万人が「ワー!」っと楽しんでくれるのは新鮮な体験でした。

――ライブの成功を左右する超重要な映像ですけど、そういった依頼はどうやって来るものなんですか?

佐々木:ツアー映像の受注は作品を見た事務所関係者やクリエイターから、代理店を通さずに直接コンタクトいただくことが多いですね。

水野:ミスチルさんのときは、以前監督した「ラストピース -THE LAST PIECE-」という作品を「烏龍舎」(※Mr.Childrenのマネジメント会社)の方が見てくださって、「この感じで何かやりたい」と言っていただいたんです。

佐々木:リピートでご指名いただくことも多いんです。最近はもう、だいぶ先まで仕事が埋まっていますけど、それでも「待ちます!」と言ってくださる取引先もあって、本当にありがたいですね。小さなスタジオなので、社長の水崎は「行列ができているけれど、入ってみたら席が少ないラーメン屋」だとよく例えてますけど(笑)。

動画が取得できませんでした
「ラストピース -THE LAST PIECE-」は水野監督による短編オムニバスシリーズ。「木島恭介編」は第13回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門「審査委員会推薦作品」に選出されている
水野監督による、なつかしいロボットアニメなテイストあふれる理化学研究所のPRアニメ。普段は封印している過去作品へのオマージュをふんだんに盛り込んだとのこと

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