アニメの聖地になるトンネルってやっぱパワーある! 隧道マニア監修の「横須賀トンネル旅」やってみた【最終回】横須賀トンネルめぐり1日旅(4)(3/4 ページ)

» 2018年12月29日 10時00分 公開
[高橋ホイコねとらぼ]

最後のトンネルで感涙にむせぶ(大ウソ) 抜けたらそこは……!?

 4回の連載でお届けしてきましたが、ついに10本目・最後のトンネルの若松隧道です。坂本隧道からは徒歩30分ほど。のら猫の写真を撮ったり、ランドセルを背負った小学生が手を振ってるから「私?」と思ったら後ろに友達がいただけだったり、ほんわかと住宅街を探索していたところ到着しました。

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 ネコ 住宅街を歩いていたら、ニャンコ登場

 さて若松隧道です。レンガをマスターした皆さんなら一目で気が付くでしょう。レンガのように見えますが、レンガタイルの坑門です。ラストに選ばれた若松隧道は昭和22(1947)年に建設されたコンクリート製のとても平凡なトンネルです。

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 若松隧道 坑門 若松隧道・戦後に造られました

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 若松隧道 扁額のアップ レンガタイルです

 なぜ、このトンネルがラストに選ばれたのかというと、それは若松隧道が持つ「ワープ感」。「トンネルを抜けると雪国だった」という名文に皆が酔いしれるように、ワープ感はトンネルの魅力の大事な要素でもあります。

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 若松隧道 内部 交通量も多く、幅も広いトンネル

 若松隧道を抜けると……めっちゃ繁華街です。でっかいショッピングセンター、ファミリーレストラン、そば屋、焼き鳥屋、居酒屋と、一気にランドセルの小学生が似合わない町並みになります。横須賀市内でもにぎやかな地域、横須賀中央駅のすぐそばにつながっています。行ってみると、こんなところに出てくるのか……と感じるでしょう。

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 若松隧道 内部 ここにつながっていたのか…と思うくらい横須賀中央駅の近くです

 戦後に造られたコンクリート製のトンネルは似たようなデザインのものが多く、ついつい古いトンネルばかりに目が行きがちです。ところが、愛好家はこういったトンネルも愛してしまうのですね。ここまでの連載を監修をしてくれた平沼さんの若松隧道に対するコメントで締めくくることにしましょう。

 あまり共感は得られないかもしれませんが、個人的にはこのトンネル内の薄暗さや排ガスのほこりっぽさが好きです。明るくきれいなトンネルなんていうのは、実はだいぶ無理をしているのであり、本来の“働くトンネル”とはこういうものです。ほのかなサイバーパンクな雰囲気がここにあります。若松隧道は、日常の隣にあるちょっとした「非日常感」という、トンネルの普遍的な魅力の一つが味わえます。


トンネルカード10枚でキラッキラ☆のレアカードがもらえるー!

 トンネルカードを10枚集めると、観光案内所「スカナビi」でレアカードと解説書がもらえます。特別に見せてもらったところ、あのトンネルがレアカードになっていましたっ(どのトンネルかはナイショですけど)! そして、レアカードは虹色にピカピカ輝き、紙もしっかり厚い。レアだ。これは、レアモノですっ。

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 レアカード あのトンネルがレアカードになってる!

 10店の飲食店でヌードルを食べないといけないので、コンプリートの難易度はかなり高いと思うのですが……2018年12月21日時点でおよそ46名がすでにレアカードをゲットしているそうです。みんなスゴいなー。

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 スカナビi レアカード配布場所の観光案内所「スカナビi」

 さて、「高橋ホイコの横須賀トンネルめぐり1日旅横須賀トンネルめぐりの旅」全4回が、完結しました。いかがでしたでしょうか。筆者は取材という名目ですっかり楽しませていただきました。訪ねたトンネルは全部で10本でしたが、横須賀には150本を超えるトンネルがあります。坂本隧道のイギリス積みよりもめずらしいフランス積みのレンガトンネルだって、横須賀にあるんですよ(猿島という無人島に)。まだまだ魅力的なトンネルがいっぱいあります。横須賀は本当にトンネル天国でした!

横須賀 トンネル 隧道 汐入 平沼義之 スカレー 横須賀中央 駅前 横須賀のトンネル楽しかったでスカレー!(よこすか海軍カレーの公式キャラクター“スカレー”と一緒にグッバイ)

「第2弾 横須賀トンネルカード」 キャンペーン

実施期間:2018年10月6日(土)〜2019年2月28日(木)

対象店舗:市内10店舗

主催:横須賀集客促進実行委員会(横須賀市、横須賀商工会議所、京浜急行電鉄)

公式サイト:ここはヨコスカ「第2弾横須賀トンネルカード」

監修:平沼義之氏 プロフィール

千葉県松戸市生まれ、東京都日野市在住。TV出演で注目を集めている廃道&隧道愛好家、フリーライター。WEBサイト「山さ行がねが」主宰。

「国道? 酷道!? 日本の道路120万キロ大研究」「廃道踏破 山さ行がねが」シリーズ(いずれも実業之日本社)などを執筆。最近は、廃道や隧道をテーマにしたトークイベントやツアーガイドも行っている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. /nl/articles/2404/21/news005.jpg 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  3. /nl/articles/2404/22/news028.jpg 0歳双子を19時15分に寝かせ続けたママ→1年後…… メリットだらけの挑戦記録に「偉い&すごい!」「寝る子は育つ、その通りですね」
  4. /nl/articles/2404/21/news013.jpg 【今日の計算】「101×99」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/16/news027.jpg 中古軽自動車をキャンピングカー仕様にして日本一周するカップル 車内で料理中、思わぬアクシデントが…… その後の姿に「すごい」「尊敬します」
  6. /nl/articles/2404/22/news122.jpg 「あの頃の橋本環奈すぎる」21歳の無名アイドル、幼少期ショット公開で再びどよめき「凄い完成してる」「美少女の片鱗が見えすぎてる」
  7. /nl/articles/2404/22/news026.jpg ご機嫌でルンルンステップを踏む柴犬、それをパパがまねすると…… ルンルンはひとりで楽しみたい派の塩対応に「めっちゃ可愛い」と100万表示
  8. /nl/articles/2308/31/news023.jpg 庭の草刈り中に小さな卵を発見、孵化させてみたら…… 命の誕生の記録に「すごい可愛い!」「すてきな家族」
  9. /nl/articles/2404/21/news029.jpg 飼い主を引っかいてしまった黒猫“自分の犯した過ち”に気が付いて…… いつもと違う行動に「反省してるのが分かる〜!」と190万再生
  10. /nl/articles/2404/22/news020.jpg 「飼い主ビビる」猫たちに猫草をあげたら……“ちがうもの”を食う1匹の姿が182万表示! 予想外の展開に「ちょっww」「狂気を見た」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」