会社、家庭で集団感染しないために インフルエンザにかかった後の“正しい対応”(1/2 ページ)

例年、“ブラック企業のダメ対応”が話題になりますが、厚労省が勧める対応は?

» 2019年01月28日 08時00分 公開
[ねとらぼ調査隊ねとらぼ]

 寒い季節になると、必ずと言っていいほど話題になるのが「ブラック企業のダメなインフルエンザ対策」。真偽はさておいて、Twitter上には「インフルなのに、出社しろと言われた」「言う通りにしたら、感染者が続出」といった投稿が毎年のように現れます。

 では、反対に「インフルエンザにかかったときの“正しい対応”」とは、どのようなものなのでしょうか。厚労省が推奨する対策などをまとめてみました。


まとめるとこんな感じ

「インフルエンザ“かも”」の段階で休んで、早めに病院へ

 インフルエンザは例年、12月〜3月ごろに流行。「38℃以上の発熱が比較的急速に現れる」「倦怠感、関節の痛みなどの全身症状」といった症状が特徴とされていますが、ちょうど風邪もひきやすいシーズンですから、「もしかしたらインフルエンザ?」と判断に迷うことも少なくないでしょう。

 厚労省は「かかったかもしれない」段階で、以下のような対応を勧めています。

  • 人混みなどへの外出を控え、無理して通学、出勤しない
  • 安静にして休養、睡眠
  • 十分な水分補給
  • せき、くしゃみが出る場合は、マスク着用などで飛沫感染対策(「咳エチケット」として啓蒙活動)
  • 具合が悪ければ、早めに医療機関へ行く

厚労省による啓発ポスター


口元を手で覆うのもNG例(厚労省より)

「発症後、12時間待たないと検査できない」は本当?

 インフルエンザでは「症状が出てから、12時間以上たたないと検査できない」といわれることがあります。これについては、各種医療機関が「検査キットの性質上、発症から“ある程度の時間”が経過しないと、実際には感染していても陰性と出てしまう可能性があるため」などと解説しています。

 しかし、使用機材の違いなどもあり、この“ある程度の時間”は医療機関によってマチマチ。「24時間以上」「6〜12時間程度」とされている場合もあります。

 なお、抗インフルエンザウイルス薬は、発症から48時間以内に服用しないと十分に効果が出ないといわれており、いずれにせよ「無理せず、早めに病院に行ったほうが良い」という点は変わらなさそうです。

※抗インフルエンザウイルス薬には「発熱が現れる期間が1〜2日間短縮する」「鼻、のどからのウイルス排出量が減少する」という効果があるとされています。

家族などへの感染を防ぐには

 感染力の強いインフルエンザでは自分の治療だけでなく、周囲にうつさないことも大切。そのためには、以下のような対策がとれるそうです。

  • なるべく家族との接触を避けて、静養する
  • 1時間に1回程度の換気(短時間でも可)
  • せき、くしゃみが出ているあいだはマスク着用(不織布製マスクが良い)
  • マスクは正しく着用する(鼻からあごまで覆うなど) 
  • 鼻水、たんが付着したティッシュは、すぐにごみ箱へ

 ちなみに、「マスクは、風邪やインフルエンザの予防にならない」といわれることがありますが、さいたま医療センターによると、看病中など「せきやくしゃみのしぶきを直接あびる可能性がある場合には効果がある」とのこと。

外出や出勤・通学はいつまで控えるべき?

 解熱後もインフルエンザウイルスは体内から排出され、厚労省は「熱が下がったあとも、2日程度は他の人にうつす可能性」があるとしています。

 また、せきやくしゃみなどの症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用するなどの配慮をした方が良いとのこと。

「治癒証明書」は必要?

 一部企業では、インフルエンザの治癒後、出勤を再開する際、医師による「治癒証明書」「陰性証明書」の提出が求められることが。厚労省はこれを「望ましくありません」と否定しています。

 その理由の1つは「医療機関に過剰な負担がかかる」というもの。また、そもそもインフルエンザ“ではない”と診断することが困難なのだそうです。



主要参考文献


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news042.jpg 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  4. /nl/articles/2411/14/news090.jpg ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  5. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. /nl/articles/2411/13/news162.jpg 「情報操作されてる」「ぜーんぶ嘘!!」 175R・SHOGO、元妻・今井絵理子ら巡る週刊誌報道を一蹴 “子ども捨てた”の指摘に「皆さん騙されてます」
  9. /nl/articles/2411/14/news035.jpg 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
  10. /nl/articles/2411/12/news194.jpg 「予約しました」 サッポロ一番の袋に見せかけた“笑っちゃいそうなグッズ”が話題 「サッポロ一番味噌ラーメン好きがバレちゃう」
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた