女の子同士のお付き合いは、“気の迷い”だというのですか? アニメ「やがて君になる」7話(1/2 ページ)
同性恋愛に深く切り込んだ回です。
人を好きになるって、なんだかとっても難しい。「やがて君になる」(原作/アニメ)は、思春期に体験する「止められない恋」と「恋がわからない」気持ちを繊細に描いた作品。しっかり者なのに好きな人に甘えてしまう先輩と、人を好きになれない後輩の、ちょっぴり厄介なガールズラブストーリー。
今までのあらすじ
高校一年生の小糸侑(ゆう)と、二年生の七海燈子。クールで優等生な燈子は、侑のことをすっかり大好きになり、デレデレに。
超完璧優等生に見えて、実は弱いところだらけな燈子。侑は彼女のことがとりたてて好きなわけではないが、支えになろうと考えて、彼女と生徒会に入ることに。
ところが生徒会劇についての考え方で、意見がぶつかってしまう。侑は燈子を引き止めるかのように、つい言ってしまう。「先輩のこと好きにならないよ」。侑が自分を好きにならないことで、安心して恋ができる燈子のねじれた心。本当は人を好きになりたいのに宣言してしまった侑。2人の奇妙な関係がはじまった。
よわよわな先輩のかわいいところ
「好き」といわれるのがプレッシャーな燈子。「優等生の自分」も「弱い自分」も分け隔てなく「好きにならない」侑に、やすらぎを見つけて恋をしました。だから燈子は、侑に「好き」になってもらいたくないらしい。
その一方で、自分の中に芽生えた「好き」の思いは止められない。「好き」にならないまま侑がそばにいる現状が、とても幸せ。でも一応、燈子はキスしたり手をつないだり、というスキンシップはしたいらしい。非常に厄介な状態です。
それを侑がOKしているので、現状がバランスよく見えます。ただ燈子が恋に振り回されすぎて、侑の気持ちをきちんと見られていません。
現時点の侑は、誰か1人に肩入れしないフラットな立ち位置を保ち続けています。なので、あっちこっちに振り回されている真っ最中。気はそこそこ強いので、たまには燈子に、反撃も仕掛けます。
恋にもまれてぐにょぐにょ状態な割に、先輩ぶろうとする燈子。いやいや、わかってますから、それ背伸びでしょ、と侑はとても冷静に見ています。「はいはい」と受け流すことの方が多いのですが、少しはいじわるしてもいいよね。
自分から「燈子先輩」と下の名前で呼んでほしいと言っておきながら、いざ言われると途端にへにゃへにゃになる乙女な燈子。侑はもちろんわかってやっています。
姉の代わりにと真面目に生きてきた燈子にとって、侑への思いは、おそらく初恋なのでしょう。二人でいる時の彼女の言動は、あまりに浮かれていてフワッフワ。
侑はそこにうっとりせず、俯瞰した視線で「冷静な自分」「甘える燈子先輩」を見て分析しているので、この作品は面白い。人を好きになるというのはなんなのか、常に考え、時々実験すらしています。
侑による「先輩のこういうところはかわいい のかな」という感想は、自分が燈子先輩を好きになっていないからこその分析結果。少しずつ蓄積中です。
恋を否定された日
それに対して登場するもう1人の少女、佐伯沙弥香。一年時からずーっと燈子の傍に寄り添い支える、相棒でありライバル的な存在です。
彼女は侑に時折牽制はしてきますが、別に激しい嫉妬をするわけではありませんし、基本的にいい人です。とはいえ、彼女だってちょっと意地悪くなる時もあります。
先ほどのやりとりで、侑を名前で呼ぶようになった燈子。これを見て沙弥香は「私も小糸さんのこと名前で呼ぼうかな」と発言。わりと燈子に対しての露骨な牽制なのですが、侑と燈子は沙弥香の気持ちを知らないので、全然ピンときていません。
彼女が今回つい動いてしまったのは、燈子が侑に対して、ひいては「人間」に対して、初めて距離を詰めたからです。沙弥香の見てきた限り、燈子は人の好意を避け続けてきたのに。
この回で、沙弥香は恋愛対象として燈子を見ていることがはっきりと描かれました。しかも燈子の侑への思いが「初めてわかってくれる『人』」に対しての甘え方なのに対し、沙弥香は「女子の私が女子の燈子に恋している」と、性別をだいぶ意識しています。
原因は中学校時代。先輩に告白された沙弥香。その時はピンと来ていなかったけど、一緒にいるうちにどんどん好きになった。先輩が高等部に進学して、寂しさに焦がれるようになった。沙弥香は、恋をした。
しかし先輩は、心変わりをしていました。
「沙弥香ちゃんあのね 私たちもう子供じゃないんだから その……遊びでこういう付き合いをするのは良くないと思うの 一時の気の迷いのようなものだったのよ 女の子同士なんて……ね?」
おいおいお前お前! 遊びの付き合いだったとか、もう子供じゃないんだからとか、失礼千万な! 女の子同士「なんて」っていうその言い方お前!
……と怒りたいところですが、この子の場合は全部本心なんでしょう。中学校時代は沙弥香のことが本当に「好き」だったのでしょう。今は高校生になって視野が広がり、自分の抱いていたものが恋愛への憧れだったことに気付いた。だから沙弥香もどうせ同じだろうと思い込んでいたゆえの発言。
彼女は沙弥香の気持ちが、自分とは違うと思いはかることができなかった。沙弥香の好きが自分の好きと異なっていたことに気付けなかった。わからなくても仕方ないとしても、せめて、恋を性別ごときで否定しないでほしかったのに。
中高一貫校の女子校に通っていた沙弥香。彼女がわざわざ共学の高校に替えた理由は、これが原因でした。沙弥香の過去は傷だらけすぎて、あまりにも悲しい。
全部忘れようとした入学の日。彼女の人生は大きく揺さぶられます。
沙弥香は自分の燈子への想いはかなりはっきり理解しています。同時に「女の子同士なのに」という声に傷ついて、一番悩んでいるのもまた事実(侑と燈子はそのへんほとんど気にしていない)。
誰にも言えない、という苦しさを1人抱え続ける沙弥香が見ていてとてもつらい。そんな彼女の大きな救いになるのが、大人たちの恋愛模様でした。
現実的に幸せになるために
喫茶店の女性店長の都と、学校の女性教諭・箱崎。2人の関係が気になった沙弥香は、いっぱいいっぱいな状態で「お付き合いされてるんですか?」と切り込みました。冷静で、感情では動かない彼女にしては、珍しい行動です。
その時都が「うん そうだよ 彼女」とあっさり言ったから沙弥香はびっくり。
この作品における「同性の恋愛」観が表現されるシーンです。大人の2人は、自分たちの恋をとても楽しんでいます。お互い仕事をして、夜は一緒に過ごす。こういう幸せな未来は手に入る、という現実的なビジョンが描かれています。
自然な暮らしですが、だからといって2人はそれを言いふらすことはしません。今回の「言っちゃったって理子には内緒ね 私が怒られるから」の発言が、2人の感覚をよく表しています。先生側の考え方は「あれ以上話してつっこまれたくなかったの 一緒に住んでるとか話すの面倒だし」。
堂々と自分たちの恋愛感情を受け入れつつ、でも周囲の好奇の目に振り回されないように、幸せに生きたい。自分の選択を大事にしたい。
この考え方が、沙弥香の心に刺さったようです。「あなたくらいの頃は絶対秘密にしなきゃって思ってたよね」という都。自分が女性と付き合っていること、沙弥香が燈子を好きなことを打ち明けあった上で、話を交わします。
「女の子はだめそう?」と気を使う都。性別と恋心は関係がないもの。ただ「だめそう」な人もいて、そこに恐怖心・不安が生まれるのも、大人の経験で受け止めています。
わかってくれる人がいる心強さ。今まで思いを抱えて孤立していた沙弥香が、少しだけ解放されたように見えます。
彼女が選んだのは「親友であり続ける」という最も茨の道。それを望むのなら、痛みを抱えながら頑張っていくしかないわけですが……ここからは侑とどういう関係でいられるのかが見どころ。なんらかの形で幸せになってほしいよ……。
なお沙弥香の恋の話が、入間人間著のスピンオフ小説「やがて君になる 佐伯沙弥香について」として、電撃文庫より11月10日に発売されています。
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