「のび太は植物状態」など都市伝説化している“ドラえもん最終回” 本物のエピソード知ってる?(2/2 ページ)

» 2019年05月13日 12時15分 公開
[直江あきITmedia]
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回答











  • 未来からの観光客が増えすぎたため、時間旅行が禁止になった
  • 答え:○。「ドラえもん未来へ帰る」というタイトルで「小学四年生」1971年3月号掲載。今は「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん1」で読めます。未来に帰りたくなくて「いやだァ」と泣きわめくドラえもんの姿が切ない。
  • 動かなくなったドラえもんを、のび太がよみがえらせた
  • 答え:×。Flash動画や同人誌で広まった二次創作。この同人誌の販売数はなんと約1万3千部! 小学館と藤子プロは、同人誌の作者に対し著作権侵害として警告。作者は謝罪のうえ、売上金の一部を支払いました。
  • のび太がジャイアンとケンカして勝った
  • 答え:○。「みらいの世界へ帰る」というタイトルで「小学三年生」1974年3月号に掲載。「さようなら、ドラえもん」と改題され、てんとう虫コミックス6巻にも収録されました。1998年に「帰ってきたドラえもん」として映画化されたことで有名ですね。
  • のび太は植物状態で全ては夢だった
  • 答え:×。子どもたちのあいだで流行ったうわさ。チェーンメールでも広まり、小学館の掲載誌に否定記事が掲載される騒ぎに。藤子・F・不二雄自身も「半月ぐらい前、3人の娘が『学校で聞いたけど、本当に終わるのか』と言うので驚いた。怪奇的なうわさが流れているが、そんな突然で不幸な終わり方はしない」とはっきり否定しています。
  • のび太が自転車に乗れるようになった
  • 答え:○。「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」というタイトルで「小学四年生」1972年3月号に掲載。今は「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん1」で読めます。のび太は自転車に乗ることで、ドラえもんが未来に帰っても立派にやれると証明しました。

 ドラえもんの最終回としてのエピソードは3つもあり、いずれもドラえもんが未来に帰ります。

 ドラえもんは連載当初、小学館の学年別学習雑誌「よいこ」「幼稚園」「小学一年生」「小学二年生」「小学三年生」「小学四年生」で掲載。ですが、「小学五年生」以降の雑誌には載っておらず、途中の学年までしか読むことができませんでした。

 そこで、読者である子どもたちが「小学四年生」から卒業するタイミングの3月号で、最終回が掲載されました。それが「ドラえもん未来へ帰る」「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」です。しかし、その後、「小学五年生」「小学六年生」でも連載が始まったため、「小学四年生」で最終回が描かれることはなくなりました。

 一方、映画にもなった「さようなら、ドラえもん」は「小学三年生」3月号に掲載されたもの。同会を執筆した当初、ドラえもんは打ち切りの危機にさらされていました。ドラえもんを終わらせたい編集部と、続けたい藤子・F・不二雄との間で、交渉が行われたようです。

 交渉の結果、ドラえもんの連載は続くことに。「さようなら、ドラえもん」の原稿はそのまま掲載され、最後のページには「小四4月号でまた会おうね」というドラえもんからのメッセージが記載されました。

 国民的な人気作品となった今となっては、ドラえもんを終わらせようとしていたなんてビックリですね。背景には、前年に日本テレビでのアニメ放送が終了していたという事情もあったようです。

参考文献

  • 「藤子スタジオアシスタント日記まいっちんぐマンガ道」(竹書房/えびはら武司)
  • 「Neo Utopia 別冊 129.3mini」(藤子不二雄ファンサークル ネオ・ユートピア)
  • 「勝手に『ドラえもん』最終話 ごめんなさい」(朝日新聞2007年5月29日夕刊)
  • 「ドラえもん仰天『終わり』のうわさ一人歩き 電話殺到 掲載誌に否定記事」(読売新聞1986年11月13日東京夕刊)

直江あき

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